犬の『精神年齢』とは?落ち着いた性格のワンコの共通点や判断する方法までご紹介

2026-04-01 11:00

犬の年齢というと、身体の成長具合や平均寿命、健康寿命などをベースに作られた比較表や計算式などから、犬の年齢を人間の年齢に換算する方式が一般的です。しかしこれらはあくまでも身体的な年齢のことで、「精神年齢」とは異なります。今回は犬の精神年齢や、成熟したおとなのイメージである落ち着いた性格の犬に共通する点や判断方法、また落ち着いた性格に育てるためのポイントについてまとめました。

犬の精神年齢とは?

赤ん坊を見守る犬

皆さんは、愛犬の精神年齢について考えたことはありますか。精神年齢とは、精神の発達の程度を表す尺度の一つで、人の場合は知能テストを行い、その年齢の平均点と比較することで判定するようです。

調べたところ、犬にもIQ(Intelligence Quotient:知能指数)テストのように、論理的思考力や問題解決能力を測る手法があることがわかりました。例えば下記のような、比較的単純な論理的思考力や問題解決能力を試す内容です。

  • 頭から被された毛布を振り払って抜け出すまでの時間
  • 逆さに並べたカップの1つにおやつを隠し、数秒気を逸らした後でおやつを探させる
  • 前足しか入らない低い台の下のおやつを、前足だけですぐに取れるか など

一般的に、犬の知能は人の2〜3歳児程度、特に知能の高いボーダーコリーでも5歳児程度だと言われています。確かに前述の犬のIQテストは、人の2〜3歳児程度の知能を思い起こさせる内容です。

ただし、精神年齢は完全に知能だけで決められるものではありません。社会性や経験などから築かれた総合的な成熟度も必要です。犬は1歳を過ぎるとしっかりと自我を持ち、聞き分けがよくなったり、経験から学習を積み重ねて成熟度を増していくことを考えても、犬の知能が人の2〜5歳児程度の範囲内だということは、多くの飼い主さんの実感とも近いのではないでしょうか。

落ち着いた性格のワンコの共通点と判断方法

初対面の人に囲まれても落ち着いている犬

では、精神年齢が高いと考えられる落ち着いた性格の犬が共通して持っている性質や、その判断方法について見ていきましょう。

落ち着いた性格の犬に共通して見られる傾向

総じて、落ち着いた性格の犬には下記の特徴が見られます。

  • 初対面の人や犬にも上手に対処でき、過剰な警戒心がない
  • 飼い主の言うことをよく聞く
  • 自分に自信を持っている

たとえ初対面でも、あからさまに警戒心を表さずに人や他の動物と挨拶を交わし、ニオイを嗅ぎながらゆっくりと距離を縮めていける犬は、落ち着いた性格であると判断しても良いでしょう。またおどおどせずに自信に満ちた行動ができる、どんな状況でも飼い主さんの指示に従える犬は、落ち着いた性格の犬である可能性が高いと言えるでしょう。

成長過程における犬の精神年齢の変化

子どもと同じように、犬もいくつかの段階を経て精神的に成長していきます。犬種や遺伝、性別などに関係なく共通している精神年齢の大きな転換点は、下記だと考えられています。

  • 社会化期:生後3〜14週齢頃
  • 思春期 :1歳前後あたり
  • 成熟期 :1〜1歳半あたり
  • シニア期:個体差が大きいが、概ね小中型犬は7〜8歳、大型犬は6歳頃から

社会化期は、まだ警戒心がなく好奇心が旺盛な時期です。社会化トレーニングといって、より多くの人や動物と良い交流を重ねたり、さまざまな音などの刺激を経験させることで、過剰な警戒心をなくし、自分に自信をつけさせられる時期です。

思春期は、警戒心が増えていく時期です。子どもの反抗期のような態度をとることもありますが、経験を重ねることで危険を回避する知恵をつけていき、やがて成熟期に入ります。日々の学習の積み重ねで、より落ち着いた行動が取れるようになっていきます。

しかし年齢を重ねてシニア期に入ると、老化により感覚器や身体・脳の機能が次第に低下していきます。若かった頃の性格が強調されるようになると言われており、それまで落ち着いていた犬も、直情的な反応や頑固な行動を見せるようになるかもしれません。

落ち着いた性格でも飼い主さん抜きでの交流は控えよう

どんなに落ち着いて穏やかな性格の犬でも、よその家の犬と飼い主さんのいない状況で直接交流することは避けた方が良いでしょう。

落ち着いた性格の犬は、自信に満ちているためパニックになりにくい傾向があるものの、信頼している飼い主さんがそばにいないことで、いざという局面で警戒心が優ってしまう可能性があるためです。

また縄張り意識の強い犬の場合は、留守を守ろうとする意識が強く、普段は穏やかに接している近隣の住民に対しても、警戒心を表すことがあるため注意が必要です。

落ち着いた性格のワンコに育てるためのポイント

トレーニングのご褒美をもらう犬

ここまでの説明で、愛犬を落ち着いた性格に育てるために必要なのは、下記の要素だということをご理解いただけたのではないでしょうか。

  • 社会化トレーニング
  • ストレスフリーな環境
  • 飼い主との強い信頼関係

社会化トレーニングは、社会化期の間に行うことが最も効率的です。しかし、社会化期を過ぎても飼い主さんが根気よく継続的に行えば、犬の社会化は着実に進んでいきます。その際にとても大切な基盤になるのが、犬にとってストレスフリーな環境と、強い信頼関係の構築です。

まとめ

落ち着いて穏やかに人と交流する犬

犬の精神年齢を人のレベルと比較すると、おおよそ2〜5歳児の範囲内に相当することがわかりました。まだ長くて複雑な文章を理解するのは難しいものの、かなりの数の単語を理解できる年齢です。同じように、犬もかなりの数の単語を理解し、記憶できることがわかっています。

愛犬にたくさんの良い経験や学習の機会を提供することで、たくさんの意味のある言葉を覚えさせながら信頼関係を築いていきましょう。愛犬を精神年齢の高い賢くて落ち着いた犬に育てることで、お互いが豊かな暮らしを送ることができるでしょう。

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