会議中のトランプ大統領に1枚のメモ…「最初に合意の発表を」 イスラエルとハマスが“和平計画”第1段階の合意 停戦の実現は?【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-10-10 15:02

トランプ大統領が発表した和平計画の「第1段階」に合意したイスラエルとイスラム組織ハマス。しかし、合意後にもイスラエル軍の攻撃は続いています。停戦の実現はいつになるのでしょうか。

【写真で見る】メモを手渡されたトランプ氏は真剣な表情

「和平計画」第1段階の合意 人質交渉のハマスがなぜ?

母親はハマスに連れ去られた息子をずっと待ち続けていました。

人質・マタンさんの母親 エイナブさん
「マタンが戻ってくる。感じていること、言いたいこと。やりたいことをうまく伝えることができない」

連日、イスラエル軍の攻撃を受けるパレスチナ自治区ガザでも。

戦闘を続けるイスラエルとイスラム組織ハマスが、ガザを巡る和平計画の第1段階に合意しました。

内容は
・ガザでの戦闘を停止すること
・イスラエル…パレスチナ人捕虜の解放と、軍を合意された境界まで撤退
・ハマス…人質の解放 など

イスラエルのネタニヤフ首相はSNSで、「第1段階の承認により全ての人質が帰国する」ことも明らかにしています。

人質を交渉の切り札にしてきたハマスは、なぜ合意したのでしょうか?

中東政治に詳しい 慶応大学 錦田愛子教授
「戦闘を継続したところで、イスラエル軍がどんどん攻撃を加えてきて、組織として殲滅に近い状況になっていくのは明らか。人質解放をしなければ戦争が終わらないということはわかっている。武装解除すれば恩赦が与えられるという有利な条件というものを受け入れて、組織としては延命を図りつつ、戦争を終わりに導ける方が好ましいと判断したんじゃないかと」

合意後もイスラエル軍の攻撃は続いています。

ガザ市民
「停戦が実現することを願うたびにその願いは裏切られた。合意は喜ばしいが、それが永遠の休戦となり、平和と安全のために実現を願う」

停戦は実現するのか。

慶応大学 錦田愛子教授
「(今回の合意で)戦争が止まることは、暫定的なものであるとしても非常に望ましいこと。ただこれが長期のガザにおける停戦につながるのか、そもそも人質を解放した後、イスラエル側が更なる譲歩に応じるのかは、注目していかなかければいけないところ」

「最初に発表を」会議中のトランプ氏に

「和平計画合意」を最初に発表したのは、アメリカのトランプ大統領でした。8日、ホワイトハウスで開かれた会議中、ルビオ国務長官からメモを手渡されたトランプ氏。

真剣な表情でメモに目を通した後、ルビオ氏が何か耳打ちします。

メモに書かれていたのは、「合意内容をあなたが最初に発表できるように、SNSの投稿内容を承認してください」

アメリカ トランプ大統領
「国務長官から『中東での合意が間近に迫っている』というメモを受け取った。早急に私の助けが必要になるようだ」

この約2時間後、トランプ氏はSNSに“和平計画の合意”について投稿しました。さらに、トランプ政権の閣僚がアメリカにいる人質の親族と面会した際には…

アメリカ ラトニック商務長官
「皆さん(電話で)大統領に何か伝えたいことは?」

親族
「ありがとう!」

トランプ大統領(電話)
「人質は戻ってくる。全員が月曜日(13日)に帰るだろう」

トランプ氏が成果をアピールする狙いは、いったい何なのでしょうか?

「目に見える実績」アピールか、トランプ氏の思惑は

小川彩佳キャスター:
狙いも含めて、合意についてトランプ政権はどう受け止めていますか?

ワシントン支局 大橋純記者:
第1段階とはいえ、イスラエルとハマスが具体的な合意に達したことに、アメリカサイドとしては大きな手ごたえを感じているようです。

トランプ大統領は「ピースメーカー(平和を作る人)」を自称していて、ノーベル平和賞を取りたいと繰り返し公言しています。

これまでもインドやパキスタンの紛争などで、自分自身が和平を仲介してきたとアピールしていて、ガザでの和平というのは歴史的な成果にもなりうるという位置づけの下で、こだわりを見せてきました。

ガザをめぐる問題は、世界的な関心も極めて高く、このまま停戦が実現すれば、内政・外交の様々な分野で課題を抱えるトランプ大統領としても、「目に見える実績」として誇ることができます。

ただ、人質の解放と戦闘の停止が最優先事項だったことは明らかで、今後、イスラエル軍がいつまでに撤退するのか、ガザの統治はだれが行うのかといった重要な部分について、どこまで詰められているのかハッキリしません。

和平協議を次の段階へ進めていくなかで、トランプ政権の想定と違う動きが出てくる可能性も排除できないだけに、先行きについてはなお予断を許さない情勢です。

イスラエルでは安堵の声 失ったガザ市民の命の重さも指摘

小川キャスター:
戦禍の当事者の皆さんの生活はどうなのか。イスラエル、ガザの人たちからはどんな声が聞こえますか?

中東支局長 増尾聡記者: 
テルアビブにある広場ですが、ここには人質の解放の決定を喜ぶ家族や知人が集まり、さながらお祭り騒ぎのような状態です。

ここで聞かれるのは、一様に人質解放への安堵と喜びの声です。

2年間この場所に足を運び続けてきた女性は、「イスラエル国民全体が、この瞬間を待ちわびてきた」と、知人と抱き合いながら喜びを爆発させていました。

一方で、ネタニヤフ政権への不満、非難の声も聞かれました。今回の合意の内容は、これまで何度も交渉で議論されてきたことと近しいこともあり、「もっと早く合意できたはずだ」との声もあがっています。

そして、ガザの市民ですが、住民と10月8日からメッセージアプリでやり取りを続けていますが、こちらは対照的に、手放しには喜べないという声もありました。「2年間で失った6万7000人というガザ市民の命はあまりにも大きすぎる」ということでした。

加えて、「今後も停戦が破られずに続くのか。この2年間で破壊された街を建て直せるのか」そうした未来に対する不安の声も聞かれました。

今後は和平計画の第二段階として、ガザの武装解除や戦後統治などハードルの高い交渉も控えていて、予断を許さない状況が続きます。

  1. 【速報】国民民主党から立候補の入江伸子容疑者ら女3人逮捕 公職選挙法違反疑い 運動員5人に報酬27万円支払ったか 警視庁
  2. ロシアのパラリンピック出場めぐりウクライナが開会式ボイコット表明
  3. 高校在学中に教員から性被害受けPTSDに…「判断能力の未熟さに便乗し性的欲求に応じさせた」元教員の男性に1100万円の賠償命じる判決 札幌地裁
  4. 新年度のスルメイカ漁獲枠6万8400トンに 水産庁の審議会が正式決定 今年度の3.5倍
  5. 知人女性に不同意わいせつか 警察庁の30代キャリア警察官を書類送検
  6. 【全文】高市早苗総理が初の施政方針演説「期待に応えるため『政権公約』と『連立政権合意書』の内容を1つ1つ実現していく」
  7. 三重・鳥羽市沖で貨物船と釣り船が衝突「船がパーンと真っ二つに割れて」 2人が心肺停止、7人けが 運輸安全委員会が調査開始
  8. 女子スキークロス、日本勢は準々決勝進出ならず 向川桜子「最後まで自分らしく諦めずに」果敢な滑走も世界の壁に阻まれる
  9. 【藤あや子】愛猫による「我が家が誇る2基の監視システムが本気出してた」
  10. 第1回防衛産業ワーキンググループ開催 長期戦での武器弾薬生産やドローンなど最新技術の確立などテーマに 日本の防衛力強化へ官民で連携する投資を推進
  1. 約2700件の交通違反取り消し 3500万円の反則金返還 神奈川県警“不適切交通取り締まり”で40代男性巡査部長ら7人書類送検 部下は「意見が言いづらかった」
  2. 【 小柳ルミ子 】〝みんなからオバケと言われます(笑)〟73歳で見事なY字バランス披露も〝恋はもうめんどくさい!〟
  3. 【藤あや子】愛猫による「我が家が誇る2基の監視システムが本気出してた」
  4. 【 美川憲一 】「コロッケいつもありがとう~」ジョイントコンサートで感謝「#しぶとく」「#歌いつづける」
  5. 在韓米軍のF16戦闘機が中国の防空識別圏付近で訓練 中国側も出動し一時にらみ合う状況に
  6. 三重・鳥羽市沖で貨物船と釣り船が衝突「船がパーンと真っ二つに割れて」 2人が心肺停止、7人けが 運輸安全委員会が調査開始
  7. 相場2割安の「アフォーダブル住宅」 都内で5月ごろから募集開始予定 都と民間で出資のファンドが約350戸提供 世帯年収800万円以下の「子育て世帯」など対象 東京都
  8. 高校在学中に教員から性被害受けPTSDに…「判断能力の未熟さに便乗し性的欲求に応じさせた」元教員の男性に1100万円の賠償命じる判決 札幌地裁
  9. 「実在するかはわからない」トランプ大統領が“宇宙人やUFOに関する政府文書を公開”指示 オバマ元大統領の発言「実在するが、私は見たことがない」が話題に
  10. 「海水がトイレの中まで入ってきて」貨物船と衝突の釣り船が2つに割れて沈没 海に投げ出された13人全員救助も1人が心肺停止、8人けが 三重・鳥羽市沖
  11. 【速報】国民民主党から立候補の入江伸子容疑者ら女3人逮捕 公職選挙法違反疑い 運動員5人に報酬27万円支払ったか 警視庁
  12. 【 西山茉希 】長女の小学校卒業まであと20日〝どこかでランドセル写真を撮ろう〟入学前と現在の写真を投稿 成長に大きな感謝