先週、アメリカ南部に上陸した大型ハリケーンによる被害が拡大しています。これまでに160人以上が死亡し、およそ600人が行方不明になっています。
丘の上から茶色い濁流が迫ると…家の横を一気に下っていきます。
「車が流された、全て流されていったよ」
先週、フロリダ州に上陸した大型のハリケーン「ヘリーン」による被害が広がっています。CNNなどによりますと、これまでに南部ノースカロライナ州など6つの州であわせて少なくとも162人が死亡。
過去50年の間にアメリカ本土を襲ったハリケーンによる被害者の数では、2005年に1800人以上の死者を出した「カトリーナ」に次ぎ、2番目の災害となっています。
さらに、ノースカロライナ州のアッシュビルでは住民600人が行方不明になっているということです。
ノースカロライナ州・クーパー知事
「想像を絶する惨状だ。こうした事態に備えてはいたが、ノースカロライナ西部でこのようなことは起きたことがない」
1日、被災地のガソリンスタンドには給油の車が朝から列をなしたほか、スーパーにも多くの人が食糧や必需品を求めて並びました。
しかし、依然、多くの道路が寸断されていて、行方不明者の捜索や安否確認は難航しています。
家を失った人も多く、被災地の復旧には長い時間がかかる見通しです。
家を失った人(ノースカロライナ州)
「何もかも失いました。新しい家ができるまで少なくとも半年はかかるだろうと消防士は言っています。率直に言って、そんなに早くは無理でしょう」