猫の『口臭』が気になったら疑うべき4つの病気 痛みを我慢している場合も

2025-09-15 11:00

猫の口臭を日頃からチェックしていない飼い主さんもいるかもしれませんが、実は口臭の変化は病気のサインである場合があります。なかには、歯周病や腎臓病など放置できない疾患が潜んでいる可能性も。さらに猫は痛みを隠す習性があるため、行動の変化にも注意が必要です。この記事では、口臭から疑うべき病気と、見逃したくない痛みのサインを解説します。

1.歯周病や口内炎

猫の歯

猫の口臭の多くは、歯周病や口内炎といった口腔内のトラブルが関係しています。歯石がたまると細菌が繁殖し、炎症が進むことで強い臭いを発するようになります。

特に歯周病は進行すると歯がぐらつくだけでなく、顎の骨にまで影響を与えることもあるため放置するのは危険です。

また、免疫異常やウイルス感染によって口内炎を起こす猫も多く、ひどいケースでは食欲低下やよだれの増加につながります。普段から歯磨きをする習慣がない猫はリスクが高いため、定期的な口腔ケアや動物病院での歯石除去が欠かせません。

「口が臭い」だけでなく「食べ方が変わった」「固いものを避ける」などの行動もあれば、状態が悪化している可能性があるので早めに受診しましょう。

2.腎臓病

水を飲む猫

猫に多い慢性腎臓病も、口臭の原因として見逃せません。腎臓の機能が低下すると、老廃物を体外に排出できず血液中に蓄積し、アンモニアのようなツンとした口臭に変わるのが特徴です。

腎臓病はシニア猫に特に多く、病気が進行するまで症状が目立たないため、口臭がきっかけで発覚するケースも少なくありません。他にも、水をよく飲む、尿の量が増える、体重が減ってきたといったサインが同時に見られることがあります。

放置すると取り返しがつかなくなるため、定期的な血液検査や尿検査を行うようにしましょう。口臭が急に変化した場合は腎臓病の可能性を疑い、速やかに病院で相談してください。

3.糖尿病

血糖値計測をする猫

猫が甘酸っぱいフルーツのような口臭を放つ場合、糖尿病のサインである可能性があります。

糖尿病ではインスリンがうまく働かなくなり、体がブドウ糖をうまく利用できなくなるため、代わりに脂肪を分解してエネルギーに変えようとします。その過程で生じる「ケトン体」が血液に増えると、独特の甘酸っぱい臭いが口から漂うのです。

糖尿病の猫は多飲多尿、急な体重減少、食欲の増減などの症状を示すことが多く、放置すると命に関わる「ケトアシドーシス」に進行する危険があります。口臭とあわせて普段と違う行動を取っている場合には至急の受診が必要です。

4.消化器疾患や肝臓病

吐きそうな猫

口腔や腎臓以外にも、胃腸や肝臓などの内臓トラブルが口臭の原因になることがあります。消化器系の異常で食べ物がうまく消化されないと、ガスや腐敗臭に似た臭いが口から漏れ出る場合があるのです。

また、肝臓病では血液中の毒素が分解されず、口臭や黄疸、食欲低下などを引き起こすことがあります。特に若い猫でも異物誤飲や胃腸の炎症によって口臭が強くなるケースがあるため、「年齢が若いから安心」とは言えません。

内臓疾患は進行するまで気づきにくいことが多いため、口臭が長引く、吐き気や下痢を伴うなどの症状が見られるときは、迷わず動物病院に相談してください。

猫が痛みを我慢しているときのサイン

うずくまる猫

猫は本能的に痛みを隠す動物です。そのため、病気が進行していても「口臭」だけが目立ち、その他の症状が見逃されることがあります。

痛みを我慢しているときによく見られるサインには、食欲の低下、毛づくろいをしなくなる、口を触られるのを嫌がる、隠れて過ごす時間が増えるなどがあります。中には「性格が変わった」「急に攻撃的になった」と感じるケースもあり、痛みや不快感を現しているサインである可能性が高いです。

飼い主が「気のせい」と流してしまうと病気の発見が遅れてしまいます。普段の仕草や態度をよく観察し、小さな違和感を見逃さないことが健康維持につながります。

まとめ

歯ブラシを抱えた猫

猫の口臭は単なる口内の問題にとどまらず、腎臓病や糖尿病、肝臓病といった命に関わる病気のサインである可能性があります。さらに猫は痛みを隠す習性があるため、口臭に加えて食欲や行動の変化が見られた場合は特に注意が必要です。

健康維持のためにも、日頃から歯磨きをするなど口の中をチェックする習慣を持ち、定期的に健康診断を受けることが早期発見とスムーズな治療につながります。少しでも愛猫の様子に異常を感じたら、迷わず動物病院を受診しましょう。

関連記事

家の狭間で鳴いていた『手のひらサイズの子猫』を保護してお世話したら…心温まる記録に「泣けてくる」「素敵で涙が出た」と感動の声続出
元気に遊んでいた猫→突然『警戒モード』になって、2時間後…『まさかの能力』に「猫の察知能力ってすごい」「気象予報士になれる」と反響
座っている猫→『膝』のあたりを見てみると……可愛すぎる『座り方』に3万8000いいね「心を撃ち抜かれた」「すりすりしたくなった」
赤ちゃんがお昼寝していると、そっと猫がやって来て…『泣けるほど愛おしい瞬間』に「家族と認識してる証」「あったかいからね」と反響
シャーシャーと威嚇しまくりだった保護子猫が、1週間後……泣けるほど尊い『まさかの様子』が8万再生「大変身w」「すっかり落ちたね」

  1. JR貨物の列車が神奈川県の浜川崎駅で脱線 運輸安全委員会が調査開始
  2. 東京・赤坂の個室サウナ店夫婦死亡火災 店のオーナーが“非常用ボタンの受信盤の電源”「今まで入れたことがない」「触ったことがない」警視庁
  3. 今年のトレンドは“タイパ&お手軽”…お掃除アイテムの世界、依頼数が5年で約4倍「大掃除代行」人気に【Nスタ解説】
  4. 卵「1パック308円」調査開始以降で過去最高値、「冷凍液卵」が需給・価格安定の切り札に?【Nスタ解説】
  5. 【 水上恒司 】 『WIND BREAKER』公開記念  「僕らも小さい頃に観た不良映画で、なんか強い気持ちになった」
  6. 臨時国会が閉幕、残された課題「議員定数削減」「政治とカネ」「“年収の壁”引き上げ」どうなる?【Nスタ解説】
  7. 悩んだ人はコレに決まり!? 現役秘書が厳選“失敗しない”手土産、失敗しがちな人の特徴【Nスタ解説】
  8. 洋上風力発電事業の公募制度「見直し案」とりまとめ 再公募は来年度以降の見通し 採算合理性の低い入札を防ぐ措置導入 経済産業省
  9. 【李相日監督】大ヒット映画『国宝』の作家・吉田修一さんに『人生を変えていただいた』 第7回 野間出版文化賞を受賞
  10. 【辻希美・長女】希空 「今年もクリスマスディズニー❤」「このいちごミルク大好き!!!」
  1. 全ての部屋の非常用ボタンがつながらず…赤坂・サウナ店2人死亡火災 受信盤の電源入らず 従業員も事件当時不在 業務上過失致死の疑いも
  2. 【速報】東京・赤坂の“個室サウナ店夫婦死亡火災” 夫が妻に覆いかぶさって倒れる 警視庁
  3. 『風呂嫌いのネコ』を一人でシャンプーした結果…想像を超えてくる『激しい攻防戦』が56万再生「怖いんだよねw」「お疲れ様ニャ」と話題
  4. 拡大中「お正月は休業します」百貨店やスーパー、飲食業界でも【Nスタ解説】
  5. 「気温がおかしい…」来週は“10年に一度レベルの高温”の見込み 全国的に暖かい年末に
  6. 世界都市ランキング 東京がNYを抜き初の2位に 大阪は18位、福岡は40位
  7. 【辻希美・長女】希空 「今年もクリスマスディズニー❤」「このいちごミルク大好き!!!」
  8. コンビニが“遊び場”に? ファミリーマートがIP=知的財産の活用を強化 クレーンゲームなど5000店舗に拡大へ
  9. 悩んだ人はコレに決まり!? 現役秘書が厳選“失敗しない”手土産、失敗しがちな人の特徴【Nスタ解説】
  10. 東京・赤坂の個室サウナ店夫婦死亡火災 店のオーナーが“非常用ボタンの受信盤の電源”「今まで入れたことがない」「触ったことがない」警視庁
  11. 【 i☆Ris 】 イベントを延期 「ご来場のお客様へ危害を加える内容のメールが」 公式サイトで声明 「毅然とした態度で臨む」「関係警察署と情報共有を行いながら対応」
  12. 洋上風力発電事業の公募制度「見直し案」とりまとめ 再公募は来年度以降の見通し 採算合理性の低い入札を防ぐ措置導入 経済産業省