猫が『座ったまま寝てしまう』ときの理由4つ お茶目な仕草に隠された心理とは?
愛猫が座ったまま寝ている姿を見かけたことがあるのではないでしょうか。かわいらしい寝姿ですが、座った姿勢のままではしっかりと休めそうにありません。ちゃんと横になって寝ればいいものを、なぜ座ったまま寝てしまうのかと不思議に思う飼い主さんもいることでしょう。猫が座ったまま寝てしまう理由や、気をつけた方が良い点についてまとめました。
猫の座り方とリラックス度

猫は、リラックス度により座り方が変わります。代表的な座り方と、その時のリラックス度をご紹介します。これを把握していると、愛猫が座ったまま寝ている時の、猫の気持ちを知る目安になるでしょう。
エジプト座り
後ろ足だけをたたみ、上半身を起こした犬のオスワリのような座り方です。エジプト神話の女神バステトの像に由来して、エジプト座りと呼ばれるようになりました。いつでもすぐに動き出せる、周囲への警戒心が強い時の座り方です。
スフィンクス座り
エジプトのスフィンクスのように、後ろ足を胴体の下に折りたたみ、前足はまっすぐ前に伸ばす座り方です。いざという時にもすぐに動き出しやすく、警戒心が働いている時に見せる座り方です。
香箱(こうばこ)座り
前足と後ろ足を胴体の下に収まるように折りたたむ座り方で、香を入れておく長方形の箱に見えることから名付けられました。いざという時すぐには動きづらいため、リラックス度が高く、このあたりからうとうとしやすい座り方だと言えるでしょう。
横座り
体を伏せ、前足を前に、後ろ足は横に崩して投げ出すような座り方です。人に例えると寝転んでいるような感じで、かなりリラックスした状態の座り方です。眠くなるとそのまま頭を下げ、あごを床や地面につけて寝てしまいます。
スコ座り
人間のように後ろ足を前方向に投げ出す座り方です。スコティッシュフォールドがよく見せますが、他の猫種でも、セルフグルーミング中にこの座り方をすることがあります。お腹が丸出しになり俊敏に動けない姿勢で、リラックス度が高い時の座り方です。
猫が座ったまま寝てしまう時の理由

1.眠いのを我慢しようとしている
授業中や会議中に一瞬眠ってしまったという経験のある方は、おそらく少なくないでしょう。突然襲ってきた眠気を我慢していると、座った姿勢のまま眠ってしまうのは猫も同じで、眠気を我慢して起きていたい時は、そのまま座った姿勢で眠ってしまうのです。
起きていたい理由は、その時々でさまざまです。そろそろおやつの時間なのでもらい損ねたくないとか、いつもはとっくに飼い主さんが帰ってきてご飯をくれる時間なのに今日は遅いなぁと待っていて、待ちくたびれたのかもしれません。
2.警戒心よりも眠さが勝ってしまった
人と一緒に長く暮らしている猫でも、本来の習性である警戒心がなくなることはありません。聞きなれない音がした、素早く動くものが見えた、見知らぬ人や動物のニオイがするなど、いつもと違う気配を察知すると即座に警戒モードに切り替わります。
しかし疲れてしまい、眠さが勝ってしまうと、座っていた姿勢のままうとうとと眠ってしまうこともあるようです。スフィンクス座りやエジプト座りで寝ている場合は、何かに警戒していた状態で集中が途切れてしまったのかもしれません。
3.遊びたい気持ちよりも眠さが勝ってしまった
特に子猫の場合は、遊んでいる最中にストンと寝落ちしてしまうことがあります。子猫は1年間でおとなの体に急成長するためたくさん食べますが、胃袋が小さく少量の食事を何回も行います。そして旺盛な好奇心で何にでも興味を示し、たくさん遊ぶのですが、まだ体力がそれに追いつきません。
そのため、たくさん食べて思いっきり遊んでいる最中に、突然電池が切れたように動かなくなり、その場に座ったまま寝てしまうことが多くなるのです。
4.病気で横たわることができない
気をつけなければならないのが、体調が悪いために横になれずに座ったまま寝ているケースがあることです。
例えば猫に多い心臓病の一つに肥大型心筋症があります。心臓の機能が低下して肺に水が溜まる肺水腫という状態になると、水中ではないのに溺れているように呼吸が苦しくなることがあります。こうなると、苦しくて横たわることすらできずに座ったまま眠るようになることも珍しくありません。
愛猫が座り寝をしてしまった時の注意点

体調のチェックを
目を覚ました後はいつも通り元気に過ごしている場合は、特に問題がないことが多いでしょう。しかし、いつもとは異なる様子が見られる場合は、病気が疑われます。口呼吸をしていたり、肩やお腹がいつも以上に大きく動くような呼吸の時は、特に注意が必要です。
他にも、元気の有無、食欲がない、下痢や便秘、嘔吐または吐きそうになっているなど、体調不良が疑われるような症状が見られる場合は、できるだけ早く動物病院で診てもらうようにしましょう。
狭くて高い場所の場合は要注意
座り寝をし始め、しばらくするとそのままコロンっと横になって眠り続ける場合があります。狭くて高い場所で座ったままうとうとしている場合は、そのままゴロンと横になった時にスペースが足りず落下してしまうこともありえます。
状況を見ながら、必要に応じて場所を移してあげるなど、危険が回避できるように注意してあげましょう。
まとめ

成猫は1日に12〜16時間、子猫では18〜20時間ほど寝ると言われています。こんなによく寝る動物なのに、なぜ人の寝落ちのように座ったまま寝てしまうのかと、不思議に思うかもしれません。
今回ご紹介したように、猫が座ったまま寝てしまうのにもそれなりの理由があり、そこには猫なりの葛藤もありそうなことが分かりました。座りながら寝ている愛猫を見かけたら、病気ではないこと、もしそのままコロンと横になってしまっても危険な場所ではないことの2点だけに気をつけながら、優しい気持ちで見守ってあげましょう。
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