猫が頻繁にしている『ジェスチャー』3選 込められている意味や上手な接し方も解説

2026-04-29 20:20

近年、日本を訪れる外国人が増えて、日常の中にも言葉の壁を感じている人もいるかもしれません。私たちは、言語が違う相手に言葉が通じないときに、手振り身振りで意図を伝えようとすることがあります。実は、猫たちも人間に気持ちを伝えたいとき、意図的にしているジェスチャーがあります。今回はその中からよく見られるものを選んで紹介します。

猫が頻繁に見せるジェスチャー3選

お皿に片手を乗せる子猫

猫の仕草や行動の中には、意図的なものとそうでないものがあります。

猫自身が無意識にやっているボディランゲージには、無意識に湧いてくる感情が表現されていることがありますが、猫が意識的にしているジェスチャーには「伝えたいこと」が込められているのです。

1.ゆっくりまばたきする

猫に限らず多くの動物の世界では、相手をジッと見つめることは敵意を意味します。一方、目が合ったときに猫がゆっくりとまばたきをする行動は、スロー・ブリンクと呼ばれ、猫がリラックスしているサインと解説されることがあります。

相手を見たまま凝視せず、かといって近づいたりせず、その場でゆっくり目を閉じる行動は、相手との心の距離を縮めるための「能動的な微笑み」に近い役割があるとされています。

イギリスの研究では、猫は信頼している飼い主に対しては自分もまばたきを返したものの、警戒心のある猫は、見知らぬ人に対しては、目をそらしたり、その場から離れたりする回避行動をとりました。

このことから、猫は相手の表現を受け取ると、それに応じて適切な返事を自ら選んでしていると考えられています。

2.視線を動かして要求を伝える

猫が何かほしいものがあるときに、その対象物と飼い主の顔を何度も交互に見て、無言の要求をすることがあるでしょう。これはゲイズ・オルタネーションといって、相手の注意を対象物に向けさせようとする行動のひとつです。

たとえば家具の隙間に入り込んだおもちゃを取りたいときや、お腹が空いて何か食べたいときなど、飼い主の顔を何度も交互に見ることで、問題の解決や要求を正確に気づいてもらおうとするのです。

人との生活が長い猫ほど、この伝え方が上手になる傾向があります。もし視線だけで気づいてもらえないときは、まずは飼い主の注意を引く行動を起こし、さらに視線を動かすスピードを速める工夫をすることもあります。

この視線を使った手段は、人をうまく動かそうとする猫の知的行動といえるでしょう。

3.物を落とす

猫がテーブルや棚の上の物を、前足で触れて落とそうとするのは、もともとは狩猟本能のうちの探索行動のひとつですが、猫が飼い主に要求があるときの手段としても利用されます。

ハンガリーの研究機関によると、猫は飼い主が自分に注目しているかを判断し、気づいてもらえないと感じると、物を落として大きな音を立てるような強引で直接的な行動へとエスカレートしていくことが確認されています。

猫は常に「どの方法がいちばん効率良く飼い主を動かせるか」を試行錯誤しているため、物を落とすことで飼い主が駆け寄ったり声をかけたりしてくれた経験が、この行動を定着させるのです。逆に、落下への反応がなかったり物を落とせない環境で育った猫は、鳴き声や体当たりなど別の方法を模索するようになるでしょう。

猫のジェスチャーに対する上手な接し方

棚に乗る猫

猫のジェスチャーは、人と暮らしていく中で猫が効率的に意思を伝える方法を研究した結果ともいえます。たとえば、視線を動かして物をねだる行動や、物を落として注意を引く行動は、それを実行した結果として「要求が通った」という成功体験が繰り返されることで習慣化します。

そのため、飼い主側としては、愛猫のジェスチャーには意図があることを理解して接する必要があります。スロー・ブリンクのような穏やかで友好的なジェスチャーは、同じようにまばたきをしてあげることで信頼関係を深め、意思疎通を深めることができます。

一方、ゲイズ・オルタネーションや物落としなど、猫の要求には飼い主の冷静な判断が必要です。猫は飼い主の反応の良さを記憶して伝え方を修正していくため、もし真夜中に猫がわざと物を落として睡眠の邪魔をしてきても、その場では起き上がったり声をかけたりせず、猫がいないときにコッソリ片づけて猫には反応を見せないようにしましょう。

まとめ

見上げる猫

猫は、自分の行動に対して、飼い主がどのように反応するかをよく見ています。動物といっても猫は本能的な行動だけでなく、人間から特定の反応を引き出すために意図的な行動もしているのです。

人も猫も日々の環境から行動を無意識に選択しているので、くり返される猫のジェスチャーにも飼い主の反応は反映されているといってもよいでしょう。

もしその行動の中に、自分にとって好ましくないものがあるのなら、私たち飼い主側は自分で自分の反応を変更すればよいのです。

こうした日々の積み重ねが、愛猫との間に独自の共通言語と信頼関係を作っていくのです。

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