犬が死亡してしまう『拾い食い』3つ 重大事故を未然に防ぐ対策とは?

2024-06-17 11:00

何気ない散歩や自宅での生活でも、犬にとっての危険はあちこちに潜んでいます。そしてそのうち、大きな割合を占めているのが「拾い食い」です。場合によっては、愛犬が命を落としてしまうことも。そこで今回は、犬が死亡してしまう「拾い食い」について、重大事故を未然に防ぐ対策も含めて解説します。

犬が死亡してしまう「拾い食い」

診察される犬

「拾い食い」と一言でいってもさまざまです。散歩中にしてしまう問題ないレベルのものもあれば、自宅内で犬の命に係わるような危険な例もあります。

そこで今回は、犬が死亡してしまう「拾い食い」について解説します。具体的にどのようなものが原因でどのようなことが起きてしまうのか、飼い主さん自身がしっかりと学び、対策できるようにしておくことが大切です。

1.食べ物による中毒

お散歩ルートは毎日人が通るため、どんなに気を付けていても何かしらゴミが落ちているものです。その中に食べ物があれば、犬は興味を引かれてひょいっと食べてしまうこともあるかもしれません。

しかし、これらの食べ物は安全ではないものです。腐っていたりすることはもちろんのこと、家庭から出されたごみの中にはチョコレートや玉ねぎ(ネギ類)といった犬にとって中毒を起こすものもあります。

犬は飼い主が見ていない隙にこれらをぱくっと食べてしまい、中毒症状を起こしたのちに死亡する、という例があります。

また、本来食べ物ではないものも、ごみに混ざって落ちていて食べてしまうというケースもあります。人間の医薬品や除草剤・駆虫剤、たばこなどは誤飲してしまうと致死率が高いため、猫のいる場所での管理方法についてはしっかりと対策する必要があります。

2.布類、ひも類による腸閉塞

こちらは、散歩で道端に落ちているロープや布を間違って飲み込んでしまう場合や、自宅でのおもちゃ遊び、いたずらなどの結果で布製やビニール製のものを飲み込んでしまうことから起こります。

特に、家で遊んでいる最中の誤飲の場合は飼い主さんが気付きにくく、頻繁に嘔吐することでやっと受診し、お腹を開いて初めて判明する、ということも多いようです。

また、ビニールや合成繊維は消化されずに腸管に残ってしまうため、気が付いた時には腸の一部が壊死して手の施しようがないということも。さらには、飲み込むものの大きさによっては、気道を潰して窒息してしまうこともあります。

手遅れにならないように、もし愛犬が何かを噛んでいるなと思ったら、すぐに確認してあげるようにしてください。

3.竹串や加熱した鶏の骨などによる消化管の損傷

焼き鳥などの竹串は、犬にとって「おいしいにおいのついている興味深いもの」です。そのため、ついついにおいを嗅いで、ついついぱくっと口にくわえてしまうこともあります。

しかしこれらの先は尖っていて固いため、歯で噛んでも完全にかみ砕くことはできません。折れた串を飲んでしまい、消化管を傷つけてしまう可能性があります。

また同様に、「消化管に刺さりやすい」と言われているのが「加熱した鶏の骨」です。

生の場合は良いのですが、加熱すると鶏の骨はもろく砕けやすくなります。しかしぱりぱりと割れてしまうため、鋭利なかけらとなってしまうのです。これらが消化管を傷つけたり、小型犬の場合は消化できない骨のかけらによって腸閉塞を起こしたりすることもある、と言われています。

犬に「拾い食い」させない対策

テーブルの上を覗く犬

誤飲によるリスクを下げるためには、『犬に拾い食いをさせない』ことが一番です。

そのためには、まず「犬の届くところに危険なものを置きっぱなしにしない」ということがとても大切です。また、お散歩のルートにゴミ捨て場などがないところを選ぶのも良いでしょう。

そして、実は「愛犬が何か口に入れた場合、無理やり取り上げない」ことも大切です。

「くわえたものは飼い主に無理やり取られてしまう」と間違って覚えてしまうと、犬は見つかった途端に「取られまい」としてゴクリと丸のみしてしまうことも。こうなってしまってはかえって危険です。

そのため、普段から「ハナセ」「チョウダイ」などのコマンドをしっかり練習しておき、口にいれたものをスムーズにかつすみやかに飼い主に渡せるようにしておくとよいでしょう。

まとめ

タオルケットをくわえる犬

今回は、犬が死亡してしまう「拾い食い」について解説しました。

本来犬の「拾い食い」は、たとえ散歩の途中でもおうちの中でも、飼い主が愛犬についてきちんと注意深く観察していれば、起こりにくいものなのです。

しかし、それでも一瞬の隙を突かれることもあります。

何度も拾い食いを繰り返す犬は、おそらく何かしらのストレスや食欲が増進する原因(病気)を抱えている可能性も。その場合は治療やストレス発散の対策が必要です。

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