犬を不安にさせる『留守番環境』3つ あなたの部屋は大丈夫?負担なく待たせるためにできることまで

2026-01-29 17:00

たとえ大家族でも、愛犬に留守番をさせることがないとは言い切れません。生活スタイルは変化し、災害なども含め、これから先何が起こるかはわかりません。ところが、犬はひとりっきりの時間を不安に感じます。いざ留守番が必要になったとき、愛犬の心身の負担をできるだけ少なくするための環境づくりや、飼い主さんにできることをまとめました。

犬を不安にさせる留守番環境

玄関で飼い主の帰宅を待ちわびる犬

1.暗い、寒い・暑い、静かすぎる

室内には常に明かりが灯り、エアコンで室温が管理されているのが当たり前のご家庭は多いでしょう。また、テレビやラジオ、ステレオなど、何らかの音が聞こえていることが多いご家庭もあるでしょう。

そんなご家庭で暮らしている犬が、留守番だからと明かりやエアコン、テレビやラジオなどが消された暗くて寒い(暑い)、シーンと静まり返った家に一匹で残されたら、一体何事が起こったのかと不安になっても不思議ではありません。

留守番中も、できるだけ普段と同じ環境で過ごせるようにすることで、愛犬の不安な気持ちを軽減させてあげることができるでしょう。

2.空腹・喉が渇く

愛犬の食事の間隔を乱すような時間の留守番は避けるべきです。成犬なら、朝と夜の2回の食事で十分かもしれません。しかし子犬の時期は、まだ消化能力が未熟なため、少量の食事を複数回に分けて与える必要があります。

留守番の時間に合わせていつもより多くのフードを給餌してしまうと、下痢や嘔吐を引き起こすかもしれません。またいつも通りの量しかなければ、空腹になり、低血糖状態を引き起こすかもしれません。子犬の低血糖は、命に関わることもあり得る状態です。

このようないつもとは異なる食事量やタイミングは、それ自体が犬を不安がらせる要因にもなれば、体調を崩して危険に晒す原因にもなるのです。

3.待てど暮らせどひとりぼっち

きちんと留守番トレーニングを行った成犬でも、待てど暮らせどひとりぼっちという時間が長く続けば、だんだんと不安になってくるものです。以前、飼い主さんから置き去りにされたとか、留守番中に大きな地震に遭ったなどという経験があれば尚更です。

飼い主さんの不在時にこういった怖い経験をしたことのある犬は、留守番のたびに不安に駆られてパニックを起こし、クッションや家具などを噛んでボロボロにしてしまうこともあります。

留守番の前にたっぷりと散歩や遊びをさせて体力を使わせ、留守番中は疲れて眠れるようにしたり、頑丈で壊れたり誤飲したりする心配のない知育玩具などを与えておくことも、留守番中の不安を軽減させることに役立ちます。

犬を不安にさせる要素

サークル内で不安そうに立ち上がる犬

いつもと違う環境は犬を不安にさせる

どんなに好奇心が旺盛な犬でも、いつもと違うことに対してはとても敏感です。そして、いつもと違うことがあると、それが不安を引き起こす原因になりやすいです。ひとりぼっちになるいつもとは異なるときに、環境までいつもと違っていると、留守番中の犬は不安をかき立てられてしまうでしょう。

明るさ、室温、生活音なども含めて、できるだけいつもと同じ環境のままで出かけるようにしましょう。ただし、犬は狭い場所に入ると自然と落ち着きます。2〜3時間の短時間であれば、いつも使っているクレートの中で過ごさせるのは犬のためにも良い留守番環境です。

ただし、5〜8時間などの長時間に及ぶ場合は、もう少し広いスペースを確保できるサークル内にトイレや飲み水を設置して、その中で過ごさせる方が良いでしょう。また、室内で自由に行動させたままにする場合は、危険な場所に侵入できないような柵の設置、家電のプラグを抜いておくなどの安全対策を万全にしておきましょう。

飼い主を信頼できないと犬は不安になる

留守番中に犬が不安になる最も大きな要因は、飼い主さんへの信頼が揺らぐことです。「もしかしたら、このまま帰ってこないかもしれない」と思うことで、犬はパニックを起こすのです。

短時間から始めて少しずつ時間を伸ばしていく留守番トレーニングは、「どんなことがあっても飼い主さんは必ず帰ってくる」と認識させることが第一目的です。在宅時のスキンシップをしっかりと図ること、留守番トレーニングを重ねることで、揺るぎない信頼関係を構築し続けましょう。

環境づくり以外で犬の負担を減らすためにできること

帰宅して愛犬に駆け寄る女性

最後に、留守番対策の基本として「留守番を日常の出来事にするためのポイント」をご紹介します。

犬に「留守番は日常生活の一部で、特別なことではない」と思ってもらうためには、飼い主さんご自身も「留守番は当たり前のことで、特別な出来事ではない」と思わなければなりません。

出がけに別れがたそうに「行ってくるね。お留守番お願いね。ごめんね。」などと声をかけたり、帰宅時に嬉しさを爆発させて「ただいま!お留守番、偉かったね!」などと抱きしめたり撫でたりすると、愛犬に「留守番は特別な出来事だ」と思わせてしまいます。

出かける前は淡々と行動し、留守番をさせることに罪悪感を持つ必要はありません。帰宅後も、ご自身の手洗いや着替え、後片付けなどを済ませ、愛犬が落ち着いた状態に戻ってから、優しく声がけやスキンシップを行うようにしましょう。

まとめ

留守中にサンダルを食いちぎる犬

相手に対する依存心が強くなりすぎると、相手の姿が少し見えなくなるだけで、強烈な不安に襲われパニックを起こすようになります。これは分離不安症と呼ばれる精神的な障害の一つで、適切な治療が必要な状態です。

子どもが親に、飼い犬が飼い主さんに起こすことが多いですが、飼い主さんが飼い犬に対して起こすこともあります。家に残してきた愛犬が気になり仕事が手につかなくなるようなら、飼い主さんと飼い犬がお互いに依存している共依存の可能性もあるでしょう。

普段からそれぞれ個別に過ごす時間を作ったり、適切な留守番トレーニングを行うなど、飼い主さんも愛犬も、共に心身健康で快適な生活を送れるように心がけましょう。

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