中世の人々も「猫好き」だった! 「写本に残る猫の足跡」などユニークな展示作品が話題に 米国の美術館

2026-02-08 06:00

米国ボルチモアの美術館で開催された「羊皮紙の上の足跡展」が、猫好きの人々の間で話題です。中世の写本に残る猫の足跡や、各種の猫のイラストなどが展示され、猫が昔から人々に愛されて一緒に暮らしてきたことを現代のわたしたちに示しています。

写本に残る猫の足跡

紙に残る足跡のイメージ

画像はイメージです

米国ボルチモアにあるWalters美術館で、2026年2月末まで「羊皮紙の上の足跡展」が開催され、猫好きの人々の間で話題です。

というのも、ここでは15世紀の猫の足跡が残る欧州の文献などが展示され、当時の人々がいかに猫を愛し、生活を共にしていたかを垣間見ることができたからです。

500年以上前、あるフランドルの学生が重要な文献を何時間もかけて丹念に書き写して、その羊皮紙を乾かすために外に置きました。ところがしばらくあとに戻ってみると、そのページには「猫の足跡」のインク汚れが残っていたのです。近くにいた猫が紙の上を歩いたに違いありません。

同美術館はこうした文献を集めて展示し、中世の猫がいかに人々に愛されて暮らしていたかを現在のわたしたちに見せてくれました。

「この写本をはじめとする品々は、時代を超えて人々の心に届きます。猫を飼ったことがある人なら、だれでも共感できるからです。中世の人々は、わたしたちと同様に猫を愛していました」と話すのは、同美術館の貴重書・写本担当学芸員Lynley Anne Herbertさんです。

猫が人と暮らした「証拠」の数々

外国の街並みにいる猫

画像はイメージです

このフランドル語の写本を発見した後、彼女はさらに調査を進めて「中世の猫が人間たちと生活していた証拠」をいろいろと集めました。

たとえば13世紀のイスラム宇宙論「天地創造の驚異」のトルコ語版には、植物の間に座る黒猫の挿絵が載っています。預言者ムハンマドは、イスラムの重要なシンボルである猫をかわいがったからです。

同じ13世紀には、スルタンのAl-Zahir Baybarsが野良猫に住まいと餌を提供するために、エジプトのカイロに「猫園」を創設しました。

今回展示されている17世紀の「アルメニア福音書」には、家庭生活において重要だったと思われる「猫の挿絵」が無数に掲載されています。

さらに 15世紀の絵画「聖母子と猫」には、生まれたばかりのイエスの横に小さな子猫が描かれています。聖母マリアがイエスを出産したときに「飼い葉桶の中で猫が子猫を産んだ」という、あまり語られていないキリスト教の伝説を示唆している可能性が高いと思われます。

ネズミ退治も重要な役割

ネズミを狙う猫

画像はイメージです

同時に、中世の人々は現代よりもはるかに「猫の狩猟本能」を活用し、自分たちの生活防衛に役立てていました。

「ネズミを捕まえて殺すという猫の能力は、人間たちの健康的な生活維持に不可欠なものでした。害獣が食料庫に入り込んで食い荒らしたり、人間に感染させたりすることが多かったからです。ネズミは布や本といった貴重なものも、平気でかじってしまうのです」とLynleyさんは話します。

「ごく初期の段階から、人々は猫がすぐれたネズミ捕りであることに気づいていました。当時の百科事典には、猫はネズミを捕まえる能力だけで定義されているほどだったのです」という彼女。

「羊皮紙の上の足跡」展は、今後2年にわたって開かれる予定の「芸術における動物をテーマにした3つの企画」の最初の展覧会です。開催を記念し、同美術館はボルチモア動物保護シェルター(Baltimore Animal Rescue and Care Shelter)の協力により、生後6週間の子猫4匹を招いて展示作品を鑑賞してもらいました。そして思いがけないことに、このうちの2匹をその後Lynleyさんが自宅に引き取ったといいます。

「これは本当に予想外で特別な結果でした。2匹を見た瞬間、忘れられなくなったのです。今回は写本ではなく、わたしの心に足跡を残したのでしょうね」と笑う彼女です。

出典:A Cat Left Paw Prints on the Pages of This Medieval Manuscript When the Ink Was Drying 500 Years Ago

関連記事

寒い冬、ママが手作りした『ニット帽』をかぶせてもらった猫→『気に入った?』と聞かれると…尊い光景が52万再生「可愛すぎて泣けてくる」
駐車場にいた『やせ細った子猫』→保護された結果……『見違える変化』に感動!「見つけてもらえてよかった」「幸せな気持ちになった」の声
インフルエンザで苦しむ中、夜中に『猫』が……まさかの『ハプニング』に爆笑の声続出「めっちゃ笑った」「何度も見ちゃうw」と反響
猫が鼻を「フンフン」鳴らす理由と注意すべきこと
横になっていた先住猫→子猫が襲いかかってきた結果…想像を超える『可愛すぎる光景』が39万再生「尊いッッッッ」「思わず声が出た」

  1. アニメ「鬼滅の刃」×「ナンジャタウン」コラボイベント「鬼之棲街」8月21日より開催!猗窩座・魘夢ら6体の「鬼」が登場
  2. 関東~九州は40℃迫る危険な暑さ 関東は午後に再び急な激しい雨や雷雨のおそれ【31日これからの天気】
  3. 佐々木朗希は6回途中2失点降板 5勝目権利発生も5回7K好投から暗転 打線はベッツ2点先制打、ラッシング3ランで援護
  4. 「検察に対する信用を著しく損なわせるもので極めて遺憾」と平口洋法務大臣 元東京地検特捜部検察官が捜査対象者の女性と不適切関係で懲戒免職処分に
  5. 【 横浜流星 】『国宝』脚本家・奥寺佐渡子 × 『最愛』監督・塚原あゆ子 金曜ドラマ『LOST10』で主演「信頼するチームと共に、オリジナル作品を届けられることを嬉しく思います」(コメント全文)
  6. 自殺しようとしていた男性を発見し警察官の父親に報告 高校2年の女子生徒に感謝状 神奈川県警
  7. 新宿・百人町の酒店強盗未遂事件 指示役とみられる中国籍の男(18)逮捕 他の複数の窃盗事件などにも関与しているとみて押収したスマホを解析へ 警視庁
  8. 【 大野智 】熊本地震を受け “初の生配信” を延期「被災された皆様の安全と一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます」
  9. 熊本“経験のない暑さ”に厳重警戒 きょうあす36℃、日曜39℃・月曜40℃の酷暑日予想 熱中症に十分注意を 熊本地震
  10. 海上保安庁「航海日当」不正受給問題で全船長の約3分の1が不正 「40年ほど前から」不正との証言もあり一部地域で習慣化 調査結果公表
  1. 「危険はあの日突然現れたわけではない」辺野古転覆事故 亡くなった女子高校生の家族が初めての会見 刑事告訴は「葛藤の末の決断」【news23】
  2. 高市総理 食料品消費税1%表明 来年4月から 党内からは“異論”【news23】
  3. 断水続く八代市の避難所に“トイレカー”が集まる 35℃超の猛暑予想の中…被災者支援の動き広がる 熊本地震から4日目
  4. 自殺しようとしていた男性を発見し警察官の父親に報告 高校2年の女子生徒に感謝状 神奈川県警
  5. 【 ごみ清掃芸人 】紙を綴じたホチキス「わざわざ取らないでも古紙回収に出せます」【マシンガンズ滝沢】
  6. バレー男子日本代表、ネーションズリーグ準決勝・アメリカ戦へ向けメンバー変更を発表 小野寺太志がリザーブに【一覧】
  7. 為替介入でアメリカ当局との協調 三村財務官「単なる精神的支援を超える支援」 実施の有無についてはノーコメント
  8. 【物流への影響】郵便局の一部窓口業務を休止 八代市や宇城市などへの荷物の集荷停止や配達の遅れも 熊本地震(31日午前9時現在)
  9. 【速報】政府・日銀が為替介入を実施「事前予告しない作戦」政府関係者 ドル円相場は5円程度急速に円高に
  10. 米アンソロピックでも開発中AIが他の組織のシステムに「侵入」 設定ミスが原因か
  11. 「パクられ屋」の男(70)逮捕 違法ポーカー店に使われるタワマンの一室を管理か 毎月約15万円の報酬 店はこれまでに約4600万円の売り上げか 警視庁
  12. 覚醒剤の売人か「天羽のおっちゃん」と呼ばれる男(60)を逮捕 東京・練馬区の路上で50代男に覚醒剤を売った疑い 余罪についても捜査 警視庁