【独自】「案件屋」に狙われたとみられる女性が証言 警視庁が逮捕したのべ51人の分析から浮かび上がる匿名・流動型犯罪グループの5つの役割
「指示役」や「実行役」など役割を細かく分けて強盗などの犯行に及ぶ匿名・流動型犯罪グループ=トクリュウ。最近明らかになってきたのが犯行に必要な人数や、分け前の額など細かく計画を練る「案件屋」という存在です。彼らに一度標的にされると、何度も狙われるケースも。狙われたとみられる女性が恐怖を語りました。
【動画】【独自】「案件屋」に狙われたとみられる女性が証言 警視庁が逮捕したのべ51人の分析から浮かび上がる匿名・流動型犯罪グループの5つの役割
東京・小金井市。男たちが住宅に侵入していきます。実はこの住宅、今年5月から何度も異なるグループに狙われているのです。
これらのグループはトクリュウ=匿名・流動型犯罪グループとみられていますが、そのうちのひとつのメンバーだったと見られるのが須藤大樹容疑者(23)と川野剛貴容疑者(24)。強盗などの目的で小金井市の住宅の敷地に侵入したとして逮捕されましたが、2人は小金井以外にも三鷹市にある店舗兼住宅を狙っていたとみられています。
その店の店主が当時の状況を証言しました。先月、三鷹市の店舗兼住宅にトクリュウとみられる2人組が訪ねてきたといいます。
店主の女性
「『水道工事を夜にします。ちょっとうるさくなるかもしれません』ということを(兄が)言われたそうです」
その後、午後2時すぎには上下黒い服装の男2人が店を訪れ、商品を買った後、店の前に2時間近くいたといいます。さらに、午後7時ごろにも2人組の男が訪ねてきたといいます。
「工事で穴を開けてしまいましたが、水道は出ますか?」
女性が「出ます」と伝えると、2人は立ち去ったということです。
店主の女性
「その時は(男たちの)顔は見てないですけどね、インターホン越しだったんで。気持ち悪かったですね。もう何しろ、ただ怖いですよね。訳わからなくて、狙われてるって」
捜査関係者によりますと、女性の店舗兼住宅を狙ったとみられるのは、トクリュウの中で「案件屋」と呼ばれる存在。どういった役目なのでしょうか。
警視庁は、これまでにトクリュウの実行役など延べ51人を逮捕。その実態を分析しました。
トクリュウは「指示役」や「実行役」などと役割が分かれていますが、大きく5つに分類できるといいます。その中で最近明らかになってきたのが「案件屋」と呼ばれる存在です。
「案件屋」は「情報元」から手に入れた情報をもとに、強盗や窃盗などに必要な実行役の人数や報酬の取り分などを決め、“犯行計画”を作成するのです。
「案件屋」は複数の仲介役に「案件」をもちかけることもあり、そのため、同じ住宅が何度も別のグループから狙われるような事態が相次いでいるとみられています。また、1人の実行役が複数の事件に関わっている例も多く見られます。
警視庁がおととい、窃盗などの疑いで逮捕した茨城県八千代町の清掃作業員・渡辺昌英容疑者(41)。今年4月、仲間と共謀して東京・新宿区のマンションの一室に侵入し、1500万円が入った金庫を盗んだ疑いがもたれています。
実は、この渡辺容疑者は、先月、栃木県上三川町で起きた強盗殺人事件。そのおよそ1週間前に、現場の近くを下見していたとみられていて、盗難ナンバーの車に乗っていた疑いで逮捕されていたのです。
渡辺容疑者が乗っていた黒い軽ワゴン車。栃木の現場近くの防犯カメラに何度もとらえられていましたが、実は、この車は新宿区で金庫が盗まれた事件や別の新宿区の酒店で起きた窃盗未遂事件でも使われていたとみられています。
警視庁はトクリュウの実態解明を進めるとともに、事件の計画を立てる「案件屋」などの立件も今後、強化していく方針です。