「なんともいえない大会になった」ハンドボール男子日本代表が帰国、9月のアジア大会でリベンジ誓う【アジア選手権】

ハンドボール男子のアジア選手権で全日程を終えた日本代表(彗星JAPAN)が1月31日、開催地・クウェートから帰国した。結果は4位で、世界選手権の切符は獲得したが、準決勝でバーレーン、3位決定戦では地元・クウェートと中東勢に連敗。表彰台を逃がし、悔しさをにじませた大会となった。
9月開幕 アジア大会(愛知・名古屋)競技スケジュールを発表 41競技、461種目が実施 32年ぶりの日本開催
大会優秀選手賞を獲得した市原宗弥(26)は、「結果として4位。負けたまま終わってしまったという意味で、なんともいえない大会になった」と語り、「(今回の成績を)悪いミスとして捉えすぎないように、9月のアジア大会に向けてやっていきたい」と覚悟を口にした。
スペイン出身のトニー・ジローナ監督(52)は、「3か月というチーム活動のなかで、強いコンタクトでタフな試合をこなせた」と評価しつつも、「中東勢との体格差、ノーマークシュートはまだまだ改善が必要」と課題にも言及した。
前回大会(24年)では、バーレーンを下し20年ぶりの銀メダルを獲得した男子代表。今大会は4位という結果に終わったが、チーム最年長・渡部仁(36)は、「監督がトニー(ジローナ)になって日が浅い中で、最低限の目標はしっかり達成できたのはポジティブに捉えている」と答えた。
事実、大会を振り返るとポジティブな要素も多かった。
チームで最もフィジカルが必要とされ、攻撃の起点となるポジションである“ピヴォット”の選手をバックプレーヤーに変えるという奇策、「ノーポスト戦術」を大会中に敢行。スコアラーポジションの選手が増えることにより、更に攻撃的になる分、起点となる選手が減ってしまうため、プレーが単発になりやすいというリスクもあった。
だが、結果この策は見事的中。メインラウンドで開催地・クウェートやイラクとの対戦で1点差勝利を演出した。中東勢や韓国相手にもこの戦術が十分通用したことは選手たちの大きな自信になっていた。
さらにパリ五輪からガラッとメンバーが変わり、荒瀬廉(23)や中田航太(26)など、国内リーグで活躍するフレッシュな選手も多数起用。各選手が要所で試合の流れを変えるきっかけを作った。
結果は振るわなかったが、新体制を迎えた彗星ジャパンにとって明るいニュース、収穫も多かったのは間違いない。そして、次に見据えるのは9月のアジア大会。選手たちは直近でリベンジできる場があることに前向きだった。
藤坂は「最大の目標は金メダル。日本のファンの声援の中でハンドボールができる幸せとプレッシャーも噛みしめながら、準備していきたい」と意気込みを語った。渡部も「しっかりアジア大会で成績を残すことがハンドボールをメジャーにする一番の近道。ムーブメントを起こしたい」と抱負を口にした。
愛知・名古屋アジア大会は、今年9月19日(土)〜10月4日(日)の16日間で開催される。日本での開催は94年の広島大会以来、32年ぶり。前回の杭州アジア大会(23年)では、男子代表は4位、女子代表は男女通じてアジア大会史上初の優勝を果たしている。