【ニューイヤー駅伝展望】前回上位3チーム監督の前日コメント トヨタ自動車は1~3区でのリードを、Hondaは6~7区での逆転を、旭化成は前回同様アンカーでの逆転を想定

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2026-01-01 06:00
【ニューイヤー駅伝展望】前回上位3チーム監督の前日コメント トヨタ自動車は1~3区でのリードを、Hondaは6~7区での逆転を、旭化成は前回同様アンカーでの逆転を想定

2026年最初のスポーツ日本一が決まるニューイヤー駅伝 in ぐんま(第70回全日本実業団対抗駅伝競走大会。群馬県庁発着の7区間100km)。大会前日の12月31日に前回の上位3チームの監督にレース展望を取材した。前半の3区までにリードすることを考えているのは、前回3位のトヨタ自動車・熊本剛監督(41)。前回2位のHonda・小川智監督(47)は後半区間での逆転をイメージしている。前回優勝の旭化成はエースと外国人選手を欠くが、三木弘監督(50)は2連覇への挑戦を明るく宣言した。監督3人の前日コメントを紹介する。

&TEAMのKが東京世界陸上に続きニューイヤー駅伝を盛り上げる「緊張感や熱気を精一杯お届けします」

◇ニューイヤー駅伝(1月1日)の区間と距離、中継所
1区 12.3km 群馬県庁~高崎市役所
2区 21.9km 高崎市役所~伊勢崎市役所
3区 15.3km 伊勢崎市役所~三菱電機群馬工場
4区  7.6km 三菱電機群馬工場~太田市役所
5区 15.9km 太田市役所~桐生市役所
6区 11.4km 桐生市役所~伊勢崎市西久保町
7区 15.6km 伊勢崎市西久保町~群馬県庁

旭化成・三木弘監督「インターナショナル区間の4区で活路を」

1区の長嶋幸宝(21)は前回の区間賞ですし、マークが厳しくなって簡単にはいかないと思います。しかし九州予選(11月3日)から、自分が1区を走る目標を持って調子を上げてきました。先頭争いを確実にして、あわよくば2年連続区間賞を取ってほしいところです。
2区の相澤晃(28)はエースとして、キャプテンとして、最長区間の2区を走る強い思いを持っています。経験、実力とも十分の選手。1区の流れを守って走り、抜け出すタイミングがあれば仕掛けることを期待しています。

3区の山本歩夢(23)は秋から勢いがあります。新人に旭化成の3区はプレッシャーもあるかもしれませんが、明るいキャラクターで表には見せません。本人が3区をやりたいと言っていましたし、自分の力に変えてくれると思います。追い風を上手く利用して走る選手。できればトップで、最低でも前が見える位置で4区に渡してくれると思います。
インターナショナル区間の4区は、亀田仁一路(24)の安定感に期待しています。高林の交差点を左折して向かい風になる最後3kmは、軽い走りの外国人は苦労するでしょう。向かい風の3kmは亀田に一番速いタイムも期待できますし、チームとしても活路を見出せるところかもしれません。

5区の大六野秀畝(33)は去年も5区(区間2位)で、上りも向かい風も得意としています。年間を通じて練習が継続できて、抜群の安定感、実績、(4回の)優勝経験がある。7区で逆転するためにも、前との差を詰めることが必要な区間ですが、大六野はニューイヤー駅伝では順位を落としたことが一度もないそうです。10回目の出場に花を添える走りを期待しています。
6区の市田孝(33)は25年シーズンの個人成績はいまひとつでしたが、12月の甲佐10マイルから調子を上げてきて、最後の旭化成が定番としている練習では先頭グループで走っています。もともと駅伝への思いの強い選手ですし、優勝した去年はメンバーに入れず、今回への意気込みを感じます。展開的には4区で差をつけられることも覚悟しているので、5区と6区で詰めないといけません。市田孝の経験と今の力が必要です。

7区の井川龍人(25)は、前回(フィニッシュ前の強烈なスパートで旭化成が優勝)のインパクトが強く、どのチームも井川対策を考えていると思います。去年はトップと12秒差でタスキを受け取りました。それ以上の差になると厳しい戦いになりますが、それを跳ね返してくれるのが井川だと期待しています。

10000m代表の葛西潤(25)と外国人が、起用できなかったことは大きいのですが、今回並べたオーダーが劣るかといったら、そうでもありません。長嶋という若手がいて、相澤と井川というスター選手がいて、初出場の山本と亀田に勢いと安定感があり、実績十分の大六野と市田を後半に起用できました。チャレンジングな区間配置ができたと思います。波に乗ったらすごく面白い。明日のスタートが楽しみです。

Honda・小川智監督「優勝するならアンカーは達彦だと考えていました」

1区の森凪也(26)には区間賞争いをして、ライバルチームより前か、最低でも一緒くらいで2区に渡してほしいと思っています。前回は5秒差(区間9位)でしたが、2区の小山直城(29)がその差を追わざるを得なかった。その5秒が(終盤で遅れた小山の)最後に響いたかもしれません。
2区の小山は去年、いまひとつの状態でしたが粘ってくれました。今年は本人も区間賞と言っています。強気なことはあまり言わないタイプなので、調子も上がっているし、懸ける思いも強いのでしょう。甲佐10マイル(12月7日。約16km)の2位は予定よりも良く、その後の3週間でさらに上がっています。練習での余裕度が上がっていますから、最後も切り替えられると思います。

3区の吉田礼志(23)(の起用理由)は実力です。向かい風の後半区間よりも、追い風の前半区間向きの選手。レースへの集中力もありますし、前半から突っ込んでいくこともできます。相手がトヨタ自動車の田澤廉選手(25)でも、行くと思いますよ。2区は先頭集団で行ってほしいですし、3区は若干差を付けられても、先頭が見えるところで4区につないでほしいと思っています。
4区のヴィンセント(25)はライバルチームの外国人選手と比べ、スピードでは若干劣るかもしれませんが、向かい風の強さと駅伝の強さで対抗できます。トップに立つのは難しいかもしれませんが、少しでも差を詰めて5区につないでくれると期待しています。

5区の木村慎(31)は今、小山の次くらいに強い選手です。若い頃はスピードも距離も、少し無理な練習をしていましたが、落ち着いて、自分を俯瞰して、多角的に自分を見て練習ができるようになりました。(5区で区間賞2回の)青木涼真(28)であればトップに立つことも期待できるのですが、木村にはそこまで求められません。4区の位置でつないでくれたら、と思います。
そして6区か7区で、簡単ではないと思いますがトップに出たい。6区の中山顕(28)は寒いと調子が良いんです。どんなに寒くても手袋なしで走る選手で、追い風よりも向かい風の方が推進力が生きます。上りや向かい風の方がリズムを取りやすいと言っているくらいです。

7区の伊藤達彦(27)は向かい風にも強く、どういう展開でも対応できる選手です。日本選手権に優勝した10000mで見せたように、ラストも強い。最近はチーム力が拮抗して、強い選手は2区かアンカーか、という傾向が出てきました。優勝するならアンカーは達彦だと考えていました。

トヨタ自動車・熊本剛監督「理想としては3区終了時に30秒リードを」

1区の吉居大和(23)は前回が区間賞と13秒差で本人も納得していませんでしたが、10秒差以内でつないでほしいところです。良ければ先頭に立ってほしいのですが、抜け出すのはなかなか難しいと思います。しかし10000mの自己記録を約15秒更新しましたし、前回の経験も生かせるはずです。どこがキツくなるか、どこで頑張ればいいかがわかっている。前回以上の走りは期待しています。
2区の鈴木芽吹(24)は12月に入って左ひざに痛みが出ましたが、練習を中断したのは2日間だけ。疲労を抜く良い機会だったととらえています。トップに上がってほしいですし、少しでも差を広げることが理想ですが、そんな簡単ではないと思います。ライバルチームを見て、好調の今江勇人(27、GMOインターネットグループ)選手や小林歩選手(27、SUBARU)と一緒に前に上がって行って、トップ付近で渡してくれたら、と思います。

3区の田澤廉(25)ではトップに立ちたいですし、理想としては後ろに30秒くらいの差をつけたいところです。ただ、4区以降も勝負できる選手が揃っています。トップに立てれば一番いいのですが、絶対ということではありません。芽吹が昨日の会見で6、7区のベテランに楽をさせたいと言いましたが、ベテランにも頑張ってもらう展開もあると覚悟しています。
4区のS.キバティ(20)は追う展開でも、追われる展開でも、どちらにも対応できる選手です。倉敷高時代からどちらも経験を積んでいて、駅伝巧者といえる選手。どういう展開でもマイペースで対応しますし、向かい風も強く、最後の強さも持っています。

5区の湯浅仁(24)は向かい風にも上りにも強い選手。後ろとの差があればそれを利用して、リードをしっかり守ってほしい。追う展開になっても、最初から突っ込む走りもできる選手なんです。準エース区間で結果を残して、主力に成長してほしいですね。
6区の田中秀幸(35)はウチが15、16年と2連勝したときも、6区で優勝を決める走りをしてくれました。向かい風に抜群に強い選手です。向かい風でも追い風でも、フォームが変わりません。最低でもこの区間ではトップに立ちたいですね。
7区の服部勇馬(32)も向かい風に強いですし、マラソンランナーですが、ラストスパートもある。福岡国際マラソン(18年優勝)やMGC(19年2位)など、勝負強い選手です。アンカー勝負に持ち込まれても問題ありません。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)

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