「対局か妊娠かを選ぶ状況」女流棋士の妊娠・出産めぐる問題 検討委員会「柔軟に対応すべき」と最終報告書 日本将棋連盟は新規定作成へ
「妊娠・出産で事実上、不戦敗となってしまう」。女流棋士についてそんな規定が定められていた問題。日本将棋連盟が設置した検討委員会はきょう、「柔軟に対応すべき」とする最終報告書をまとめました。
【動画】「対局か妊娠かを選ぶ状況」女流棋士の妊娠・出産めぐる問題 検討委員会「柔軟に対応すべき」と最終報告書 日本将棋連盟は新規定作成へ
きのう行われた将棋のタイトル「女王」をかけて戦う「マイナビ女子オープン五番勝負第三局」。真剣な面持ちで将棋盤に向かうのは、女流棋士の福間香奈さん(34)。8つあるタイトルのうち5つを保持しているトップ女流棋士です。
司会
「お母さまにもなって。どうですか、子育ては」
福間香奈さん
「ようやく最近歩き始めて。ちょっと手のかかる時期に突入してきたので、楽しみながら子育てできたらと思います」
福間さんは2023年、将棋で知り合った健太さんと結婚。おととし12月には長男が生まれました。
福間香奈さん
「ものすごく望んでいましたし、今までで一番うれしかった瞬間」
いずれは2人目も、と考えている福間さんですが、おととしの妊娠中、対局が決まっていたタイトル戦の時期に体調不良となりました。当時は妊娠について明確に定めた規定がなかったため、去年4月、日本将棋連盟はある規定をつくりました。
『産前6週・産後8週にタイトル戦の日程が一部でも重複する場合、対局者を変更する』
女流棋士のタイトル戦は全部で8つ。1年を通して対局があるため、複数のタイトルを保持する福間さんは妊娠の時期によっては複数のタイトル戦に出られなくなってしまうことに。
福間香奈さん
「対局か、妊娠するか、どちらかを選択しないといけない状況」
福間健太さん
「これは難しいなと、2人で落胆した」
去年12月、福間さんはある行動を起こしました。
福間香奈さん
「本当に事実上の不戦敗であり、『第2子を持つことは無理だ』と絶望的な気持ちになりました」
日本将棋連盟に対し、産前産後に予定されているタイトル戦の日程変更や、医師の判断次第で出場を可能にすることなどを求めたのです。
こうした訴えを受けた日本将棋連盟はこの規定を削除。可能な限り日程調整を行うことを決めました。そして、きょう…
検討委員会の会見
「交代ありきで考えるのではなくて、調整ができるものは調整をする。無理な場合には、翌期に特別の地位を付与する」
日本将棋連盟が設置した規定のあり方を検討する委員会も、可能な限り日程調整を行うべきとしたうえで、妊娠・出産に関する相談窓口の設置を提言。どうしても対局できない場合は、翌年の挑戦者決定戦から出場可能とするなどの案を提示しました。
日本将棋連盟はこの報告書を参考に、新しい規定の作成を進めていくとしています。