水の流れが見える“金屏風”からキャンパス内の“ミニ水族館”まで…無料で楽しむ大学博物館【THE TIME,】

大学の博物館ならではの“実験装置”や、“養殖研究”の最前線を見られる水族館など、全て無料で楽しめます。
【写真を見る】水の流れが見える“金屏風”からキャンパス内の“ミニ水族館”まで…無料で楽しむ大学博物館【THE TIME,】
“100年超えの謎”を解明した実験装置
週イチ夏休み企画「無料で楽しめる大学博物館」第6弾は、2つの大学博物館を紹介。まずは…
大学博物館ライター・大坪 覚さん:
「科学にまつわる実験や研究を“手で触れて”学ぶことができる」
それが、国立総合大学「千葉大学」の理学部が中心となって運営している博物館『千葉大学サイエンスプロムナード』(千葉市)です。
THE TIME,マーケティング部 佐藤あゆみ部員:
「すごくにぎわっている!展示というより装置?をみなさん見ている」
例えば、スプーンのように内側にへこんだ丸い鏡を2枚合わせ、上下に少し膨らんだ円形の箱。
中に入っているサイコロが、あたかも箱の上に置いてあるように見える視覚の不思議を体験できる装置です。
他にも、白い粉が入った細長い筒を振ってみると、水のように滑らかな動きをする「流れる粉」など、物理や化学などの仕組みを“触れながら体験できる”展示が20点並びます。
特に貴重なものがあるそうで…
佐藤部員:
「おぉ!金色で豪華な装置」
博物館を案内・中村光希さん(千葉大学2年生):
「名前は『乱流屛風』。“千葉大学にしかない”看板の実験装置」
高さ1m×横幅6m×厚さ0.5cmの薄い水槽の中を水が流れる装置。
水槽の中には流れが見やすいよう金色の細かい粉が混ぜてあり、右から左へ水を一定の量で流すと、まっすぐな流れや乱れた流れが出現。まるで“一枚の絵巻物や屏風の模様の移り変わり”のようです。
中村さん:
「液体の動きは物理学では非常に厄介。わかりやすい式を得られない、動きを予想するのがすごく難しい。それを、“見ること”で実験的にデータを得る装置」
この装置によって、これまで100年以上謎だった「水が流れる時の変化の法則」を
可視化しデータ化することに成功。その法則が「感染症の拡大」や「雪崩の広がり方」などのメカニズムの解明にも役立っているといいます。
▼高2女子:「流れを見るのが面白かった。最初はただ綺麗だなと思ったけど、解説を聞いたら感染症の広がり方と一緒だと」
▼高2女子:「今までの授業で知ったことが形になっていてすごいなって」
他にも、ICカードに使われている電磁誘導の仕組みや、カフェインレスコーヒーの製造に応用される科学現象「超臨界流体」(※液体と気体の性質を併せ持つ状態)が学べる装置もあります。
中村さん:
「実際に目で見て『本当にこんな現象が起きているんだ』と知って学びを得てもらえたら一番うれしい」
ヒラメに“緑の光”を当てると…養殖研究も間近で
オススメの大学博物館2つ目は、『北里大学アクアリウムラボ』(神奈川・相模原市)
大学博物館ライター・大坪 覚さん:
「様々な魚が飼育・展示されている。間近で見られる可愛らしい施設」
中に入ると、ミズクラゲやネコザメ、絶滅危惧種のムサシトミヨなどの魚たちが泳ぐ水槽がズラリ。
この施設は、水中の生き物について研究・調査をする「海洋生命科学部」が運営する全国でも珍しい、“キャンパス内にあるミニ水族館”で、川や海の研究や調査のために持ち帰った約90種類の魚たちが見られます。
なかでも、他の水族館では見れない展示が、「ヒラメ養殖の研究室」。
暗室のような場所にある水槽には、緑色のライトが当てられて数匹のヒラメの姿が。実はこれ、「ヒラメが成長する光の色」を研究してる展示なのです。
『北里大学アクアリウムラボ』井貝勇斗さん:
「緑の光を当てることによって食欲を司るホルモンが放出され、エサをよく食べるようになるのではないか…まではわかっている。なぜ緑色なのかはまだ研究中」
まさに今行われている“水産業の新しい養殖技術になるであろう研究”を間近で見ることができるのです。
他の水槽にいたのは「ナンヨウツバメウオ」の幼魚と成魚。この魚は水面の近くで生息しているため、小さい頃は“枯れ葉などの色”で他の魚から身を守るのですが、大きくなると、その必要がなくなり全く違う色になるのです。
ヤドカリやヒトデなど生き物に触れたりエサやり体験ができるコーナーでは、子どもたちが夢中になっています。
「カニがいた!海のカニは初めて触ったけど、川のと違って丸っこい」
「ウニにワカメをあげた。どういう食べ方をするのか観察できてすごく面白かった」
井貝さん:
「生き物に触れる機会が減ってきている。実際に見てもらって、『こういう生き物がいるんだな』というのを知ってもらいたい」
(THE TIME,2026年8月24日放送より)