特急列車「スペーシアX」と接触し作業員4人死亡 「安全だ」見張り員が列車に知らせる 東武日光線・新鹿沼駅【news23】
栃木県鹿沼市にある東武日光線の新鹿沼駅で、線路上で除草作業にあたっていた男性4人が、駅に停車するためホームに入ってきた特急列車と接触し、死亡しました。警察などが事故の原因やいきさつを調べています。
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列車は、ホームに入りかけたところで止まっていました。通報は午前10時50分ごろ、駅の職員からでした。「作業員が列車と接触した」と119番通報があったのです。
事故があったのは、栃木県鹿沼市にある東武日光線の新鹿沼駅。警察によりますと、駅の線路上で除草作業にあたっていた4人が、駅に停車するためホームに入ってきた6両編成の特急列車と接触し、その後、死亡しました。
乗客
「駅入ってすぐに急ブレーキで。警笛は聞こえなかった」
カメラマン
「事故があった先頭車両の左側には、何かにぶつかったような痕があります」
東武鉄道によりますと、当時、駅の線路付近では10人が作業に関わっていて、このうち、線路上で除草作業をしていた4人が、駅に停車しようとしていた列車とぶつかり、死亡しました。
亡くなったのは、宇都宮市に住む石川一芳さん(67)、渡辺利彦さん(65)、日光市の大毛茂信さん(53)、佐藤和也さん(54)です。
警察などによりますと、残りの作業員とおよそ50人の乗客乗員にけがはありませんでした。
事故を起こした「スペーシアX」は、浅草駅に向けて午前10時20分に東武日光駅を出発。ダイヤ通りに運行し、停車駅の新鹿沼駅には、通報があった同時刻の10時47分ごろに到着する予定でした。
午後1時ごろには、3両目から4両目付近に警察官や作業員の姿が。その後、列車が駅のホームへ移動すると、作業員のものでしょうか、線路脇に黒い靴と黒い布のようなものが見えます。また、捜査員が手にしている黄色い箱のようなものは、大きく破損しています。
3年前にデビューした新型特急「スペーシアX」。先頭車両には運転席や大きな車窓を見渡せる最上級個室“走るスイートルーム”も。関東が誇る人気観光地、東京・浅草と栃木の日光・鬼怒川エリアを結ぶ人気列車です。
なぜ、事故が起きてしまったのか。夕方、東武鉄道が記者会見を開きました。
「深くお詫び申し上げます」
東武鉄道 佐藤晃一 施設部部長
「今回のような事象を発生させてしまった原因については、現在、私たちも調査中」
事故当時の状況については…
東武鉄道 佐藤晃一 施設部部長
「被害者はホームの下に降りた位置に、このような場所に配置していた」
会見によると、事故当時、現場にいたのは作業員ら10人。亡くなった4人は、ホーム下の線路上にいました。その近くには、列車見張り員が1人。さらに、列車が来る東武日光方面、およそ300メートル先にも、中継見張り員が配置されていました。
なぜ、2人の見張り員がいて事故が起きてしまったのか。東武鉄道によると、安全確認の手順はこうです。
まず、中継見張り員が列車見張り員に待避を合図。作業員らは声をかけ合って線路から離れ、全員の待避を確認したあと、見張り員が列車に「接近了解」の合図を出します。運転士はこれを確認すると、警笛を鳴らして応答します。
記者
「中継見張り員と列車見張り員ともに、待避合図を出した事実はあるのか」
東武鉄道 佐藤晃一 施設部部長
「中継見張り員は374号踏切に着いてはいたが、列車見張り員と意思疎通できる状況ではなかった。合図を出していたかどうかは、現在、調査中」
これまでの調査によると、▼中継見張り員が列車が接近していることを知らせる旗での合図ができない状況だったこと、▼そして、危険な状況にもかかわらず、列車見張り員が列車に「安全だ」と旗で知らせ、運転士も認識していたことがわかったということです。
カメラマン
「国交省の事故調査委員が駅に入っていきます」
午後4時半ごろ、事故現場に入った国の運輸安全委員会、調査官。
高柳光希キャスター
「複数の調査官がメジャーのようなもので何かを測ったり、手元の紙に何かを書き込んだり、そういった調査活動を行っています」
現場検証のあと、取材に応じました。
運輸安全委員会 横飛雅俊 鉄道事故調査官
「現場となった施設の状況について幅広く確認していて、ポイントは特に今の段階では絞ることなく、幅広く全体の状況を確認し、今後、分析に役立てていく。(Q.事故前後の状況・安全管理の体制は?)まだ現場の状況しか確認できていない。そういった点は今後、確認していきたい」
国の運輸安全委員会は、引き続き、調査を行っていく方針のほか、警察などが事故の原因やいきさつを調べています。