【パリ五輪まで1ヵ月】『フランス』に猫にまつわるの話3選 名付けのルールがあるって知ってた?

2024年はパリ・オリンピックが開催される年です。当地では3回目の開催となり、もはやオリンピックのベテラン選手。今回は、パリ・オリンピックにちなんで、フランスにおける猫の小話を3つ紹介します。オリンピック観戦と同様、手に汗握りながら、4年に一度の雑学を脳裏に刻みつけてみてください。読むことに意義あり、です。

1.名付けのルールとは?

エッフェル塔と五輪フラッグ

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フランスは、ヨーロッパの中でもベスト3に入る「ペット大国」です。国民の半数世帯、2組に1組が何らかのペットを飼っています。

魚を除いていちばん多いのは、猫で約30%以上。フランス=犬というイメージがあるかもしれませんが、実は、猫のほぼ半分程度の割合に留まっています。

「ペット大国」と言われるだけあって、フランスには猫の名前にまつわる独自のシステムがあります。血統書付きの猫(犬)限定ですが、その年に割り当てられたアルファベットを名前の頭文字に使うことがルール。

アルファベット順で回っていきますが、K、Q、W、Y、Zに関しては、名前に使えるものがほとんどないため、あらかじめ除外されています。

この制度は、国が血統書管理の利便性を図る目的で、1926年に始まりました。驚くことに、コンピューターでデータ化された現在でも、いまだに同じルールが運用されています。さすが伝統を重んじるお国柄です。

気になる2024年の頭文字は「V」。頭文字にちなんで、オリンピックでの自国勢の活躍を願い、フランス語で勝利を意味する「victoire」と名付ける飼い主さんが急増中、かどうかについては、いまだ確認が取れておりません。ご了承ください。

2.「ペット不可」の物件はない!?

モンパルナスの町並み

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昨今、日本でも賃貸住宅でペット可の物件が増えつつありますが、潜在的な需要と比べると、まだまだ足りないのが現状です。

そういう意味で、フランスは「ペット大国」として日本の先を進んでいます。賃貸住宅に暮らす場合、ペットを理由に入居拒否されることは基本的にありません。

なぜなら法律でペットを飼う権利が保障されているからです。住宅事情のせいで猫が飼えない、というみなさんにとっては、本当にうらやましい限りの環境でしょう。

ちなみに、日本の賃貸情報でよく見かける「ペット可・不可」という記載すら、フランスには存在しません。

電車、バス、地下鉄などの公共交通機関でも、隣に犬や猫がいるのは当たり前。レストランやカフェなどの飲食店でも気軽に同伴しています。まわりへの迷惑を優先的に考える日本と違い、社会全体でペットの存在を温かく受け入れている証です。

日本も同じように、猫や他の動物たちに理解ある環境が整って欲しいものです。

3.「散歩中の猫、スピード落とせ」

猫の道路標識

オリンピックが開催されるパリのお隣、エソンヌ県メヌシーという町には、「Chat en balade, ralentir」という道路標識が近年、登場しました。

日本語に訳すと、「散歩中の猫、スピード落とせ」。ドライバーの死角から飛び出しがちな猫は、常に交通事故の危険性がつきまといます。愛猫家の多いフランスもまた、日本と同じ問題を抱えているのでしょう。

日本だったら、「とび出し注意」や「動物注意」といった味気のないものがほとんどですが、「散歩中」と表現している点がとてもユーモラスです。フランス人の猫への思いやりを感じさせてくれます。

日本に視線を移すと、高知県吾川郡いの町にも猫の道路標識は確かにありますが、フランスのように一般的に普及しているとは言いがたい状況です。

私たちにとって当たり前の光景になれば、フランスと肩を並べる「ペット大国」として、仲間入りを果たした証拠になるのかもしれません。

まとめ

シャルトリュー

世界中が沸くオリンピック期間中も、おそらく、フランスの猫たちはいつもと変わらない生活を楽しんでいるのでしょう。グルメなごはんを食べて、毛づくろいして、スヤスヤ眠って、ときどき飼い主さんを困らせて。どんなときでもマイペースなのが猫の良いところです。

今回は、フランスにまつわる猫の雑学を3つ披露しました。名前付けのルールにせよ、ペットの住宅事情にせよ、ペット大国としての歴史の深さを感じずにはいられません。

日本ももっと猫を飼いやすい環境が整うといいですね。では、4年後のロサンゼルス・オリンピックのときにまたお会いしましょう!

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