冬季オリンピックが消滅危機?開催適地が10か国に急減か 人気キャラのモデル・オコジョが直面する生存率1割の現実【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-02-16 22:02

ミラノ・コルティナオリンピック™の公式マスコットキャラクター「ティナ」と「ミロ」のぬいぐるみが大人気で“幻の商品”となっています。
この「ティナ」と「ミロ」は、ある動物がモチーフになっていますが、その動物も“幻”になってしまう可能性が指摘されています。

【写真で見る】右足が無く、しっぽを義足代わりに使う「ミロ」

「ティナ」と「ミロ」モチーフの動物が“幻”に?

ミラノ市内のあちこちに、オリンピックのマスコットキャラクター「ティナ」と「ミロ」の姿があります。

イタリア全土の小中学生による公募で選ばれました。

地元の人にモチーフになった動物について聞いてみると、ほとんどの人が「見たことがない」と話します。

地元の人
「オリンピックのマスコットということは知っているけど、何の動物かは分からないです。アライグマかしら」
「オリンピック関連の映像で見たことはあっても、実際に見たことはないです」

モチーフになっているのは、イタチ科の動物「オコジョ」です。

ミラノ・コルティナ大会の舞台となるアルプス山脈やドロミテ地方に生息し、日本でも北海道や東北地方などに生息しています。

夏は茶色ですが、冬になると雪の中で目立たないように全身が白い毛に生え変わります。

一体、どんな動物なのか。イタリア・トリノ大学でオコジョを研究しているマルコ・グラナータさんを訪ねました。

トリノ大学でオコジョを研究 マルコ・グラナータさん
「見た目はとてもかわいくても、実際には自然界で屈指の恐るべきハンターです」
「オコジョが一日のうち、より活発なのはいつなのか、あるいはどの季節に活動的なのかなど調べています」

グラナータさんらの研究では、将来、“絶滅の危機”に直面する可能性があることが分かったといいます。

グラナータさん
「気候変動のため、イタリアのオコジョは2100年までに、適した生息地の約40%を失う可能性が高いことが分かりました」

雪不足でオコジョ絶滅危機 “収益で保護活動”進言も…

地球温暖化の影響で積雪量が減り、白くなったオコジョは雪で身を隠せなくなり、タカやキツネなどに食べられ、数を減らしているといいます。

グラナータさん
「地球温暖化の影響をうけ、年々深刻化する(雪不足などの)山の状況を象徴する動物なのです」

オリンピックのキャラクターに選ばれたことは、歓迎していると話すグラナータさん。

オリンピックの収益で、オコジョの保護活動の支援などをIOCに申し出ましたが、受け入れられなかったといいます。

雪不足で開催が難しくなっている冬季オリンピックですが、気候変動や絶滅が危惧される動物の生存状況を伝える機会となればと話しています。

JNNパリ支局 仁熊邦貴 支局長:
グラナータさんによると、オコジョは今、生存率が非常に低くなっており、冬を生きて越せるのは10匹中、1匹ともいわれているということです。

井上貴博キャスター:
グッズが売れていることを世界中のメディアが取り上げることで、「オコジョって何?」「どういう状況なの?」と興味が向けられることは、一つの良い作用であると感じます。

冬季五輪の「開催適地」が急減? 夏の競技を冬に移行も検討

高柳光希キャスター:
そして、雪不足で危機に直面しているのは、オコジョだけではありません。冬季オリンピックそのものが危機に瀕していると言えるかもしれません。

イギリスに拠点を置く企業によると、イタリアでは温暖化などの影響で、5年間で265か所のスキー場が閉鎖に追い込まれたといいます。

今回のミラノ・コルティナオリンピックでも、ほとんどの会場で人工雪が使われています。

このため、▼「人工降雪システム」はGPSと気象センサーで管理したり、▼高地に新しい貯水池を整備したり、▼設備の多くは再生エネルギーで稼働したりという取り組みが行われています。

そして、IOCの調査では「2040年までに冬季五輪・パラの雪上競技を開催できるのは10か国のみに限定される」という結果が出ているということです。

それを受け、▼開催時期を1月に前倒しすること、▼夏季五輪の競技を冬に移行するといった案も検討されています。

2030年にはフランスのアルプス地方、そして34年にはアメリカでの開催が決定していますから、こうした点もケアしながら、協議を続けていかなければなりません。

井上キャスター:
10か国のみに限定されるとしたら、北欧の一つのエリアで繰り返し開催するということが起こるかもしれません。

会社経営者・投資家 池澤摩耶さん:
ついメダルの数ばかりに注目してしまいますが、こうしたことから地球温暖化など、見えてくる問題がたくさんあります。

==========
<プロフィール>
仁熊邦貴
JNNパリ支局長 2025年14か国で取材
新ローマ教皇選挙や欧州のクマ事情など

池澤摩耶さん
会社経営者・投資家
元外資系投資銀行のトレーダー 2児の母
著書に「子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育」など

  1. 詐欺容疑で指名手配された男(28)逮捕 アプリで知り合った男性から損害賠償名目で現金200万円など詐取か 大阪府内のパチンコ店で発見 警視庁
  2. 千葉県君津市でひき逃げか 高齢とみられる男性が意識不明の重体 現場にはライトカバーの破片とみられるレンズ片が散乱
  3. 【競馬・皐月賞】東大卒・篠原梨菜アナウンサーがデータで予想!本命はロブチェン
  4. 「少しビビってしまった」15歳の新星・西山実沙が全日本初制覇!強心臓の裏に見せた“等身大の素顔”【女子決勝】
  5. 【速報】北朝鮮が弾道ミサイルの可能性があるものを発射 防衛省
  6. 熊本県、宮崎県で最大震度1の地震 熊本県・人吉市、錦町、五木村、山江村、球磨村、あさぎり町
  7. 近畿~北海道で行楽・洗濯日和 紫外線や暑さ対策は忘れずに 21日(火)~22日(水)は広範囲に大規模な黄砂飛来のおそれ
  8. 「YUBUNE SAUNA PARK -はにゅうの湯-」が料金プランと営業時間をリニューアル!新しい「ととのう」体験を提供
  9. 「ポケモンカード」奪うようSNSで指示受け待機か 22歳の男逮捕 千葉・松戸市の住宅近くの車でガムテープや手袋所持で強盗予備容疑 警視庁
  10. 長野県で最大震度2の地震 長野県・大町市
  11. 長野県北部で地震相次ぐ 震度5強・震度5弱 気象庁「今後1週間程度は注意を」
  12. 京都男児遺棄事件 南丹市内の公衆トイレを現場検証 一時的に遺棄された可能性も