能登半島地震で倒壊の「五島屋ビル」下敷きで死亡した女性2人の遺族がビル所有者と国に賠償求め提訴 東京地裁
TBS NEWS DIG Powered by JNN
2026-11-05 15:32

2024年の能登半島地震で、石川県輪島市のビルが倒壊して隣の住宅が下敷きとなり住人の女性2人が死亡した事故で、遺族がきょう(5日)、ビルの所有会社と国にあわせて2億円あまりの賠償を求める訴えを東京地裁に起こしました。
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、石川県輪島市の7階建てビル「五島屋ビル」が根元から倒壊して隣の住宅を押し潰し、住人の女性(当時48)と娘(当時19)が下敷きとなって死亡しました。
この事故をめぐって女性の夫はきょう(5日)、ビルの所有者である株式会社五島屋と国に、あわせて2億円あまりの賠償を求める訴えを東京地裁に起こしました。
倒壊したビルを巡っては、国土交通省の有識者委員会が去年12月、ビルが完成した1975年当時は杭の耐震基準が導入されていなかったと指摘したうえで、地中の杭が地震で破損し、一部の杭に負荷がかかるなどして倒壊した可能性があるとする報告書をまとめています。
原告側は、国が、古い杭の耐震性の弱さを把握していながら輪島市の低い耐震化率を放置したほか、耐震診断の義務対象を巨大ビルに限定したことで輪島市の耐震にかかる指導対象から「五島屋ビル」が外れ、危険を放置したと主張。
さらに、ビルの所有会社についても、「自主的な耐震補強を怠った責任がある」と主張しています。
遺族側は、「自然災害による不慮の事故ではない。国が適法に基準を定めて自治体を指導していれば、補強や使用中止によって命は確実に救えたはずだ」としています。
国交省では、杭の耐震基準が導入された2001年よりも前に建てられた建物について、安全確保策を検討しています。