イギリス政府は、半世紀以上にわたって領有していたインド洋の要衝「チャゴス諸島」をモーリシャスに返還すると発表しました。
イギリス政府は3日、インド洋の戦略的要衝「チャゴス諸島」をモーリシャスに返還すると発表しました。
モーリシャスは1968年にイギリスから独立しましたが、その3年前にチャゴス諸島は分離され、イギリス領に編入されていました。
その後、チャゴス諸島で最大のディエゴガルシア島に軍事基地を建設するのに伴い、住民がモーリシャスなどに強制移住させられ、領有を続けるイギリスに国際社会からの批判が高まっていました。
イギリスメディアによりますと、強制移住させられた住民は今後、帰還が可能となる一方で、ディエゴガルシア島にあるアメリカ軍とイギリス軍の基地は維持されるということです。
イギリスとモーリシャス政府は共同声明で「平和的解決と法の支配に対する両国の永続的な取り組みを示した」と強調しています。
また、アメリカのバイデン大統領は声明で「外交により長年の歴史的課題を克服した」と歓迎しました。