企業を支える「ファン・コミュニティ」!カインズや無印も取り組む"ファンダム・マーケティング"を櫻坂46・松田里奈が調査!【THE TIME,】

今、あらゆる企業が積極的に、ファン同士が交流できる場「ファン・コミュニティ」の導入に力を入れています。ファン同士の交流を促すことで、企業やブランドへの愛着を深めてもらう取り組みは「ファンダムマーケティング」とも呼ばれ、様々な業界で広がり注目されています。
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消費者側・企業側双方にメリットがあるというこの戦略、一体どんなものなのでしょうか?今回、TIMEマーケティング部員の櫻坂46・松田里奈が徹底調査しました!
DIY好き17万人が集うカインズのオンラインコミュニティ
松田部員がまず訪れたのは、ホームセンター最大手のカインズ。全国に263店舗を展開(2026年2月末時点)し、年間売上は5874億円にものぼり、多くの人で賑わっています。そんな絶好調なカインズを下支えしている存在、それがカインズが運営する「CAINZ DIY Square」。
DIY好きが全国から集まり交流するオンラインコミュニティサイトは、2021年にスタートし、5年で会員登録者数は17万人を突破しました。
サイトでは、自身が手作りした作品を投稿・閲覧できるだけでなく、DIYに関する質問を投げかけると会員たちが答えてくれる仕組みもあります。ジャンルはDIYに留まらず、ガーデニングや料理など5つのテーマで、濃密な情報交換が行われています。
このコミュニティを立ち上げた目的について、カインズの担当者は「『DIYをする人を増やす』ことがカインズとして目指しているところ。初心者でも一度やってみたいという方を増やしたい」と話します。
和室を丸ごと洋室に!? カリスマユーザーの驚きDIY
コミュニティには、初心者が頼りにする上級者も数多く参加しています。松田部員はカリスマ的な人気を持つ、50代主婦の「ぱんださん」のもとへ。
DIY歴は3年と比較的浅めながら、日曜大工からガーデニング、料理まで、数々の作品を日々コミュニティに投稿。幅広いジャンルでファン同士の交流を頻繁に行っています。
庭には、不要になったベッドのすのこを再利用して作ったという柵が。解体した「すのこ」を塗装し直し、組み上げたもので、費用はなんと0円。他にも、ガーデンテーブルなど、数々のDIY作品が並びます。これには松田部員も思わず「すごい!」と驚きの声!
作業は2階にある工房で行われ、本格的な電動丸ノコまで備えられていました。
松田部員「ぱんださんが作業する姿が想像できない。めちゃめちゃカッコいい」
最近では、築30年弱の和室を洋室に大改造するという大掛かりなDIYにも挑戦。たった一人で作業を進めたといいます。
中でも最も手間がかかったのは、扇形の絵が描かれた和風の扉。ジグソーという機械で扉に穴を開け、100円ショップで購入したフォトフレームを縁に取り付けて“窓”のようにリメイク。最後にペンキを塗って洋風に仕上げました。
現在進行中なのは、壁紙の張り替え。20メートルのロール壁紙(1780円)を使い、部屋の雰囲気をさらに変えようとしています。せっかくなので松田部員もお手伝い。慣れない手つきながらも作業を楽しみました。完成した壁も、もちろんコミュニティに投稿され、たくさんの「いいね!」が付きました。
「50歳過ぎて新しい友だちが…」オンラインを超えた“リアルな繋がり”
ぱんださん のコミュニティでの繋がりは、オンラインの世界を飛び出し、リアルな交流へと発展しています。コミュニティ仲間と開くランチ会に同行させてもらいました。
待ち合わせしたお店のオーナーもコミュニティ仲間だといい、店内のテーブルは工事現場で使われていた足場板を再利用して作ったオリジナル品で、カインズのワークショップで作った作品も飾られています。
50歳を過ぎてから新しい友人を作るのは簡単ではありませんが、コミュニティを通じて仲間と出会い、今では一緒に旅行に行くほどの仲に。松田部員は「DIYを通して人生がとても豊かになる、素敵なことだと思う」と語りました。
こうしたファン同士の強い結びつきは、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。日経クロストレンド副編集長によると、
「ある場を作ってファン同士が交流するようになると、その場を大事にするので、なかなか外に出て行かない。買い支えてくれるので、ある意味”下支え”のような形になる」
無印良品ではファンが商品開発に参加!“みんなのアイデア”を現実に
「無印良品」もまた、ファンとの密接なコミュニケーションを大切にしています。無印が提供するファンコミュニティー「アイデアパーク」は、顧客との“共創”を形にするプラットフォームです。
ここでは、ユーザーが作って欲しい商品や改善のリクエストを投稿できます。企業側は「見直し中」というステータスで開発の進行状況をリアルタイムで公開。顧客と企業が一体となって商品を生み出す仕組みです。
利用者のリクエストからリニューアルされた商品が「アルミ 壁面でも使えるハンガー」です。半円型のため壁際でも使いやすく、上部のプレートを動かせば通常の物干しポールでもバランスが取れるという優れものです。
さらに、8月26日に発売された新商品「みんなでつくるバウム」も、このアイデアパークから生まれました。
全国の客とスタッフから募集したアイデアをもとに商品化されたもので、4つの味がラインナップされています。開発プロセスでは、アイデアを出した人にサンプルを送り、「もっとこうしてほしい」といった意見を反映させていったといいます。
特に苦労したのが「りんご飴風バウム」。りんご味ではなく、りんご“飴”の食感を再現することにこだわりました。松田部員が試食すると、「パリッパリッ」と小気味よい音が。パールシュガーを上からかけることで、りんご飴特有の食感を生み出しているといいます。
無印良品の人気商品「不揃いバウム」が、ファンコミュニティの力でアップデートされました。
取材を終えた松田部員は、ファンコミュニティの魅力について次のように語りました。
「好きなものが同じというだけで、すごく親密になるスピードが早い。元から好きだった方が最近好きになった方に教えることで、コミュニティにさらに入りやすくなる。ファンの方同士のコミュニティは、すごく大事だと感じた」。
共通の「好き」でつながり、お互いを支え合う。ファンコミュニティは、企業を支えるだけでなく、私たちの暮らしをより豊かにする新しいつながりの形として、今後さらに広がっていきそうです。