編集者1人で本屋大賞ノミネート2作品!作家・瀬尾まいこさんが語る水鈴社という“ありか”【ひるおび】

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2026-06-05 16:05
編集者1人で本屋大賞ノミネート2作品!作家・瀬尾まいこさんが語る水鈴社という“ありか”【ひるおび】

今年の本屋大賞にノミネートされた10作品のうち、『エピクロスの処方箋』と『ありか』の2作品を手がけたのが創業6年の「水鈴社」です。
本屋大賞にノミネートされた当時は編集者が1人でした。編集者が2人加わった現在でもスタッフはわずか10人の小さな会社が、何故このような快挙を成し遂げることができたのでしょうか。「水鈴社」が一作一作にこだわるワケを取材しました。

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「一緒にお仕事するとワクワク」ベストセラー作家・瀬尾まいこさんが語る「水鈴社」

今年の本屋大賞にノミネートされた『ありか』の著者・瀬尾まいこさん。実は、2020年に水鈴社が記念すべき第一作目として出版した『夜明けのすべて』も、瀬尾まいこさんの作品でした。今回本屋大賞にノミネートされた感想とともに、瀬尾さんが水鈴社とタッグを組む理由について伺いました。

--本屋大賞にノミネートされた感想

瀬尾まいこさん:
やっぱり読者に一番近い、読者の方に届けてくださっている現場の方が選んでくださっている賞というのはすごく大きいですし、誰かに読んでもらいたいと思っていただけているんだなと嬉しく思いました。
本をたくさん手に取っている方が「誰かに伝えたい」と思って選んでくださっていることがすごく嬉しいです。
もう1か月以上経つんですが、熱気に満ちている会場で書店員さんもたくさん集まっていて、『ありか』に対するポップもたくさん頂けて、すごく幸せな瞬間でした。

--『ありか』についての思い

瀬尾まいこさん:
最高な小説を書かなくちゃいけないという思いもあって、自分の、日頃あまり触れていなかったような薄暗い気持ちや、ずっと持っていた、抱いていた気持ちなども書いたつもりですし、書いた時点で出せるものは出し惜しみせずに書こうとは思いました。
あと、あまり普段テーマを追求して文章を書くことはしないんですけど、「幸せって何なんだろうな」とか、「自分のありかって何だろうな」というようなこともちょくちょく考えながら書いた気がします。

--水鈴社で出版できて良かったと思うか?

瀬尾まいこさん:
それはそうです。もちろんです。そうじゃないと出さないと思いますし、本は絶対に大事にしてくださるのもわかっていますから。
水鈴社の皆さんは、「こんなことを小説でできたら楽しそうだな」とか、「こんなことをやってみたいな」という私の思いつきを形にしてくれる方々でもあります。少数精鋭で皆さんの顔も見えますし、すごく大好きな大事な会社ですし、一緒にお仕事するとワクワクします。

作家・瀬尾まいこさんにとって、水鈴社が大事な“ありか”であることがわかりました。瀬尾さんをはじめ、一人ひとりの作家と真摯に向き合う水鈴社が大事にしていることとはー。水鈴社を立ち上げた社長・篠原さんに聞きました。

「作家の一番の伴走者に」――水鈴社 篠原一朗社長

2026年5月26日の『ひるおび』放送にて、篠原社長が出版業界で独立をし、水鈴社を創った経緯を赤裸々に明かしてくれました。
この日は、普段からやり取りをしている瀬尾さんを前に「改めて真面目なことを言うのは恥ずかしい」と言いつつも、篠原社長は率直な思いを語ってくれました。

篠原一朗社長:
瀬尾まいこさんは、それこそ本屋大賞を取った『そして、バトンは渡された』とか、映画になった『夜明けのすべて』とか、『幸福な食卓』とか、本当に良い作品がいっぱいあるんですけど、『ありか』については瀬尾さんが「これまでの人生全てを込めた」という一冊なので、そんな瀬尾さんにとって一生に一回しかおそらく書けないであろう作品をお預かりできたことがやっぱり一番嬉しいなと思います。編集者冥利につきますね。

瀬尾さんが目を輝かせて水鈴社を語る様子と、照れくさそうに瀬尾さんからの言葉を喜ぶ篠原社長の姿には、強固な信頼関係が感じられました。
独立のきっかけにもなった一作一作にとことん向き合う篠原社長の姿勢は、今も変わることはありません。

篠原一朗社長:
作家に素晴らしい作品を書いてもらい、パッケージとして本当により良いものにして、これ以上ないというところまでやり取りがしたいと思っています。
通常は初稿を1回ゲラにして、著者が直して2回ゲラにして、著者が直してそれを印刷して本にするんですけど、水鈴社では5回も6回もそれをやっているので、手間もお金もかけています。

作家の思いを最大限に尊重する篠原社長の仕事のしかたに共感し、今年になってから2人の編集者が加わりました。その一人、“出版業界一紙に詳しい”といわれている津田淳子さんが編集長を担う『デザインのひきだし』が今月発売されます。
出版を取り巻く環境が厳しくなるなか、売上や流通だけでなく、紙の本ならではの価値を創出し、その魅力をどう届けていけるかが問われる時代。
それぞれの分野で培った経験を武器に集った10人のスタッフで、水鈴社は新たなスタートを切りました。

篠原一朗社長:
これまで10、20の手間しかかけられなかったものを、今は自分の会社で自分が決定権を持っているので、50、60の思いと力を込めて届けていきたいです。
自分の会社の作品が、世の中とか誰かの人生をガラッと変えられるとは思っていないですけど、でも読むことでちょっとだけ変わることがあるんじゃないかなと思っていて、そういう本をこれからも出していけたら良いなと思っています。

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