石破総理「しっかりと時間的な感覚を持って進める」 能登視察終え、防災庁創設などに改めて意欲

石破総理は5日、就任後初めて、地震や豪雨の被害を受けた石川県能登地方を視察し、9月の豪雨被害について「激甚災害」への指定を速やかに行う意向を表明しました。

石破総理
「激甚災害の指定は速やかにおこなってまいります。国として最大限の財政支援をするのは当然のことであります」

石破総理は5日、豪雨で住宅が流された現場や避難所となっている小学校、仮設住宅のほか、元日の地震で起きた火災の現場などを視察しました。

避難所や浸水した仮設住宅で被災者らの声を聞いた石破総理は、＂避難所の生活環境を抜本的に改善するため、トイレやベッドなどの資機材の備蓄に関して、新たな仕組みを早急に整備する＂との考えを示しました。

石破総理
「機能を最もよく発現するように合わせた形での防災省というのは少し時間はかかりますが、そこはきちんと時間的な感覚を持って進めてまいりたいと思っております」

石川県の馳知事から被災地復興のための要望書を受け取った石破総理は、災害対応における内閣府防災担当の人員や予算を飛躍的に向上させるなど、防災庁の設置に向けた準備を加速させる考えを示しています。

また、今回の能登半島の地震と豪雨に見られるような、複数の災害が関連し合ってさらなる被害をもたらす「複合災害」が、特に農業の分野に悪影響を与えることを懸念。

今後は内閣府の防災大臣や農林水産省とも連携し、制度改正などの特別な措置を検討する意向を示しました。