【ビール大手4社にカルテル疑い】公取委が強制調査 数年前から価格調整か 検察への刑事告発も視野
ビールメーカー大手4社がビールなどを出荷する際の価格を調整する「カルテル」を結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで4社に強制調査に入りました。このうちの一つ、アサヒビールから中継です。
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国内のビールシェア1位のアサヒビールには、午前9時ごろ、公正取引委員会の係官ら数十人が強制調査に入り、今も捜索が続いています。また、このほかのビール会社3社でも一斉捜索が行われています。
ビールの価格を決める背景に何があったのか、今後、刑事告発を視野に実態解明が進められるものとみられます。
公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで強制調査に入ったのは、ビール大手の▼「アサヒビール」、▼「キリンビール」、▼「サントリー」、▼「サッポロビール」の都内にある本社などです。
4社は数年前から、卸売業者向けにビールなどを出荷する際の価格を調整するカルテルを結んでいた疑いがもたれています。
関係者によりますと、4社は加盟する業界団体「ビール酒造組合」の「一木会」と呼ばれる会合にあわせて本社の営業課長らが非公式に集まり、値上げ幅の具体的な目標を定めるなどしていたとみられています。
4社は去年4月、原材料価格の高騰などを理由に主力のビール商品などを一斉値上げしていますが、不適切な情報交換は長年続いていた可能性があるということです。
強制調査を受けた4社は「調査に対し、全面的に協力してまいります」などとコメントしています。
Q.今回はカルテルの疑いで強制調査ということですが、そもそもカルテルとはどういう行為なのでしょうか?
カルテルは、複数の企業が連絡を取り合って商品の価格などを取り決める行為です。カルテルが行われると企業間の競争がなくなり、高い価格が設定されるおそれがあることから、独占禁止法で禁止されています。
国内のビール市場は4社がシェアのほとんどを占める寡占市場で、国税庁によりますと、おととしの市場規模は1兆1500億円に上ります。
今回のカルテルは小売り向けや飲食店向けを問わず、あらゆるビールを卸売業者に出荷する際の価格で結ばれていた疑いがあり、もし事実であれば、国民生活への影響は極めて大きなものであるといえます。
Q.公正取引委員会は今後、どのように調査を進めていくのでしょうか?
今回の強制調査は「犯則調査」と呼ばれ、カルテルなどで国民生活に広く影響を及ぼし、悪質かつ重大な事案と疑われる場合に公正取引委員会が裁判官の令状を得て、捜索や証拠の差し押さえを行うものです。
調査の結果、刑事事件として立件すべきと判断すれば、検察に刑事告発をすることになります。
公正取引委員会は今後、刑事告発も視野に押収した資料を分析するなどして、実態解明を進めるものとみられます。