サステナブルな新ご当地グルメ「勝浦ブルーバーガー」を試食! 未利用魚を使った“さんが焼きバーガー”の味わいは?

2025-09-13 08:00
サステナブルな新ご当地グルメ「勝浦ブルーバーガー」を試食! 未利用魚を使った“さんが焼きバーガー”の味わいは?

食用に適していながら様々な理由で市場には出回らないブダイなどの未利用魚を活用したハンバーガー「勝浦ブルーバーガー」が10日1日から千葉県勝浦市の勝浦東急ゴルフコース内レストランで提供されることになり、現地で試食会が開催された。水産業が盛んな街のサステナブルな地産地消グルメとして、将来的には地元の飲食店でも販売を広げ、勝浦タンタンメンに次ぐ地元名物を目指すという新商品。その開発背景や気になる味は?

第一弾は『さんが焼きバーガー』と『フィッシュ照り焼きバーガー』

勝浦朝市などの有名観光資源があり、夏は涼しく冬は暖かい風光明媚な環境から“関東のリゾート地”と称される千葉県勝浦市。その市内にある勝浦東急ゴルフコースのレストランで10月から「勝浦ブルーバーガー」の第1弾商品として発売されるのは、東京・日本橋のフランス料理店・Mezzanineでシェフを務める林修史さんが開発を手がけた『さんが焼きバーガー』と『フィッシュ照り焼きバーガー』(ポテト、ドリンクセット付きで各1650円)の2品だ。この日は両方のバーガーが試食として振る舞われ、それぞれの味を体験することができた。

『さんが焼きバーガー』は、千葉県の郷土料理・さんが焼きから着想を得た一品だ。薬味や味噌とともに叩いた魚をハンバーグ状にして焼くさんが焼きをイメージしたパティを山椒風味のキャロットラペや大葉とサンド。獅子唐やミョウガを使った薬味ペーストを使った郷土味のバーガーに仕上がっている。

半分に割った断面はこんな感じ。さんが焼きがドスンと鎮座するバーガーは大人の男性でも大きく口を広げてようやくかぶりつけるくらいのボリューム感だ。パティは軽くほどける柔らかい食感で、魚と薬味のコンビネーションが勝浦の自然を表すような海と山の野性味を感じさせる。胡麻たっぷりで香ばしいバンズも和風食材と絶妙にマッチ。

もう一方の『フィッシュ照り焼きバーガー』は、ミンチにした未利用魚で肉のような食感と香ばしさを表現した一品だ。

こちらは『さんが焼きバーガー』と比較すると上品さを感じさせる味わいで、ボリューム感は同等ながら、濃すぎずまろやかな照り焼きソースが素材に寄り添うような形で調和している。

両バーガーとも、なかには個性やクセもある未利用魚をミンチに加工し、香味野菜や照り焼きソースなど強い素材を合わせて食べやすくしているところに林シェフの工夫を感じた。当面は2品を月替わりで提供する予定で、同レストランはゴルフをプレーしないゲストでも利用が可能とのこと。

なお、今回のメニュー開発にも関わった新勝浦市漁業組合の渡辺弘則さんらに話を伺うと、ブダイは地元漁師の間で少量出回る魚で、家庭では刺身や煮付けにして食べることが多いという。特に昔は食卓に並ぶ頻度が多かったため、当時を知る人には懐かしい味でもあるそうだ。火を加えるとパサついた食感になるため成形が難しい食感だと感じていたが、完成品の両バーガーはその点が解消され、ジューシーなパティに仕上がっていることに驚きの声が上がっていた。

勝浦ブルーバーガーが開発された背景は?

試食に併せて、会場では東急不動産株式会社ウェルネス事業ユニットの佐藤文昭さんと青島一樹さんから、勝浦ブルーバーガーの開発背景や活動目的について紹介があった。

黒潮と親潮がぶつかる良質な漁場であり、沖でも海底の水深が深いことから多種多様な海洋生物が生息する勝浦の海だが、「地球温暖化の影響による海水温の上昇やそれに伴うブダイなど植食性魚類の増加によって、伊勢海老、アワビ、サザエなどの成育に欠かせない藻場が減少する『磯焼け』が10年ほど前から深刻になっている」と青島さん。

海の環境において、海水温が1度上がるということは地上に例えると気温が10度上がるのと同等のインパクトがあるそうで、かつては九州や沖縄の海のみでよく見られたブダイの数が現在は勝浦でも年々増えているという。同社は、そうした環境変化に危機感を抱く行政や地元漁業組合と「勝浦市藻場保全対策協議会」を設置。藻場のモニタリングや植食性魚類の駆除活動に取り組んでいる。今回開発された勝浦ブルーバーガーは、駆除で発生した未利用の植食性魚類を有効活用する取り組みの一環で、加工が難しいとされてきた未利用魚をグルメとして提供することで、藻場の再生にも関心を持ってもらうことを狙う。

また、「未利用魚を当社が買い取ることによって、水産業の付加価値向上に貢献していきたい」と青島さん。今後はコンセプトに共感する地元飲食店とともに、それぞれの個性を活かしたバーガーの提供で活動を広げ、有名ご当地グルメである勝浦タンタンメンに次ぐ地元名物を目指していくといい、佐藤さんは「本ゴルフ場がある東急リゾートタウン勝浦が来年で誕生から50周年を迎える中、今後も勝浦の自然や海の恵みを活かしながら、地元の皆さんとともに地域の価値向上に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。

環境保全と地域の課題解決に対する思いのもと、東急グループと地元関係者の絆が生んだ「勝浦ブルーバーガー」。勝浦東急ゴルフコースまではJR勝浦駅から無料のタウンバスも運行しているので、サステナブルでブランニューなご当地グルメの味を確かめに、関東のリゾート地・勝浦市へ足を運んでみてはいかがだろうか。

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