セブンの商品を配達する「LOMBY」…自動配送ロボットが物流業界の救世主に?【Bizスクエア】

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2025-09-17 07:00
セブンの商品を配達する「LOMBY」…自動配送ロボットが物流業界の救世主に?【Bizスクエア】

深刻な人手不足を受けて、商品を自動で届ける「自動配送ロボット」の実証実験が進んでいる。ロボット開発のスタートアップ『LOMBY』の内山社長(40)が考える、物流におけるロボットの可能性とは? 

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「ロボットが走行しています」
可愛い声を出しながら歩道や住宅街の道を走って行く四角い箱―。

東京・八王子市で、5月から実証実験が始まった自動配送ロボット「LOMBY(ロンビー)」だ。

4つの車輪がついたボックス型で、全長97cm×高さ約90cm×幅約64cm。
時速6kmで自律走行し、信号の色を認識して横断歩道を渡ることはもちろん、歩道を横切って道路に出ようとする車があれば一時停止をして道を譲る。

『セブン‐イレブン』の宅配サービス「7NOW」で注文された商品を配達員に代わり客の元へ届けるロボットとして、南大沢エリアの2店舗で計4台の実証実験が進んでいる。

客はアプリで購入商品や住所を入力し、店員が商品をロボットの荷台に積み込む。
ロボットは記憶した地図情報を頼りに出発し、到着するとスマートフォンに通知が届き、商品を受け取ることができる。

『セブン‐イレブン・ジャパン』東原ひかるさん:
「全体の注文の約3~4割はロボットで配送している状況。地方圏では“労働の人口が少なくて人が配送できない”という問題があり、都市部でも24時間営業のところでは、“夜間の労働人口は少ない”状況。さらに今“人件費が高くなっている”部分もあるので、将来に備えて今のうちから“新しい配送手段”を検討している」

小さいボディに「技術が集結」

開発したのは、2022年設立のスタートアップ企業『LOMBY』(東京・品川区)。
従業員の約半数が海外出身のエンジニアだ。

実際に自動配送ロボット「LOMBY」を見せてもらった播摩卓士キャスターが、横から力を入れて押してみると…

播摩キャスター:
「思ったより頑丈な作り。倒れたらどうするのかと思ったけど、押しても倒れない」

LOMBYには、自動走行を可能にする様々な機能が搭載されている。

まずは、【前面にある2つのカメラ】
1つは遠隔監視用。人が遠隔でモニタリングするためのカメラだ。
もう1つは信号機認識用カメラ。信号の色を認識して自動で止まったり進んだりする。

上部にある円柱状の突起は【3Dライダー】
レーザー光を出して、周りの物や歩行者などとの距離や方向などを測定する技術で、自動運転の車などにも使われているものだ。

また、ロボットの重要な部分である足回りに使っているのは、自動車メーカー『スズキ』が開発した電動台車【モビリティベースユニット】

デコボコな砂利道もよれることなく直進し、多少の段差であれば乗り越えていく“高い走行性能”を誇り、重さ100kgの物を載せた状態で、最大斜度8°の坂道も上ることができる。

『スズキ』Eモビリティ開発部 村田智晴さん:
「電動車いすをベースにしていて、でこぼこや段差を乗り越えた時に向きが変わってしまわないように、常にまっすぐ四輪が接地して“まっすぐ思った方向に進めるように”作っている。“四輪全部がバラバラに動く”かなり凝った作り。スズキの電動車いす事業は今年で50年目で、長年積み重ねてきたものがある」

実用化への課題は「省人化」

5月に実証実験が始まった自動配送ロボット「LOMBY」。
現時点での手応えを播摩キャスターが聞いた。

――自分で動いて止まれて安全に目的地まで行くという、ロボットの基本的な機能については今のところ満足いく結果になっているか

『LOMBY』内山智晴社長(40):
“最低限の安全性”というところは確保できているとは思っている。公道を安全に
走れる、障害物があったら止まるなどの機能は付いているので、数千キロを今年に入ってから走っているが、無事故で走っている」

――様々な実験を繰り返して実用化の手前まで来ていると思うが、現時点で見えてきた課題は

内山社長:

「いまLOMBYの場合は、1人の監視者が4台まで見られるようになっているが、1人が4台見ている状態ではやはり採算の面でいうと、なかなか厳しい。量産に向けて台数も増やしていって、“1人がより多くのロボットを管理できる”ような体制作りも今後必要になる」

今後は1人が監視できる台数を増やし“省人化”を目指しているという。

「人も荷物も運べる」ロボット開発中

また、今後の事業展開では「超高齢化社会」も見据えている。

実証実験が始まった東京・八王子市の南大沢エリアは坂道が多く、住民にとって移動が大きな負担となっている。

実際にLOMBYでの配送を2回利用したという女性は、「子どもがおもしろがるし、私自身もちょっとおもしろかったので」とのことだが、坂道が多い街での買い物は、「お年寄りが多いから、暑いしキツいと思う」と話す。

店舗から約1.2kmの女性の自宅まで、実際にかかった配送時間は約30分。
時速6キロで走行するLOMBYは、計算上では12分で到着するが、障害物の確認などで何度も一時停止するため実際にかかる時間はそれ以上となる。

この実証実験で内山社長が感じたのは、街の高齢化で、物流だけでなく“人流”も失われることだという。

『LOMBY株式会社』内山智晴社長(40):
「実際に南大沢で走らせてもらっていて、やはり高齢になると歩くのがちょっと難しくて外出を控えたりと、高齢化により“物流だけじゃなくて、人流もどんどん失われていく”と思った。人が出歩かなくなると、店の売り上げも下がり、店が閉店となると地域がさらに活性が失われていく。ロボットで“物流と人流、両方とも支えていく”ような製品が作れないかと思っている」

目指すは、人口が減っても、高齢化しても“地域の物流と人流”が保たれ、“地域の活性”も保たれる、そんな地域を作れるような製品だ。

内山社長:
“超高齢社会の中で必須のインフラ”“都市インフラ”みたいな形にしていきたい。いま開発しているのは配送ロボットだけではなくて、配送ロボットに椅子が付いたような“人も輸送できるロボット”。自分がロボットに乗って、足元に荷物を置いて家に帰ることができるようなものを、いま同時並行で作っている」

2026年には自動配送ロボットを量産し、全国的に普及させていきたいという。

――その第1弾となるLOMBY、26年に何台ぐらい稼働させたいと?

内山社長: 

「海外にも競合の企業があり、25年、26年で数千台という単位でやっていくと公表しているので、それに負けないような形でやっていく必要がある。“少なくとも数百台”は走らせないといけないと思っている」

「米・中リード」の一方で日本には“障壁”

すでに、自動配送ロボットは世界中で動き出している。

▼米国「スターシップ」Starship Technologies
▼米国「サーブ」Serve Robotics
▼中国「小蛮驢(シャオマンリュ)」アリババグループ
▼日本「デリロ」ROBO-HI
▼日本「ハコボ」パナソニック
▼日本「ロンビー」LOMBY

日本でも実用化に向けた動きは加速しているものの、「特にアメリカと中国が進んでいる」と話すのは、経済産業省米州課長などを歴任した細川さんだ。
日本が出遅れる理由は、“障壁”だ。

『明星大学』教授 細川昌彦さん:
「社会実装するための規制が道路交通法。日本もやっと2023年に改正されて、低速(最高時速6km以下)の小型だけ緩和されて公道が走れるようになった。ただ、これだけではダメで、時速20kmまでの中速で、もっと大量に運べるものでないと配送コストを下げることはできないと思う。これから先は“ラストマイル配送”、商品が顧客の所に届く“最後の区間”が物流のカギになってくる」

(BS-TBS『Bizスクエア』 2025年9月13日放送より)

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