新「防災気象情報」5月28日から運用スタート、どう変わる? 警戒レベルに応じてどう行動?【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-05-27 19:09

雨のシーズンが始まりつつありますが、防災に関する気象情報が、あす(28日午後)から大きく変わります。私たちは、どのように災害に備えなくてはいけないのでしょうか?

【CGで確認】「レベル4」までに避難完了を!新たな「防災気象情報」一覧

新「防災気象情報」が運用開始に どう変わる?

井上貴博キャスター:
現在の気象警報が制定されてから70年以上経ちますが、今回は歴史的な大転換です。

これまで災害が増えているので、気象庁はアラートの種類を段階的に増やしてきました。

▼アラート導入の流れ
・2005年 土砂災害警戒情報
・2008年 竜巻注意情報
・2010年 市町村警報・注意報
・2013年 特別警報
・2019年 警戒レベル導入
・2021年 線状降水帯発生情報
・2022年 線状降水帯の予測情報

TBS報道局社会部 災害担当 本杉美樹 記者:
例えば特別警報は、2011年に奈良・和歌山で多くの死者・行方不明者を出した「紀伊半島豪雨」を受けて導入されたものです。

線状降水帯発生情報は、2015年に鬼怒川が氾濫した「関東・東北豪雨」や、球磨川が氾濫し高齢者施設で多数の犠牲者が出た「2020年7月豪雨」の甚大な災害を受けてつくられました。

井上キャスター:
気象技術が上がったことで今まで難しかったものも予報できるようになりましたが、種類が多くなればなるほど複雑になり、アラートのレベルが分かりづらくなってしまいました。

例えば、土砂災害では以下のようになっています。どの情報がどの程度の危険度を示すのか分かりにくい、という課題がありました。

▼現在の「土砂災害」情報
・大雨特別警報(土砂災害)
・土砂災害警戒情報
・大雨警報(土砂災害)
・大雨注意報

信州大学特任教授 山口真由さん:
意欲的に情報提供してくれることに感謝しつつも、情報自体が氾濫してしまっていると感じることもあります。

井上キャスター:
特に漢字が多くなると、子どもにはわかりにくいかもしれません。

新たな防災気象情報では「レベル分け」されていることが大きなポイントです。

「大雨」「氾濫(洪水)」「土砂災害」「高潮」で分けていて、それぞれレベル5まであります。

TBS報道局社会部 災害担当 本杉記者:
地震であれば「震度」があるため、どのような揺れや被害が起きるのかを想像しやすいと思います。今まで大雨の場合はそれが曖昧だったので、地震と同じように危険度の共通認識をもってもらおうという意味を込めて、情報の名称にレベルが明示されるようになりました。

井上キャスター:
日本の震度の数字は、子どもも含めてみんなで共有できています。レベル分けすれば海外の人にも伝わるのではないかと思います。

「レベル4」までに避難完了を、警戒レベルに応じてどう行動?

では、レベルに応じてどのような行動をとればいいのでしょうか?

▼レベル3
【高齢者等 避難】避難に時間が必要な人は早めに避難・準備など

▼レベル4
【避難指示】危険な場所から全員避難

▼レベル5
【緊急安全確保】命の危険 すぐに安全確保

レベル分けについては気象庁が発表しますが、「緊急安全確保」(などの警戒レベル3~5の「避難情報」)に関しては、自治体が判断して出します。

そのため、「レベル5が出た=緊急安全確保」ではありません。レベル5が出た後に自治体で相談し、緊急安全確保を出そうと判断してから出ます。(※「緊急安全確保」は必ず発令されるわけではありません)ここにタイムラグがあるのも注意です。

TBS報道局社会部 災害担当 本杉記者:
気象庁の情報は市町村全体に出るので、その中で特に必要なところに対して「緊急安全確保」を自治体が判断して出します。

井上キャスター:
ピンポイントで出るという感覚ですね。

TBS報道局社会部 災害担当 本杉記者:
レベル5の状況では既に災害が発生している可能性が高いので、かえって屋外避難が危険な場合もあります。なので、そうなる前に避難しておくことが大切だと言われています。

井上キャスター:
「レベル5」という段階があると、「レベル5になるまで大丈夫かな」と思ってしまうかもしれません。ただそれは違い、「レベル4」までに安全なところに避難を完了していただきたいんです。

レベル5のときに行動を起こしても手遅れだということを、どのように周知徹底するかは気象庁の皆さんも、放送局も悩んでいます。

信州大学 山口特任教授:
これだけ気象災害が注目されていると、テレビからの呼びかけが議論になることがあります。リスクコミュニケーションに対して、我々も向き合っていかなくてはいけない時代になったのだと感じました。

出水麻衣キャスター:
防災気象情報が新しくなったということと、レベルの数字と色が表示されますので、警戒レベル3~5相当の赤、紫、黒については、すぐに情報を取りに行かなくてはいけないということを理解していただきたいです。

井上キャスター:
TBSとしても、アナウンスする際は、必ずレベルをお伝えします。また、レベル4とレベル5に大きな差があるという認識から、なるべく空間をあけて表示しようと思っています。

TBS報道局社会部 災害担当 本杉 記者:
気象情報は市町村全体に出るので、レベル4の気象情報が出たら、その中で自分のいる場所に避難情報が出ているかを確認してください。もし出ていれば指示に従い、出ていなくても危険だと思ったらためらわずに逃げていただきたいです。

また、ハザードマップから自分のいる場所が危険なエリアかどうかを見て、災害が起こる可能性を確認してください。

そして、気象庁「キキクル」には今の危険度を表示する地図があるので、それを見て現在の状況を確認していただきたいです。

▼自分がいる場所・状況の確認
・「避難情報」が出ているか
・「ハザードマップ」で危険エリアを確認
・気象庁「キキクル」で現況を確認

以上の3点で、自分がすぐに避難するべきかどうかを確認していただければと思います。

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<プロフィール>
本杉美樹
TBS報道局 社会部 災害担当
地震 火山 豪雨など幅広く取材

山口真由
信州大学特任教授 ZEN大学教授
財務省、弁護士を経て現在は「家族法」研究が専門

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