イスラエルがソマリランドを国家承認　国連加盟国の承認は初　周辺国は非難

イスラエル政府は、東アフリカのソマリアからの分離独立を訴えるソマリランドを正式な国家として承認したと発表しました。国連加盟国がソマリランドを国家承認するのは初めてです。

イスラエル首相府によりますと、26日、ネタニヤフ首相とソマリランドの指導者アブドゥラヒ氏が共同文書に署名し、相互承認と外交関係の樹立で合意したということです。イスラエルのサール外相は今後、大使の派遣や大使館の開設を進めるとしています。

ソマリランドは1991年、ソマリア内戦の混乱を背景に一方的に独立を宣言しましたが、これまで国際的な国家承認は得られていませんでした。

ソマリランドは、イスラエルと対立する親イランの武装組織フーシ派が影響力を持つイエメンの対岸に位置するほか、過去にはパレスチナ自治区ガザの住民を移住させる候補地にあがっていると報じられていました。

今回の決定をめぐって、ソマリア政府やアフリカ連合が「主権の侵害だ」と反発。エジプトなど周辺のアラブ諸国からも非難の声が上がっています。