韓国の若者に「子どものおもちゃ」と「仏教」が大ブーム 激しい競争社会に揉まれる若者たちの癒やしの存在に

お隣・韓国の若者の間で今ブームなのが「子どものおもちゃ」、そして「仏教」です。韓国特有の激しい競争社会にもまれる若者たちの「癒やし」の現場に行ってみました。
記者
「ご覧ください。韓国のおもちゃ市場は多くの人でにぎわっています」
ソウルにあるおもちゃ市場。店先に並ぶ子ども向けのおもちゃに目を輝かせているのは、若者たちです。
ボタンを押して爽快感を味わう「キーキャップ」。
「これ触っていると、とっても幸せ。たくさん触らなきゃ」
握った感触を楽しむ「マルランイ」が特に人気です。
「こんなに買いました」
「とっても良いです」
夢中になる理由を聞いてみると。
おもちゃ市場に来た客
「会社で緊張するたびに、マルランイを触ると落ち着きます」
「会社ではストレスをため込みがちなんですけど、こういうマルランイなどでストレスを発散しています」
激しい競争社会で知られる韓国。受験戦争に就職難、仕事での人間関係。ストレスが原因で心の不調を訴える若者も少なくありません。
おもちゃは「無心で楽しめて癒される」「子供のころの気持ちに戻れて楽しい」と、若者たちのストレス解消に一役買っているのです。
そして、ストレス解消はこんなところでも。
ダンスミュージックを楽しむ若者たち。実はこの場所、1200年以上の歴史を誇る寺院です。ステージには僧侶が立ち、仏像が楽しむ若者たちを見守ります。
韓国では、今、若者を中心に仏教にも人気が集まっています。
記者
「仏教のイベントに来ていますが、多くの人でにぎわっています。特に若い男性や女性が多いのが印象的です」
先月開かれた仏教のイベントには、4日間で9万人が集まりました。ヘッドホンをする仏像など様々なデザインのグッズが並びます。
しかし、多くの人は仏教を信仰しているわけではないといいます。
「信者ではありません」
「宗教ではなく面白いコンテンツとして受け入れています」
ではなぜここまで仏教に注目が集まっているのか。それは、ありのままの自分と向き合えばよいという仏教の考え方が、若者にとって疲れた心を癒してくれるコンテンツだからです。
「単なる文化として楽しんでいて、日常の疲れたときでも休める心の安らぎの場になります」
「日常は順位付けや競争ばかりですが、ここではそんなことをしなくてもいいと、気分転換ができます」
専門家は…。
インハ大学 消費者学科 イ・ウンヒ名誉教授
「おもちゃは触ることで、心理的な安定感を得ることができる。仏教には文化的な要素や静けさがあり、情報があふれる社会に生きる若者にとっては新鮮に映っているのだろう」
熾烈な競争社会を生き抜く韓国の大人たち。おもちゃや仏教は癒やしの存在となっているようです。