2026年「AI」「防衛」以外の注目ジャンル…“日本が強い”「幸せ産業」とは?【Bizスクエアで学ぶ 投資のキホン#40】

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2026-01-29 06:00
2026年「AI」「防衛」以外の注目ジャンル…“日本が強い”「幸せ産業」とは?【Bizスクエアで学ぶ 投資のキホン#40】

「AIは何度でも蘇る」が持論の“お金のプロ”は、2026年の株式市場をどう見ているのか?注目ジャンルの1つで“広い分野で世界平和に貢献できる”日本の強みとは?

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1月の株価は「2026年を象徴」する動き

まずは、【年始からの株価】の動きついて。

▼年明け上昇し5万2000円超
▼衆院解散の話が出て13日に一気に上げて14日には5万4000円超
▼グリーンランドを巡る“アメリカと欧州の懸念”が強まり、一旦調整
▼トランプ大統領が、「武力行使はしない」「欧州8カ国にへの関税引き上げも見送る」と表明して少し上昇し、23日は5万3846円

この1か月の動きが「2026年を象徴している」と話すのは、『りそなアセットマネジメント』の黒瀬さんだ。

『りそなアセットマネジメント』チーフ・ストラテジスト 黒瀬浩一さん:
「ベネズエラに始まり、解散総選挙、それからグリーンランド。22日には米・インテルが決算発表してこれがかなり悪い状況だった。過去は良いけど将来に関して悪い予想を出したと。結構これも大きなマイナス要因になると思う。外部的な政治要因、それからAI関係がやはり相場の中心になるかなというのを象徴する1か月」

一方、年明けの放送で、「年内最高値を5万5000円」と予想した『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さんは、5万4000円超えがあっても「大丈夫、下がるから」と余裕だ。

『ニッセイ基礎研究所』チーフ株式ストラテジスト 井出真吾さん:
「黒瀬さんの話のインテルというのもあるし、あと円高に一気に動いたこと。あれはアメリカ側がレートチェックをした。日経平均の時間外取引で1000円以上下がっているから、26日の週はやや大きめの下落から始まる。だから5万5000円は一旦遠のく感じかと」

2026年株価「5万9000円」予想

続いて、“相場のプロ”2人による【2026年の株価】予想を見てみる。

『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん
▼年末:5万4000円▼最高値:5万5000円▼最安値:4万5000円

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん
▼年末:5万9000円▼最高値:5万9000円▼最安値:4万8000円

――黒瀬さんは、3月に5万5000円近くをつけて、その後下落。7~8月ごろには5万円を割るが再び上昇し、年末まで上がり続けるとの予想。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「私は大体“年末株高”予想。というのは統計的にそうなるパターンが非常に多い。なぜかというと、基本的に景気が良い時には株が上がるので年末に向けて上がるパターンが多い。よほどそれを崩す要因がない限りは、そのパターンでいいのではと思う」

ただ、“アメリカも日本も経済はそこそこ良い”という前提での予想なので、仮にアメリカがスタグフレーション(景気後退とインフレの同時進行)などとなった場合にはその限りでもないという。

――7~8月あたりで一旦下がる予想というのは、アメリカの中間選挙が関係しているのか。

黒瀬さん:
「11月に中間選挙があるが、今の感じだと共和党はかなり不利。こういう時にトランプ大統領は、目をくらますために誰もが予想してない事をやるというのを繰り返している。1月のベネズエラに関してもエプスタイン問題の目くらましだと私は思っている。またアメリカには『オクトーバーサプライズ』という言葉があって、選挙の前に何かやるというところからきている。そこら辺は注意した方がいいのかなと思う」

そういうサプライズに備えて、投資家も一旦はリスクを落としに行き株価も下がるという予想だ。

2026年「S&P500」の動きは?

では、アメリカ株の【S&P500】は2026年どうなるのか。

黒瀬さんは「2025年と同じような動きになる」とし、大きく下落する場面が1、2回あったとしても上昇基調を取り戻し最高値更新を何度か繰り返すというイメージだ。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「中間選挙の前にトランプ大統領が何をするか。ただトランプ大統領は今回のグリーンランドのように、結局TACO(TRUMP ALWAYS CHICKENS OUT=トランプはいつも尻込みする)なのだが、いつもTACOと思われたら困るからベネズエラみたいに本気でやると。この組み合わせでくると思う」

『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「ボラティリティ(価格変動率)は2026年も高い。場合によっては去年より高くなることもありえる。だから投資家としては大きく下がった時には、まず売る必要はない。手元資金があるのなら、少しずつ買い下がっていくぐらいの戦略でいいのかなと思っている」

「AIは枕詞を変えて何度も蘇ってくる」

2人の予想では日本株もアメリカ株も上昇の見込みだが、注目するジャンルはどれなのか。黒瀬さんは【AI株】の勢いが26年も強いと見ていて、“一時的なバブルではない”と話す。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「2025年は“生成AI相場”で、コロナ禍の巣ごもりバブル以上になっているが、私は過去のIT化のトレンドを打ち破るものが出てきたと思っている。巣ごもりバブルの時には出前とかオンラインフィットネスとか、今後は非接触でそういうものがスタンダードになると言われていたけどコロナが明けたら結構崩れた。その崩れた中にAIもあったが、“生成という枕詞がついて蘇ってきた”

AIは今後も「枕詞を変えて何度も蘇ってくる」と話す黒瀬さん。その理由としてあげたのは“汎用性の広さ”だ。

黒瀬さん:
「科学の技術の世界に汎用技術という言葉があって、例えば電気。今、電池を入れたり、充電したりしても『何それ?』と聞かない。電気は“あるのが普通”で、AIも数年たったらそうなっていると思う。この汎用技術というのは過去数回しかない。産業革命、電気の発明、それとアナログデータがデジタルになった。そしてAIで4回目。そのぐらい大きなものになると思うし、AIのデータ元が人の細胞、人間の行動、企業の行動、国家、宇宙と広がっていくので相当これは息が長い」

――今は生成AIだが、他にはどんな枕詞がつくのか。

黒瀬さん:
「生成もそう長くはないと思う。今徐々に普及してきているのは『フィジカルAI』。これはロボット。その単体のロボット同士が協調することを『ファクトリーAI』といって、工場全体を監視している。今は監視室に人がいて見ているが、それをAIが見て『おかしい予兆が出ているから修正しなさい』という指示まで出す形に既に変わってきている。こういうのが色んなところに広がっていくと思う」

さらに、黒瀬さんがあげたのは「ソブリンAI」。これは他国に依存せず自国のインフラやデータ、人材を活用してAIを開発・運用する仕組みのことだ。

黒瀬さん:
「中国に頼っていいのかとか、いやアメリカだって過度に頼っちゃいかんだろうということで、基本的な部分は国家がやる自前のAI。そういう形でどんどん適用範囲が広がると思う」

「AIの軍事利用」を巡り投資家にも変化

一方で、「AIの究極は軍事利用になると思う」という黒瀬さん。「世界的にはAIを極めてネガティブに見る人の方が多い」とのことで、規制の動きも出ているという。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「戦争の場合にはやはり人命が失われるというのが一番のブレーキになるが、安い機械がやりだしたら『それならいいだろう』となってしまう危険性がある。しっかり規制をしなければいけないという見方もあるが、でも技術進歩として人類の発展に寄与するから推進すべきだという立場をとっているのが日米。ヨーロッパはどちらかというと強く規制している」

人道的な問題や賛否がある一方で、株価は高値を切り上げていくであろう見立ての中で、機関投資家の動きにも変化があるという。

黒瀬さん:
「武器はSDGsの観点から社会正義の観点からダメだと、投資してはいけないという動きがかなり強くあった。しかし今、軍事関係のITは、防衛、むしろ平和のために大事なんだと、ロシアを何とかするためには早く作った方がいいという考えもある。そのことから従来禁止されていた軍事IT企業に投資しても良いと規約を変える機関投資家も結構増えている」

日本が得意の「平和的な産業」

“AI以外で注目しているジャンル“としてあがったのは、【防衛】【平和的な産業】だ。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「AIにも関係して防衛だろうと思う。それと同時に、日本の得意な“平和的な産業”。我々にとっては当たり前すぎて気づかないが、日本には“飲食とかコンテンツ、コミュニケーション、幸せ産業”と広い分野で世界の平和に貢献できる分野がいっぱいある。それでインバウンドでも人気があるし、今アジアのリーダーはみんな日本が大好き。小さい頃に日本のアニメを見て育っているから。高市さんも、少し前にYouTubeで言っていたが、公式な話になる前に立ち話していると、みんなアニメの話から始まると。総理がそう言うぐらい広がっている」

――コンテンツというのは、アニメとかゲームとかか。

黒瀬さん:
「その通り。例えば東宝は時価総額1兆円とかいっている。昔だったら考えられない。鬼滅の刃は2025年に劇場の売上が世界第5位(10月時点)で、日本のアニメがここまできたというのは画期的なことだ」

投資は「本能に逆らって強気で」

最後に、黒瀬さんの“投資の金言”<本能に逆らって理性的に強気を維持せよ>

本能とは、生き延びるための知恵として「リスクを過大評価する本能」のことだという。

『りそなアセットマネジメント』黒瀬浩一さん:
「統計的に見ると、アメリカ・日本の経済は大体10年1サイクル。9年間良くて1年間悪い。株価も9年上がって1年下がる。大体こういうサイクル。それなのに、毎年のように恐ろしいことが起きてるようにイメージするのはリスクを過大視する本能が生きているから。そこを理性的に強くなりましょうということ」

もう一つ、“心理的な負担”にも強気が大事だという。

黒瀬さん:
「投資をして例えば10万円儲かってその後に10万円損した。会計上はチャラなのに、心理上は『大変な損をしてしまった』という負担が利益の3倍ぐらいあると言われている。理性的に強気を維持して、『チャラなんだからいいじゃないか』と考えようと。ただ、自分の心のコントロールというのは一番難しいことでもある」

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