「日本農業が脅かされるリスクも」アメリカ産の生ジャガイモ全面輸入解禁へ高まる警戒感【Nスタ解説】
様々な料理に欠かせないジャガイモ。アメリカはスーパーなどでの販売を含む生のジャガイモの輸入解禁を求めています。
【“全面的な輸入解禁”めぐる動き】「アメリカ産の生ジャガイモ」に強い危機感も
「断じて容認できない」 アメリカ側が求める“全面的な輸入解禁”
肉じゃがやカレーライスにコロッケなど、食卓に欠かせないジャガイモ。
現在は、病害虫が国内に入り込むのを防ぐため、アメリカ産の生ジャガイモについて、ポテトチップスの加工用や冷凍のジャガイモを除いて輸入は禁止されています。
しかし、アメリカ側は、スーパーなどでの販売も含む全面的な輸入解禁を求めているのです。
鈴木憲和 農水大臣(7月17日)
「米国産の一般流通用生鮮ばれいしょ(ジャガイモ)について、日米両国の検疫当局間で病害虫のリスク評価を行ってきている」
これに対し、北海道の生産者側からは…
JA北海道中央会 樽井功 会長(8月18日)
「生産基盤を損なう米国産生鮮ばれいしょ(ジャガイモ)の輸入を断じて容認できないと(政府に)求める」
このように述べ、強い危機感を示しました。
もし輸入が解禁された場合、どのような影響が出てくるのでしょうか。
国内の農家「畑に病害虫が入ってきたら打つ手がない」
井上貴博キャスター:
政府としては、アメリカ側との政治的なカードということもあるでしょうし、病害虫も大丈夫だという説明もしていますが、国内のジャガイモ農家からはこのような声があがっています。
はちわれファームの安田智洋代表は「うちのような農薬を使わない農家からしたら、畑に病害虫が入ってきたら打つ手がない。付着した土など家庭菜園から病害虫が広がる可能性もある」と話しています。
日本では使用していない農薬を使っているアメリカから輸入されてくると、大打撃を受けるということです。
出水麻衣キャスター:
2018年ごろにアメリカから打診があり検討が始まったとのことですが、なぜこのタイミングなのかという疑問は晴れません。
井上キャスター:
専門家にも話を聞きました。
北海道大学の小林国之准教授(農業経済学が専門)は、輸入解禁の動きを変更するのは難しいのではないかとしたうえで、「たとえ国内の消費者のニーズがあったとしても、病害虫などで日本の農業が脅かされるリスクは高い。ジャガイモの国内需要は減少傾向で、消費者の関心が薄れているのではないか」と危惧していました。