愛猫に『傷をつけられやすい家具』5選 爪とぎの餌食に…防ぐ方法はない?

猫の飼い主さんが抱えている共通の悩みに、「家具がボロボロになる」ことが挙げられます。多くの場合、家具は爪とぎ器として使われてしまうことが多いからです。なぜ家具で爪をとぎたがるのか、どのような家具が爪とぎに使われやすいのか、どうすれば家具での爪とぎを防げるのかについて、考えてみたいと思います。

愛猫に「傷をつけられやすい家具」とは

ボロボロの椅子で寝る猫

完全室内飼いが一般的となった現代、以前と変わったことといえば、猫のいる場所の家具の状態かもしれません。

全ての猫がそうするわけではありませんが、しばしば愛猫に家具をボロボロにされた飼い主さんの話を耳にすることがあります。しかも、そのターゲットとなってしまう家具には共通点があるようです。

そこで今回は、愛猫に「傷をつけられやすい家具」について解説します。対策についても紹介しますので、同じように困っている飼い主さんはぜひ参考にしてくださいね。

1.ソファーや椅子のクッション

多くの猫にとって、ソファーは爪をとぐのに最適な条件が揃っている家具のようです。

特に、布製のソファーや椅子の座面のクッション部分などは、爪が引っかかりやすく、古い爪の層を剥がすのに最適な家具だといえそうです。

2.机や椅子の脚

机や椅子の上に乗ることの多い猫ですが、意外と脚の部分で爪をとぐことも多いようです。

筆者の家でも、3匹の猫用に置いてある木製の椅子の脚は、爪とぎでボロボロです。共有エリアのため、3匹がそれぞれ頻繁にマーキングするためだろうと考えています。

3.壁紙・襖・障子・カーテン

玄関近くや部屋の境目の壁紙やカーテン、和室の場合は襖や障子などの空間を仕切っているものでも、猫たちはよく爪とぎをします。

これも、縄張りを主張するためのマーキングを頻繁に行う場所だからだと考えられます。

4.カーペット・畳

カーペットやマット、畳も、爪が引っかかりやすく爪とぎをされやすい場所です。真ん中よりも、出入り口付近で爪とぎを行うことがが多いようです。

我が家の寝室も、襖と共に出入り口の部分の畳がボロボロになっています。

5.棚

高いところが好きな猫は、棚の上にも飛び乗ります。降りる時に棚の壁に足をかけ、爪を立てて降りるため、素材によっては爪跡が傷として残ってしまいます。

爪とぎとは多少理由が異なりますが、これも傷つけられやすい家具といえます。

家具での爪とぎを助長する要因

ボロボロになったソファのアーム

猫の爪とぎは、古くなった爪の層を剥がし、新しくて鋭い爪の層を表に出すための行為です。爪は猫にとって重要な役割を果たすため、爪を鋭い状態に維持することは大切な行動なのです。

しかし猫は、「新しい爪を出そう」と考えて爪とぎをするわけではありません。自分の縄張りを主張するためのマーキング行動や、不安な気持ちを鎮めたりストレスを発散させたりするための行動として、爪とぎが組み込まれているのです。

そのため、猫は縄張りの境界線や他者と共有している場所の近くでよく爪をとぎます。また、小さなお子様がいたり多頭飼育をしたりといった、ストレスの多い環境だとよく家具での爪とぎが見られることがわかっています。

したがって、愛猫に家具での爪とぎをさせないようにするためには、爪をとぐ場所を把握すること、できるだけストレスの少ない環境にすること、普段から爪とぎ以外の方法でストレスを発散させる習慣をつけることといった対策が有効だと考えられます。

愛猫の爪とぎから「傷をつけられやすい家具」を守る方法

爪とぎをする猫

では、大事な思い出の家具を愛猫の爪とぎの餌食にしたままでも良いのでしょうか。防ぐ方法はないのでしょうか。

猫に「するな」といっても無理な話ですが、以下のようなさまざまな工夫をすることで愛猫の爪とぎから「傷をつけられやすい家具」を守ることができるかもしれません。

家具で爪をとげないようにする

爪とぎに適していない素材の家具では、猫は爪をとげません。布や紙、木製の家具は猫から爪とぎ場所として狙われやすく、ツルツルで爪が引っかかりづらい素材の家具は狙われにくいです。

もしも家具を買い替える機会がある場合は、素材に着目して選ぶことをおすすめします。

もし買い替えられない家具の場合には、市販の保護シートを貼ったり、爪を立てにくい素材のカバーで覆ったりすることで対策しましょう。

必ず代替えの爪とぎ器を設置する

家具に対策を行ったら、必ずその近くに猫用の爪とぎ器を置いてください。爪をとぐ場所をなくすだけでは、対策になりません。爪をといでも良い場所を提供することが必ずセットで必要です。

愛猫がなぜその場所で爪をといでいたのかという理由も、同時によく考えましょう。その上で、対策した家具の近くの爪をとぎたがる条件を満たす場所に、爪とぎ器を設置してください。

対策した家具の素材に似ていて、とぐ時の姿勢も同じようになる形状の爪とぎ器を選ぶと良いでしょう。

爪とぎ器を使ったら、すぐに褒めてご褒美のおやつをあげましょう。それを繰り返すことで、「爪とぎ器を使うとおやつがもらえる」と覚え、積極的に爪とぎ器を使うようになるはずです。

隠す

家具での爪とぎを完全に防止するのは、実はとても難しいです。

どうしても傷つけられたくない家具については、猫が入れない部屋に置くなど、猫から隠して近寄れなくすることをおすすめします。

上手にストレスを発散させる

家の中に小さなお子様がいらっしゃる、多頭飼育をしているなどの、猫にとってストレスの多い環境を変えることは難しいですが、上手にストレスを発散させることは可能です。

高い所に居場所を作ってあげることも、ストレス発散に効果があります。また、1回10〜15分程度で構わないので、毎日飼い主さんと一緒に猫じゃらしなどを使って「狩りごっこ」で遊ぶ時間を作りましょう。

愛猫の狩猟本能を満たし、適度な運動にもなるため、過剰な爪とぎの防止につながります。

まとめ

ボロボロのソファで横になってこちらを見る猫

今回は、愛猫に「傷をつけられやすい家具」について解説しました。

壁紙や襖、畳など、簡単に替えられないものや、親の肩身などの大切な家具もあることでしょう。

絶対に傷をつけたくない家具は、猫に触らせないように管理しましょう。それ以外の家具については、爪とぎ器を使ってもらえるような対策と上手なストレス発散を組み合わせることで、できるだけ傷つけられないように守っていきましょう。

飼い主さんの工夫だけでは手に負えないほど家具をボロボロにしてしまう場合は、行動診療を行なっている動物病院に相談してみるのも良いでしょう。「日本獣医動物行動研究会」のホームページ(http://vbm.jp/region/)では、獣医行動診療に関する有資格者が在籍している施設が、地域ごとに紹介されています。

いずれにせよ、家具で爪とぎをしないようにしつけることはできないと考え、その原因を推察して対策したり、物理的にできないように環境を整えることで、お互いストレスの無い平和な毎日を過ごせるようにしていきたいですね。

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