猫が『甘噛み』してくるときの心理3選 放置すべきでない理由や正しい対処法も解説
猫が飼い主の手を甘噛みしてくるのは、単なる遊びやスキンシップとは限りません。甘噛みの裏には、愛情表現・興奮・ストレスなどさまざまな心理が隠れているのです。本記事では、猫が甘噛みする3つの心理、放置してはいけない理由と対処法を解説します。
猫が甘噛みをしてくる3つの理由

1.愛情表現や信頼の証
猫が軽く歯を当ててくるのは相手に心を許しているサインのひとつです。
甘噛みは子猫時代に親猫に対して甘えたい気持ちを表したり、他の猫へのコミュニケーションの一環として行うことがあります。
飼い主に対して慕っているからこそ見られる行動で、特に、撫でている最中や一緒にくつろいでいるときに行う甘噛みは、「好きだよ」「一緒にいたい」の気持ちがこもったスキンシップ。強く噛まない限り、猫にとっては安心や親愛の表現と言えます。
2.遊びたい・狩猟本能が刺激されている
特に子猫や若い猫は、遊びの延長で飼い主に甘噛みをすることがあります。動く手や指を「獲物」と見立て、じゃれているうちに興奮が高まるのです。
遊んでいる最中の甘噛みは本能的な行動で、狩りの練習としても自然なものではありますが、子猫の頃に「人の手を噛んでもいい」と学んでしまうと、成猫になっても噛み癖が残る可能性があります。
猫と遊ぶ際は手を使うのではなく、おもちゃを使って遊ばせることが大切です。
3.ストレスや不満を訴えている
甘噛みがしつこく、時に痛みを伴う強さで噛んでくる場合は、猫が何らかの原因でイライラしているサインかもしれません。構いすぎや環境の変化、退屈などが原因でストレスを感じ、噛むことで気持ちを発散しているのです。
特に「撫でていたら突然噛まれた」というケースでは、猫が触られたくない部位に触れられた可能性も考えられます。猫は繊細な動物のため、しっぽの動きや耳の角度などから「もうやめて」のサインを読み取ることが重要です。
猫の甘噛みを放置すべきでない理由

猫の甘噛みを放置していると、やがて本気噛みに発展するリスクがあります。猫は遊びの中で力加減を学びますが、遊びに夢中になりすぎて噛む力がどんどん強くなり、どこまで噛んでいいかが分からなくなります。
飼い主が驚いたり避けたりする反応を「面白い」と誤解して、より強く噛んでしまう場合もあるため、噛まれた時にはすぐに手を引いて遊びを止めましょう。
ストレスや不安が原因の甘噛みを放置すると、噛む行動そのものがストレス発散の手段として定着してしまうことがあります。早めに原因を見極めて改善に努め、猫が安心して過ごせる環境を整えるようにしましょう。
猫の甘噛みへの正しい対処法

まず、猫が甘噛みしてきたら「大きな声を出さず、静かに手を引く」ことが大切です。飼い主が反応しすぎると遊びと勘違いするので、噛んだ瞬間に無言で離れることで「噛むと遊びが終わる」と理解させましょう。
手を引いた後には、猫が落ち着いたらおもちゃやけりぐるみなど噛んでもよいものを差し出すとエネルギーを発散させることができます。
噛む原因が構いすぎやストレスにある場合は、猫を無理に触ろうとせず、静かにリラックスできる環境を整えてみてください。猫と一緒に遊ぶ時間を1日2回10分程度確保するだけでも、噛み癖は落ち着きやすくなります。
体罰や怒鳴る行為は恐怖心や強い不安が生まれてしまうので、決して行わないこと。猫のペースを尊重しながら、「噛まなくても安心できる」関係を築いていきましょう。
まとめ

猫の甘噛みは、愛情表現や遊びの一環であったり、ストレスの表れであることもあります。甘噛みを放置していると猫にとっても飼い主にとっても良いことはありませんので、「なぜ噛むのか」を理解して、理由に応じた対策を取るのが重要です。
飼い主の反応や環境づくり次第で、猫は驚くほど穏やかになります。噛む行為の裏にある気持ちを理解し適切に導くことで、猫はより深く信頼を寄せ、安心して甘えるようにもなりますので、優しさと観察力を持って接していきましょう。
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