【熊本地震】イオンモール熊本の爆発「娘が戻った理由は“金庫にお金を”」死亡女性の母親が心境吐露 猛暑・断水…さまざまな課題に直面する被災地では【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-08-01 02:25

熊本地震4日目。死者は36人にのぼり、懸命な捜索が続いています。避難生活の長期化も避けられそうにありません。猛暑、断水。被災地はいま、さまざまな課題に直面しています。

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止まったままのエスカレーターを進んだ先に広がっていたのは、荒廃した2階のフロアでした。

地震直後に爆発事故が起きた「イオンモール熊本」。ドローンが映し出したのは、爆発から3日目(7月30日)の状況です。

足の踏み場もないほど瓦礫が散乱。屋根が吹き飛んだ影響で、太陽の光が差し込んでいます。

時折、粉じんがあがる様子も…。

天井が落ちたこちらの店舗には、ディスプレイされたままの洋服が残されていました。

イオンモール熊本では、施設の中に取り残された人がいないか、捜索が続いています。

これまでに死亡が確認されているのは7人。そのうちの3人は、アパレル大手「オンワードホールディングス」の従業員だったことが明らかになりました。

残る4人のうち、別の店舗で働いていた22歳の女性の母親が心境を語りました。

「イオンモール熊本」で娘を亡くした母親
「そのとき片付けをしてて爆発が起きたのを知らなくて、(娘の)妹がいるが爆発したよという動画を見せてきたが、AIというか嘘じゃないかと思って」

半信半疑でテレビを見た母親は、そこで爆発のことを知ったそうです。

すぐさま娘にメッセージを送りますが…

「イオンモール熊本」で娘を亡くした母親
「『大丈夫?』と言ったけど、全然『既読』がつかなくなって」

娘は爆発が起きたとみられる場所の近くの店舗で働いていて、爆発の後から連絡が取れなくなったといいます。

「イオンモール熊本」で娘を亡くした母親
「どこかで避難してるのではないかと思っていた。けがはしているかもしれないけど、生きてはいるのではと思っていた。きつかったと思う」

娘は地震の直後に一度、建物の外に避難し、そこで偶然会った親戚に、こう言い残したといいます。

「イオンモール熊本」で娘を亡くした母親
「(娘が親戚に)『一回戻らないといけない』と、親戚はそれを聞いて止めたが、『金庫にお金を入れないといけないと言われたので戻る』と言って戻って」

その後、爆発が起きました。母親は、娘が店舗側の指示で売上金を金庫に入れるため、同僚と2人で建物の中に戻ったのではないかと話しました。

「イオンモール熊本」で娘を亡くした母親
「入金のために、お金のために…会社には真実をはっきり話してほしい」

働いていた店舗を運営する会社は、JNNの取材に「取材はお断りしている」としています。

地震による死者は36人にのぼっています。

宇城市にあるイオンモールの店内では、31日午後6時ごろ、行方不明となっていた80代の男性が心肺停止の状態で見つかりました。男性は、店内のソファで瓦礫の下敷きになっていたということです。

また、今回の地震で被害を受けた住宅は分かっているだけで1526棟。こうした中、宇城市では、生活再建の支援金などを受け取るために必要な「り災証明」の申請受け付けが始まりました。

被災地は厳しい状況が続いていますが、人々の善意が住民たちの生活を支えています。

報告
「熊本県八代市のガソリンスタンドです。こちらでは、きょう満タンまで給油ができるということで、たくさんの方が列をつくっていらっしゃいます」

八代市にあるガソリンスタンド。経営している村山さん一家の自宅は地震で全壊しましたが、住民のために営業を続けています。


「(Q.ガソリンはすぐ手に入った?)いや、全然ですね。携帯で調べたりして、近くにないかなと思って、たまたま」
「安心です、明日仕事に行ける。もう1目盛りしかない。助かりました、開けてくれてありがとうございました」

車中泊にも必要になるガソリン。村山さんは“もがきながら営業を続ける”といいます。ただ、自宅は体を休められる状態ではありません。

村山博さん
「知り合いが管理しているアパートに電気が来ているので、そっちに住めるけど、水道が来ていないので、そっちの方が早く復旧してほしい」

自宅が断水している男性
「すみません、きのうから使わせてもらってます」
タカタ工務店 高田渡 代表
「良いですよ、じゃんじゃん使ってください」

八代市の工務店では、市の防災マップで災害時に生活用水が必要になった際、井戸水が利用できる場所として指定されています。

男性は自宅で断水が続いていて、小学生の娘2人と歯磨きや給水のためにやってきました。

熊本県内では、およそ7万9000戸で断水が続いています。

自宅が断水している男性
「行政じゃないところでも開放してくれるのはありがたい。近くに何か所かあると混雑も分散するので、ありがたい」

「(水が)気持ちいい」

井戸水は掃除や洗濯、シャワーなどにも役立っています。

利用者
「給水所に行っても間に合わなくて、一度ももらったことがない。だから、ものすごく助かっています」

こちらの工務店では、コンテナハウスも開放していて、中ではエアコンやワイファイ、コンセントが使用可能。泊まることもできるといいます。

タカタ工務店 高田渡 代表
「地元で商売をさせてもらっているから、“町のためにできれば”と思う。常日頃、妻と子どもに言っている言葉だから」

被災しても医療を止めない。病院では懸命の対応が続いています。

八代市の熊本総合病院は地震でエレベーターが故障。そのため自力で歩けない患者は、スタッフ8人がかりで運びます。

こうした状況でも病院は救急の外来も受け入れ続けています。

熊本総合病院 堀野敬 副病院長
「きのう昼くらい、暑くなってから熱中症の患者の率が、救急車で来られる方が高くなってきたのは事実」

ただ、危険な暑さは今後も続く見込みで、被災地では過酷な状況が続きそうです。

大きな地震の中で生まれた命がありました。

松永加奈さん(29)
「ベッドが結構、横に揺れて、もうなんか騒然っていう感じで」

地震は、分娩室で陣痛促進剤を打ち、出産を待っていた時に起きました。不安に駆られるお母さんに、助産師はこう声をかけたそうです。

八代レディースクリニック助産師 中嶋樺恋さん
「『私たちがいるから大丈夫です』っていうような感じで、ちょっと心強く思ってもらえたらなって」

地震発生から1時間20分後、松永さんは2960グラムの男の子を出産することができました。

松永加奈さん(29)
「みんなに支えてもらった分、恩返しができるような子になってほしい」

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