厳しいチェックをクリアした里親の元でまさかの…本当にあったとても怖い『里親詐欺』のお話

SNSで里親募集をして譲渡する時は身分証明書の確認やペット可物件であること、飼育環境チェックなどとても慎重にするのですが、それでも騙されてしまうことがあります。これは私の知り合いのボランティアが里親詐欺に遭った時のお話です。

里親詐欺

里親審査

SNSで保護猫の里親募集をするときは、お申込みいただいた方にいろいろ質問をさせていただきます。

  • ご年齢
  • ペット可物件であるか、また制限頭数内であるか
  • 先住動物について
  • 同居のご家族について

などです。条件が合えば飼育環境チェックをします。何も問題がなければお見合いをしていただき、トライアルとなり、その後里親決定となります。

今回はそれを全てクリアされた里親詐欺がいたことをお話させていただきます。私の知り合いのボランティアさんが見事に騙されました。

これはそのボランティアさんから伺ったお話です。

とても良い条件だった

1匹の猫にある里親募集サイトから申し込みが入りました。

年齢も条件もすべてそろっていて問題がなかったので、飼育環境チェックをさせていただきお見合いをしました。

その男性は先住猫をとてもかわいがっていました。ペット可のアパートで猫グッズもそろっており、とても清潔にされていました。勤務先も確かな場所で、経済的余裕も感じられました。

お見合いでも1時間も猫たちと一緒に遊んでくれ、言葉遣いも優しく本当に申し分がない方でした。そして、トライアルを経て、1匹の猫を譲渡しました。

その後、報告もきちんと写真付きでされていました。何にも問題がなかったのです。

唯一、独身男性ということが、私がこの猫の譲渡の話をボランティアさんから聞いたときに気になったことですが、婚約者の女性もいるとのことでした。

膝の上で目を瞑る猫

メッセージ

その数ヵ月後のことでした。

市外のボランティアさんから突然、猫の写真とメッセージが届きました。

「この猫を誰が譲渡したか知っていますか?」

それはまさに私の知り合いのボランティアさんが先の男性に譲渡した猫でした。でもなぜ、市外のボランティアさんがその猫の写真を持っているのか?不思議でした。

「知っていますが、どうしたのですか?」とすぐに返信したら電話がかかってきました。

その電話内容はとんでもない話でした。

「その男性の婚約者の女性が職場の同僚に相談してきて、その同僚が私に相談してきたのですが、その男性がどうやら猫に虐待をしているそうなんです。だからこの猫を誰が譲渡したのか知りたくて、なんとかして一緒に取り戻そうと考えています。」

寂しそうな猫

虐待

婚約者が職場の同僚さんに相談してきたのは猫のことではなく、自分自身のことだったのですが「結婚を考えている婚約者がいるのだけど、腹が立った時に彼が飼っている猫を殴ったり首を絞めたりしてる。そんな男性と結婚してもいいと思う?」と…。

同僚さんは反対したそうです。すぐに別れなさいと。しかし、その同僚さんが一番気になったのは、その男性が飼っている猫の事でした。その後、その同僚さんは同じ市で猫のボランティアをしている女性に電話で相談したそうです。

そのボランティアさんは、その同僚さんを通して婚約者の女性に猫の写真をもらい、その猫がどこからきたのか聞いたそうです。

そうすると、「xx市」と私が住んでいる市を応えてきたそうで、その市で猫のボランティアをしている人は私しか知らないからと、私にメッセージを送ってきたという流れでした。

そして偶然にも、私が誰が譲渡したかを知っていたのです。

疲れた猫

交渉

譲渡したボランティアさんに男性の詳細を訊いて、その男性が住んでいる地区の警察と保健所に連絡をして事情を話しました。

しかし、警察も保健所も証拠がなければ動けないと言われました。虐待をしている映像証拠か、あるいは猫に明らかに虐待をしたという痕跡がないと動けないと言われました。

そんな証拠はありません。婚約者が言うには、猫に怪我はないとのことでした。

その後

詳細は書けないのですが、猫は無事に取り戻すことができました。

動物病院で検査をしてもらったところ、虐待の痕跡は見られませんでしたが、婚約者が嘘をついているとは考えられず、不安があるため猫は返還してもらうことに。

安心している猫

過去

実はその男性は私の知り合いのボランティアさんから猫をもらう前に、私に連絡してきた市外のボランティアさんからも2匹兄弟で猫を譲渡されていました。

市外のボランティアさんが譲渡した時は、男性は家庭持ちで一軒家に住んでいたそうです。その後離婚し、ペット可物件に猫を連れて引っ越したのだということは、後でわかった事実でした。

その猫は、私の知り合いのボランティアさんが猫のお見合いをした時にいた先住猫です。しかし、1匹だったそうで…。もう1匹は脱走したと、男性から報告を受けていたそうです。

先住猫がいない

私たちが知り合いのボランティアさんから譲渡された猫を取り戻した時は、猫はその取り戻した1匹しかいませんでした。市外のボランティアさんが譲渡した先住猫はどこに…?

なんと、男性が怒りに任せて棄てに行ったということがわかりました。

婚約者にどこに棄てに行ったのかを訊いてもらい、譲渡した市外のボランティアさんが何ヵ月も探されていましたが、結局猫が見つかることはなかったのでした。

そういう事があった男性だったのです。最初の猫も実は脱走したのではなく、男性が遺棄したのではないかとのことでした。

結局無事に取り戻せたのは、私の知り合いのボランティアさんが譲渡した猫1匹だけでした。

横たわる猫

またもらってきた

私たちが猫を取り戻した直後に男性は、今度は県外から子猫をもらってきたようです。それを婚約者がすぐに報せてくれました。

私たちは、その男性の職場に連絡をし、男性がしてきたこれまでの事を全て話しました。

個人で話しても信用されないと思い、市の団体代表として私と、一緒に猫を取り戻す時に動いてくれた市外の団体代表の方と、2つの市の動物愛護団体代表2人で男性の職場の直属の上司に話をしました。

3人の上司が対応してくださいました。とても真剣に話をきいてくださり、すぐに男性と一緒にアパートに行き、男性の同意を得て他県からもらってきた子猫を取り上げてくださいました。そして男性に2度と猫を飼わないと約束させてくださいました。

その子猫は譲渡した人の許可を得て、私と一緒に動いてくれた団体様が引き取りました。

;寂しそうな子猫

最後に

譲渡した時にしあわせそうな家族だったら?おうちも綺麗で問題なかったら?先住猫もいて猫グッズがそろっていたら?職場も信頼できる場所で経済的余裕もあったら?猫愛がとても強いと感じたら?

譲渡するのは知らない人です。その時々で判断するしかありません。

この男性には里親審査や飼育環境チェックに何も問題がなかったのです。譲渡後もその後報告も写真付きできちんとされていました。動物病院も確認しましたが、避妊など医療をちゃんとしていらっしゃいました。

これをどうやって見分けることができたでしょうか?

こんな里親詐欺もあるということを知っていてください。

ケージの中の悲しそうな猫

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