猫が『干支』に入れなかったのはなぜ?興味深い3つの説をご紹介

2025-12-31 11:00

年賀状や自己紹介など、私たちは日常生活の中にごく自然に干支を取り込んでいます。干支には十二支と呼ばれる12種類の動物がいます。犬・兎・鶏など身近な動物が多い中、架空の動物である龍や野生動物の虎など、身近ではない動物も含まれています。なのに、なぜか猫は含まれていません。猫が干支に入れなかった理由として知られている、興味深い説をご紹介します。

干支とは

日本の十二支

干支と書いて「えと」とか「かんし」と読みます。そもそもは年・月・日・時・方位・事柄の順序を表すために中国で生まれた数詞で、アジアの漢字文化圏に広がっていったと考えられています。

干支の仕組みは、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の十干(じっかん)と「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支(じゅうにし)を組み合わせて表します。

ただし、10×12で120通りの組み合わせにはならず、60個の組み合わせしかできません。
それは、十干に対して組み合わせる十二支は、十干の一方と組んだら他の一方とは組まないというルールがあるからです。

そのため、「甲子」から始まり「乙丑」「丙寅」…「癸酉」まで進むと、次は「甲戌」となり、「乙亥」「丙子」「丁丑」と進み、最終的に「癸亥」で終わる、60を周期とする数詞になるわけです。

現在日本では、干支を本来の意味で使うこともありますが、十二支を指す言葉として使われることも多くなりました。

基準となる中国の十二支と日本の十二支

中国の十二支

干支は中国で生まれ、そこからアジア圏を中心に各国に広がっていきました。そのため、十二支に割り当てられた動物も、中国のものが基準になっています。しかし各国へ広がっていく過程で、その地域の文化などに合わせてわずかな違いが生じたようで、中国の十二支と日本の十二支でも、割り当てられている動物にわずかな違いがあります。

中国では、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」のそれぞれに割り当てられている動物は、「鼠・牛・虎・兎・龍・蛇・馬・山羊・猿・鶏・犬・豚」になります。それに対して、日本では未が羊に、亥が猪に変わっています。

ちなみに韓国の十二支では、未は日本と同じ羊に変わっていますが、亥は中国と同じ豚のままです。

猫が干支に入れなかった理由

鼠に忍び寄る猫

では、いよいよ猫が干支に入れなかった理由として有名な3つの説をご紹介しましょう。

1.鼠にだまされた説

十二支物語と呼ばれている、日本の昔話があります。あるとき、神様が地上の動物を集めて「1月1日の朝、新年の挨拶にやってきた先着順で12番目までの動物を、1年ごとの大将にする」と伝えました。

しかし、猫は神様が集めた日にその場に行かなかったため、話の内容を鼠から教わります。鼠は、猫に「1月2日の朝に行けばいいんだ」と嘘を教えます。だまされた猫は、1月2日の朝に神様の元へ行ったため十二支には入れず、以来鼠を恨んで追いかけるようになったというお話です。

ちなみに、歩みの遅い牛は誰よりも早く出発し、神様の元に一番で到着しました。しかし、牛の背中に隠れていた鼠がゴール寸前に飛び出して一着になったということです。

2.お釈迦さまの死因に関わった説

猫が十二支に入れなかった別の説が、お釈迦さまの死因に関わっていたからというものです。お釈迦さまが命を落とすことを知った天国の母親が、復活の霊薬を入れた袋を杖に結びつけて地上に落としました。

しかし、その杖は木に引っかかってしまいます。それを見て薬を取りに向かった鼠を、そうとは知らずに邪魔をしてしまったのが猫でした。結局猫の邪魔のせいで薬は間に合わずお釈迦さまは死んでしまい、怒りを買った猫は十二支に入れませんでした。

3.十二支が誕生した頃の中国には猫がいなかった説

最後の説は、猫が世界に広まっていく過程の歴史から推定された説です。中国で十二支が誕生したのは、殷の時代(紀元前16世紀頃〜紀元前11世紀頃)でした。つまり、今より3000年以上前のことです。

猫は古代エジプトで飼育され、神格化されて門外不出とされていた中、現在のタイやトルコなどに密輸をされながらじわじわと世界各地に広まったとされています。現在のイエネコの祖先となる猫がヨーロッパやインドに広がったのは今から約2000年前で、中国に伝わったのも、その頃だと考えられています。つまり殷の時代の中国には、現在のイエネコに相当する猫はいなかったと考えられるのです。

一方、化石から、虎の祖先は約35万年前から中国にいたことがわかっています。殷の時代の中国では、虎は恐ろしい動物として神格化された存在だったと考えられます。そこで十二支に虎が入り、当時存在していなかった猫は選ばれなかったという説です。

猫が十二支に入っている国もある

船着場の猫

最後にご紹介した説を裏付けているのではないかと思われるのが、十二支の中に猫が入っている国があるという事実です。

十二支の「卯」に割り当てられている動物が、兎ではなく猫という国がいくつかあるのです。それはベトナム、ネパール、チベット、タイ、ベラルーシなどで、国全体ではなく、民族などによる地域に限定されているところもあるようです。

エジプトから地中海東部のフェニキア人によりじわじわと密輸されていく過程で、中国よりも先に猫が広まった国や地域では、十二支により身近な猫が割り当てられたと考えると、最後の説の説得力が増すのではないでしょうか。

まとめ

鏡餅の脇で寝る猫

世界各地には、土着のヤマネコが存在しています。にもかかわらず、現在世界中に分布し、人と親密な関係を築いているイエネコの祖先はリビアヤマネコであり、現存する世界各地のヤマネコとは別の系統だということがわかってきています。

十二支という、ごく自然に生活に溶け込んでいるものも、深く探っていくと、リビアヤマネコが世界中に広がり、現在のイエネコとなっていく様子がわかるかもしれないと思うと、ワクワクしてくるのではないでしょうか。

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