触れただけで爆発しそうな状況を「一触即発(いっしょくそくはつ)」と言います。
近年は極めて緊迫した状態や状況を意味する言葉となります。
しかし、そもそも「一触即発」はどこから来た言葉なのでしょうか。
今回はそれら「一触即発」という四字熟語について解説します。
特にここではその意味はもちろん成り立ちや類義語についても説明します。
「一触即発」とは
まずは「一触即発」という言葉の意味を見ていきましょう。
「一触即発」の意味
「一触即発」とは触れただけで爆発しそうな状態のことです。
近年ではその意味から転じて、極めて緊迫した状態や状況を言います。
このように「一触即発」は一度でも接触すると即座に爆発しそうなことを意味する四字熟語です。
わかりやすく言うなら危機に直面していることを言う言葉です。
そこはギリギリの攻防をしている場面などを意味します。
「一触即発」の用い方・例文
「一触即発」は小さなことがきっかけで大きな事態に発展する状態や状況にあることを指します。
そのため、一気に状況が一変するような緊張状態で使用されます。
例えば、昨今は戦争などに発展しかねないようなギリギリの状態を意味することが多いです。
それら危険と隣り合わせにあること全般で使用されます。
ちなみに「一触即発」は弓を引き放たれるのを待つ「緊張」の意味から来たという話もああります。
出典としては「李開先-原性堂記」などが有力だそうです。
ちなみに漢字表記は「一食即発」でも「一色即発」でも「一触束髪」でもないので使用の際は注意しましょう。
「一触即発」の成り立ち
ここからは「一触即発」の成り立ちについて見てみましょう。
「一触」があらわしているもの
「一触即発」の「一触」とは一度触れることを意味します。
ここでは特に少し触れることや軽く触れることを意味します。
それほどギリギリの状態や状況にあることを言う言葉です。
「即発」があらわしているもの
「一触即発」の「即発」とは即爆発することを意味します。
例えば、パンパンに張っている風船はちょっと触れただけで爆発してしまうかもしれません。
そのように緊張状態が続くような状況を意味する言葉です。
「一触即発」の類義語
最後に「一触即発」の類義語についても見ておきましょう。
「一触即発」の類義語には「一縷千鈞」や「瀬戸際」があります。
一縷千鈞
「一縷千鈞」とは1本の細い糸で千鈞もの重量を吊るすことです。
転じて、極めて危険であることの例えとして使用されます。
「一縷」は1本の細い糸のことを意味します。
また、僅かに繋がっていることも意味するようです。
「千鈞」は千鈞という重量の単位のことを意味します。
なお、1鈞は30斤という単位で約1.36kgを表すそうです。
当然ながら1本の細い糸でそれら千鈞もの重量を持ち上げるのは不可能と言えるでしょう。
無理に吊り下げようとするすればするほど落ちた時に危険です。
それらの点を意味するところが「一触即発」と重なるのではないでしょうか。
瀬戸際
「瀬戸際」とは狭い海峡と外海の境目のことを言います。
転じて、勝負や成否の分かれ目の例えとして使用されます。
これらは「生きるか死ぬかの瀬戸際」などのように表現されるのが特徴です。
そのように成功か失敗かどう転ぶかわからない状態を言います。
特に安全や危険に揺れている状況なども表すことが多いです。
これら運命が決まる重大な分岐点を指しています。
それらの点が「一触即発」に通ずるのではないでしょうか。
まとめ
「一触即発」は触れただけで爆発しそうな状態・状況のことです。
ちょっと触れただけで危険が及ぶような場面で使用されます。
特に昨今では戦争などで使用されることの多い言葉です。
現代ではこれら「一触即発」になる場面も多々あります。
そこは実生活でも訪れるので、まずは穏便に済ませられるよう心穏やかに生活しましょう。