野球用語として一般的に知られている「サウスポー」。
昭和のスーパーアイドルピンク・レディーの楽曲のタイトルにもなっていますね。
この「サウスポー」は、野球から生まれたことばではないとする説もあります。
そこでここでは、「サウスポー」の意味や成り立ちについて解説します。
サウスポーとは？
サウスポーは、一般的には野球のピッチャーで左手で投球する「左投手」を指す言葉です。
現在では左利きの人全般をサウスポーと呼ぶこともあります。
サウスポーの語源は不明？？
そんなサウスポーの語源には諸説あり、どれもが決め手ともいえない状況なのだとか。
英語の「south（南）」と「paw（動物の前足）」を組み合わせた造語とされます。
しかし、いつ、どのようにして使われるようになった言葉なのかにはさまざまな説があるのです。
サウスポーの語源：野球由来説
ひとつが、野球で使われるようになったのが由来とする説です。
スタジアムの方角説
サウスポーという言葉を使い始めたのは、アメリカの大リーグだとする説があります。
野球のスタジアムでは、一塁はスタジアムの南に、二塁は東、三塁は北に配置されています。
ということは、左投手がボールを持って構えるのはスタジアムの方角で言うと一塁側、つまり南側となりますす。
そこから、「南の手」＝サウスポーと呼ぶようになったというのです。
南部出身者が多かった説
当時、野球の左投手にアメリカ南部の出身者が多かったのが由来とする説もあります。
しかし、その根拠があいまい過ぎるため、語源としては有力視はされていないようです。
サウスポーの語源：ボクシング由来説
ボクシングでも左利きの選手をサウスポーといいます。
そして、ボクシングを由来とする説もあります。
映画「ロッキー」で語られた説
ボクシング映画の名作『ロッキー』の中で、ロッキーが恋人のエイドリアンにサウスポーの由来を説明するシーンがあります。
ロッキーが語るサウスポーの由来は、「フィラデルフィアにいる左利きのボクサーが試合で振りかざす彼の左腕が、アメリカ南部ニュージャージーの方角を向いていた」といったもの。
それがサウスポーの語源となったという話ですが、これは映画内の創作ともされています。
真相は謎
ここまで、いくつかの説をあげてきましたが・・・
どの説も説得力に欠ける？
サウスポーの語源とされている説は、実はどれもイマイチ説得力に欠けるものが多いのです。
ちなみに、最近は「レフティ」と呼ばれることも増えてきており、「サウスポー」という言葉が使用される頻度が相対的に減っているともされます。
まとめ
サウスポーの由来は諸説あります。
今回は、野球から来たとする説や、ボクシングから来たとする説についてご紹介しましたが、他にも由来とされる説が挙げられることもあります。
