「これって食中毒?」悩んだ時の判断ポイントは…尿が出ない・口がカラカラ 街のギモンに医師が回答【ひるおび】

暑さと湿度で細菌が増えやすく、「食中毒」が増えるこの時期。
「食中毒の薬はある?」「摂取する水分の温度は?」
食中毒に関する街のギモンを医師が解説します。
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梅雨の時期は特に注意!4つの菌
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤院長によると、この時期特に注意が必要なのは「O157」「ウエルシュ菌」「カンピロバクター」「黄色ブドウ球菌」の4つです。
【O157】
原因となる食品:牛肉及びその加工品、サラダなど、汚染された食肉からの二次感染
潜伏期間:平均4日~8日
主な症状:激しい腹痛、下痢を起こすことが多い
【ウエルシュ菌】
原因となる食品:カレーやシチュー、スープなどの煮込み料理が多い
潜伏期間:約6~18時間(平均10時間)
主な症状:腹痛、下痢が主で、症状としては軽い方
【カンピロバクター】
原因となる食品:肉(特に鶏肉)の生食や生焼けからの二次感染が多い
潜伏期間:1日~7日
主な症状:腹痛、下痢(1日10回以上も)、発熱(37~38℃台)など
【黄色ブドウ球菌】
原因となる食品:弁当、おにぎり、サンドイッチなど素手で扱う食品が多い
潜伏期間:30分~6時間
主な症状:激しい吐き気、おう吐、腹痛など
いずれも湿気を好むため、梅雨の時期に増えるということです。
コメンテーター 副島淳:
ウエルシュ菌はカレーやシチューなど、煮込み料理で熱を加えていても感染しちゃうのはちょっとびっくりです。この時期は“二日目のカレー”はやめた方がいいんですか?
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
今の温度はウエルシュ菌にとってとても増殖しやすい気温なんですよね。
「芽胞」という、熱を加えても死にきれない部分がありますから、調理してから冷やして、また次の日に加熱しても、ウエルシュ菌がいる可能性はあります。
なるべく早く冷やすということと、空気に弱い嫌気性菌なので温める時にお玉などでなるべく空気を交えながら温める。それでも完璧ではないですけど、温めないよりは良いですね。
また、ウエルシュ菌の場合には早い時間に下痢が出てきますから、重くなる前に受診をするなどの対策が必要です。
家で出来る予防・対策は
食中毒の対策は、菌を「付けない」「増やさない」ことが大切です。
◆生の肉を切った包丁やまな板をそのまま使うと野菜などに細菌が付着してしまうので、包丁やまな板は使い分け、食材を変えるたびにしっかりと洗います。
◆細菌は20℃~50℃が一番増殖しやすい温度帯なので、調理後常温で長時間置いておくのは危険です。調理後は温度が高いまますぐに食べ切り、保存する場合は小分けにして30分以内に冷蔵庫で冷やしましょう。
弁当を詰める際の注意点です。
・水滴がなるべく出ないようにごはんは熱いまま入れずに一旦冷ます
・梅干しはごはんの中心に1個置くよりも、細かく砕いてまぶす方が抗菌作用の効果が上がる
・加工された食品(ハムなど)も加熱し、汁気の多いものは避ける
・温度を下げるため自然解凍で食べられる冷凍食品を入れたり、保冷剤で温度の上昇を抑える
「食中毒の薬はある?」街の人の素朴なギモン
伊藤院長に、街の人の食中毒に関するギモンに答えてもらいました。
Q.食中毒になってしまった時、摂取する水分は冷たいものと温かいものとどちらがいい?(50代女性)
A.20℃~30℃の水か麦茶を飲むのがいい。
Q.食中毒になってしまった時、どういう体勢で寝ていればいいのか?(50代女性)
A.吐き気が強い場合は誤飲や窒息を防ぐため横を向いて休む。
Q.食中毒に効く薬はある?(50代女性)
A.特効薬的なものはない。症状を見ながら整腸剤で整える。
Q.食べ物を食べるときによく腹を下すのですが、食中毒とお腹を壊した時の違いはありますか?(20代男性)
A.普段からお腹が弱い人(過敏性腸症候群)は、下痢をする際にはパターンがある。それとは関係なく数十回も繰り返したり、発熱がある時は食中毒の可能性がある。
Q.同じものを食べても食中毒になる人とならない人の違いはありますか?(40代男性)
A.「腸管内の免疫状態が違う」もしくは「食べた物の状態が違う」ことが考えられる。
「これって食中毒?」悩んだ時の判断ポイントは
≪1≫意識がもうろうとする
≪2≫半日以上尿が出ない、口の中がカラカラに渇いている
≪3≫お腹全体がカチカチに硬くなり、触れるだけで激痛
症状的に本人はまだ大丈夫と思っていても、のちに重症化することもあります。
伊藤院長は、症状が重い、もしくは症状が半日以上続く場合には早めの受診を勧めています。
症状がひどく、すぐに病院に行けない人は経口補水液で脱水を防ぎながら安静にし、その後病院へ行って欲しいということです。
伊藤院長:
高熱が出る、腹痛が激しい、下痢が激しい、血便があるなどの場合も重症化のサインの可能性があります。
我々医師が最も危惧するのは「O157」です。
便の培養の検査結果が出るまでに数日かかる場合もあるので、早い段階で検査に出しておくことで、万が一重症化した時に早い対応が可能になるし、それは本人だけでなく周りの人にも大事な予防策となります。
症状がいつもの軽い胃腸炎より重いなと思ったら、遠慮なく受診をしてもらって、どこまでその段階で予想して治療するかを医師にお任せいただければと思います。
弁護士 八代英輝:
「O157」の潜伏期間などは4日~8日とかなり長いですよね。
例えばお子さん用のお弁当を作ったら、スマホで写真を撮っておくのはいかがでしょうか?
伊藤院長:
確かに根掘り葉掘り聞いてもその場で思い出せないこともあるので、食事の写真を撮ってあれば一目瞭然ですね。そういった工夫はぜひやっていただけると我々も助かります。
(ひるおび 2026年6月18日放送より)