“核のごみ”最終処分地 政府が南鳥島での「文献調査」申し入れ 世界自然遺産の小笠原諸島「観光客が減っていく」“風評被害”懸念の声も【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-03-17 11:43

世界自然遺産の小笠原諸島が揺れています。原発から出る「核のごみ」の最終処分地として、政府が東京・小笠原村に申し入れた南鳥島での調査。「観光客が減っていく」など不安の声も聞こえてきます。

【写真で見る】“核のごみ” 地層処分の方法

“核のごみ”小笠原村民は賛否 南鳥島の調査申し入れ

東京都心から南に約1000キロ。世界自然遺産に登録されている小笠原村。

イルカやクジラ、色とりどりの魚が住む海に囲まれ、亜熱帯の独特の生態系が魅力的な美しい島々から成ります。

この小笠原村が、「核のごみ」をめぐる議論の最前線に立たされました。

「核のごみ」とは原子力発電で生じる高レベル放射性廃棄物のことで、放射線量が十分に下がるまで10万年もの時間が必要です。

政府が、この「核のごみ」を10万年間地下に閉じ込める最終処分地を選ぶにあたり、小笠原村に南鳥島での「文献調査」を申し入れたのです。

父島では14日、住民向けの説明会が行われ、賛成・反対両方の声が聞かれました。

住民
「(電気を)享受しているのはみんな同じなんだから。処分場を決めないといけないわけだから」

住民
「核のごみというのは、いかにもイメージが悪すぎる」

「核のごみ」の最終処分地は、これまで自治体が自ら候補に名乗りを上げる“手挙げ方式”がとられてきました。

文献調査を受け入れるだけで、自治体は国から20億円の交付金を受け取れるのです。

ところが…

高知県 橋本大二郎知事(当時)
「非常に苦しい地方財政を逆手にとって、お金でほっぺたを叩いてやっていくような原環機構(NUMO)なり、国の対応には強い疑問を感じます」

最初に手を挙げた高知県・東洋町は立候補を撤回。

北海道と佐賀県の3つの自治体では、「文献調査」は行われたものの、知事らの反対で、第二段階ボーリングを行う「概要調査」に進むかどうかは不透明です。

そんな中、初めて政府から名前を挙げたのが“日本最東端の島”南鳥島でした。

自衛隊員や気象庁の職員が駐在している、一般の人は住んでいない国有地です。

一般市民が暮らす父島から約1200キロ=東京から韓国のソウルまでと同じくらい離れていて同意が得られやすいと思いきや、父島の住民からは心配する声が多く出ています。

核のごみ「風評被害」懸念も 小笠原村に調査申し入れ

父島で約50年、民宿を営む笹本好幸さん(84)。

「これが今晩のメニューです。ソデイカ、マグロ」

自慢は、父島の漁港から仕入れる新鮮な魚を使った料理です。

笹本さんは、こうした海産物に「風評被害」が出る可能性があるといいます。

笹本さん
「魚にまず(風評)被害が起きると思います。観光客の方が減っていくのではないかなと」
「息子と孫たちの代に『なんでこういうことしたんだ』と言われる状態じゃ困りますから」

「賛成派ではない」としながらも、文献調査を受け入れると国から交付される20億円にはメリットがあると話す人も。

父島の住人
「買い物の値段見ていただくとわかる通り、物価も高い」

こちらの自動販売機では水は190円。
本土からの輸送費などによるあらゆる物の物価高対策に、交付金をあててもらえるなら魅力的だと言います。

最終処分地では、ステンレスで覆われた強い放射線を発する核のごみを、地下300mより深い地点に埋めて処分しますが、南鳥島は適した場所なのでしょうか。

南鳥島「最終処分地」に適している?“核のごみ”調査申し入れ

東海大学・海洋研究所の平朝彦所長。20年以上前から、南鳥島が最適だと主張してきました。

東海大学 海洋研究所 平朝彦所長
「日本にとってはまさに唯一の安定した場所」

南鳥島は1億5000万年が経った、地球上でもっとも古い太平洋プレートの上にあり、「核のごみ」が安全な放射線量になるまでの10万年間、地震や火山活動の影響はほぼ受けないといいます。

さらに…

東海大学 海洋研究所 平所長
「ここの地層は玄武岩で、海底から吹き出してきた溶岩から成り立っています。その上にサンゴ礁から作った石灰岩という石が乗っかっている。割と水が通りやすい状態で放射性廃棄物を冷やしたり、非常に良い特性があると思っています」

一方、この地層こそが最終処分地として不安定な要素になり得ると言う専門家もいます。元新潟大学名誉教授の赤井純治氏は…

地質学に詳しい 元新潟大学名誉教授 赤井純治氏
「(南鳥島は)火山で岩質が非常にもろい。山体崩壊もあり得る。そういう所に数百メートルの大きな空間を作るのは論外ではないかと。もし(放射性廃棄物が)漏れたら、太平洋全体に放射能汚染が広がることになる」

小笠原村が合意すれば、国は「文献調査」に乗り出すことになります。

  1. 犯罪被害者らの負担の軽減へ…今年度から新たに始まる「被害者手帳」のモデル案を公表 警察庁
  2. トランプ大統領 NATO事務総長と会談 脱退を議論か
  3. ブルージェイズ監督、大谷翔平は「地球上で最高、もしかしたら史上最高かも」9回の三振に「彼を打たせなければ...勝ちと言っていい」
  4. 『仕事に行かせたくない子猫vs行きたい飼い主』…可愛すぎる『攻防戦の様子』が14万再生「有給確定」「勝てない自信があるw」と話題
  5. 裁判以外の第三の選択肢 オンラインで“未払い”をスマートに解決『OneNegotiation』が見せたODRの底力
  6. イタズラ防止で設置した『猫よけ』の上に鍋敷きを置いたら…『予想外の瞬間』に爆笑の声続出「プラマイゼロw」「やるなぁーw」と46万表示
  7. 犬たちに『しゃべるボタン』の使い方を教えようと思ったら…コント過ぎる『予想外な光景』が118万再生「おやつ一択ww」「笑いすぎて涙出た」
  8. 柴犬におもちゃを取られてしまった1歳の女の子→大型犬に助けを求めて…まるで人のような『正義感にあふれた行動』が49万再生「ママみたい」
  9. ママのことが大好きでたまらない白黒ネコ→何をしていてもついてきて…想像以上に『愛が重めな光景』が17万再生「なんて甘えん坊ちゃんなの」
  10. 【JI BLUE】登場! 本日発売『Sports Graphic Number』 池﨑理人「小学校の頃は実際にプレーしたり…」
  1. 路上で『女子生徒にわいせつ行為』 男子中学生(14)逮捕 被害生徒は「いきなり羽交い締めにされて…」
  2. 「すぐ終わるから!」と言って割り込むお爺さん。携帯ショップ店員が思わず感じた『老害』の瞬間
  3. 「10分間で100か所」イスラエル軍がヒズボラに最大規模の攻撃 イランはホルムズ海峡を再び封鎖か
  4. 大学生などから『現金恐喝』 【男子高校生4人】逮捕 スタンガンで「やけどを負った」被害者も…
  5. ママのことが大好きでたまらない白黒ネコ→何をしていてもついてきて…想像以上に『愛が重めな光景』が17万再生「なんて甘えん坊ちゃんなの」
  6. 米バンス副大統領「停戦合意破れば深刻な結果を招くことになる」イランに警告「戦争に戻る選択肢ある」
  7. 大谷翔平、6試合ぶりノーヒット 日本人最長タイの43試合連続出塁を達成も...ドジャースは連勝5で止まる
  8. 柴犬におもちゃを取られてしまった1歳の女の子→大型犬に助けを求めて…まるで人のような『正義感にあふれた行動』が49万再生「ママみたい」
  9. “ソースまみれ”や“塊バター”にリピーター続出「明太フランス」なぜ今ブーム?【THE TIME,】
  10. 大谷翔平 6回1失点の粘投も報われず 中継ぎが失点し白星消える 大谷投打のメモリアルデー飾れず、ド軍の連勝は5でストップ
  11. ブルージェイズ監督、大谷翔平は「地球上で最高、もしかしたら史上最高かも」9回の三振に「彼を打たせなければ...勝ちと言っていい」
  12. 大谷翔平 第1打席四球で出塁、日本人最長タイの43試合連続出塁を達成!2009年のイチロー氏に並ぶ快挙