清水邦広さん「どのメダルにも手はかかっていた」アジア大会は若手に期待「絶好のアピールのチャンス」【ネーションズリーグ】

■バレーボール ネーションズリーグ2026 男子 3位決定戦 日本 ー スロベニア(日本時間2日、中国・寧波)
ネーションズリーグの男子決勝ラウンド・3位決定戦で、男子日本代表(世界ランク5位)はスロベニア(同6位)にセットカウント3ー1(21ー25、28ー26、22ー25、22-25)で敗れた。2大会ぶりのメダル獲得はならず、4位で今大会を終えた。この試合で解説を務めた元日本代表の清水邦広さん(39)がスロベニアとの1戦を振り返り、次の舞台となるアジア選手権、アジア大会の展望について語った。
TBS南波雅俊アナウンサー:清水さん、終わりました全てが。
清水さん:終わってしまいました。
南波アナ:スロベニアに第2セットを取り返して惜しかったですね。
清水さん:惜しかったです。もう本当にどちらが勝ってもおかしくない試合でした。昨日もそうだったんですけど、本当にすごい試合をした後の中で、今日の試合だったので、正直きつかったなって。選手たちは非常に頑張っていましたし、本当にタフな試合だったなって思いますね。
南波アナ:2大会ぶりのメダルということを今回の中継を含めてテーマにしてきたわけですけど、やっぱりいかにメダルを掴み取ることの難しさと、そこへの選手たちの思いなど、いろんなものを感じたんですけど。
清水さん:そうですね。本当にメダルには届かなかったんですけど、金メダルから銀、銅とある中で、どのメダルにも手はかかっていたと思うんですよね。本当にあとちょっとの差だったと思うんですよね。その差をこれからもうネーションズリーグは終わりましたけれど、スタッフの方がミーティングをして「どこが欠けていたのか」、「どこを伸ばせば次勝てるのか」を修正してさらに強くなって、日本を強くしてくれると思いますので、そこにまた期待したいなと思いますね。
南波アナ:まずは一旦スロベニア戦の振り返りってところなんですけど、セットカウント3ー1。第1セットを取られた後、第2セットをしっかり盛り返して、その後も競りながら競りながら進んでいったという。最後はスロベニアがグッといったという展開でしたが、勝負の分かれ目はいかがですか?
清水さん:スロベニアはサーブで常にプレッシャーをかけてきましたし、ポイントゲッターと言えば19番のモジッチ選手と20番のムヤノビッチ選手だったんですけど、途中オポジットのムヤノビッチ選手を抑えることができたんですけど、第4セット終盤にかけてまたコンディション上がってきたので、彼も相当気合が入っていた印象がありますし、モジッチ選手も打数が多い中で強打だけだったんですけど、それでも止めきれない。やはりポテンシャルの高さを感じましたね。
南波アナ:今日の日本で言うと、高橋藍選手の気持ちが。
清水さん:凄かったです。顔つきから変わってましたし「今日は俺が引っ張るんだ」というのが前面に出てて、顔もそうですしプレーでもそれが出ていたので、素晴らしいプレーをしてくれたと思います。ラリーも、ブロック力が高い中でもアメリカ戦同様みんなでカバーして、一本で決めきれない時でも何度もボールを上げてトスにして、それを泥臭く決めるっていうシチュエーション何度もあったのでそういった意味では、本当に素晴らしい日本のバレーを見せてくれたなと思います。
南波アナ:大会全体の振り返り総括に移りたいと思いますけど、日本13連勝と新たな歴史を刻んだ大会でもあったと思いますが、日本男子の戦いぶり全体としてはいかがですか?
清水さん:強豪チームもたくさんいたと思うんですけど、それでも名前負けせずに、臆することなく戦えたっていうのはありますし、2セット連取された中でも逆転勝ちも何度もありましたし、簡単に3セットで負けてしまうっていう試合が今回どの試合もなかったので、それは本当に素晴らしかったなと思います。それくらい日本のレベル、力っていうのはついてきているんじゃないかと思います。
南波アナ:フランス戦やカナダ戦はセットカウント2ー0からの逆転勝利。今大会は6試合フルセットで勝ちきれたという。
清水さん:僕、今までそんなの見たことがないです。体感したこともないですし、見たこともないので、多分選手たちも全員やったことないと思います。それこそ大阪ラウンドでの4試合連続フルセットで勝っていたので、誰しも経験したことがない未知の世界で戦っていたのでそして勝てたっていうのは、相当素晴らしかったと思いますね。
アジア選手権、アジア大会へ
南波アナ:ネーションズリーグは男子は6月10日から始まって今日8月2日で長い長い戦いが終わりましたが、もう目の前にはロス五輪の出場権を取りに行くアジア選手権があり、その後には32年ぶりの日本開催となるアジア大会が待っています。このアジアでの戦いに向けて、今後の日本代表への期待を伺えますか?
清水さん:アジア選手権は、ネーションズリーグ以上にプレッシャーがかかってくると思うんですよね。五輪の切符がかかっているので。その中で強豪のチームといえばイラン、そして中国。ネーションズリーグで日本の戦い方を知り尽くしているので、何倍にもなる重圧を押し退けてしっかり自分たちのプレーをし、力でねじ伏せて五輪の切符を取ってほしいなと思います。
南波アナ:そしてアジア大会には、男子で言うと大塚(達宣)選手、甲斐(優斗)選手、西本(圭吾)選手が出場するというタフな状況ですが、こちらはいかがでしょうか?
清水さん:アジア大会に関しては、AチームとBチームの代表選手を融合したチームでいきますので、若手でもどんどん力をつけている選手がいますので、絶好のアピールのチャンスだと思うんですよね。そしてアジアの中でもレベルが高いので「今どれだけ自分が通用するのか、どれだけ自分の力があるのか」を証明できる大会でもありますから、そこでしっかりとコンディションを上げて勝利して自信をつけて帰ってきてほしいです。
南波アナ:清水さんは現役時代、アジア選手権もアジア大会も戦って、海外の色々な所に行かれながらタフなコンディションに強いとお聞きしました。
清水さん:僕はめちゃくちゃ強かったですね(笑)。僕の時代はこうしてAチーム・Bチームに分けることがなく、全ての大会をAチームで行っていたので、フル出場でやっていました。その当時はネーションズリーグじゃなくてワールドリーグという大会があって、6月から8月中旬まで戦って、その後にアジア選手権を15日くらいやって、その後にアジア大会というのをずーっとこなして「ずっと試合してるじゃん」という感覚でしたね。ワールドリーグでもいろんな国にホーム&アウェイで移動していた、キューバに行ったりとか南米に行ったりしてたんですが、環境が日本と変わるし食べ物が違うのでみんな痩せていくんですよ。でも僕だけ太っていました(笑)。僕だけ何でも食べて頑張って体を動かしてスパイクを決めていたので、僕だけなぜか太っていたんですけども、強靭な身体で頑張ってやっていました。
南波アナ:その体の強さが、17年間現役を続けられた秘訣だったんですね。
清水さん:そうです、はい。
南波アナ:では最後になりますが、改めて男女日本代表へエールをお願いします。
清水さん:本当に長い間、ネーションズリーグ、女子も男子も本当に戦ってくれて、そして僕たちに元気や勇気を与えてくれてありがとうございました。まだ大会は続きますし、まだバレーボールの魅力をこれからも伝えてほしいと思います。僕たちも一生懸命応援しますので、また頑張って熱いプレーを見せてほしいなと思います。
南波アナ:清水邦広さんと共にお伝えしてまいりました。清水さんも本当にお疲れ様でした!
清水さん:ありがとうございました!