野球やサッカーなどで使用される「MVP」という用語。
最優秀選手や最高殊勲選手に贈られるものです。
ではこの言葉というのは、いったい何の略なのでしょうか。
そこでここでは、「MVP」が何の略語なのかを解説します。
また、似たような略語である「MOM」や「MIP」についても見ていきましょう。
「MVP」とは
まずは「MVP」の意味や何の略語なのかを見ていきましょう。
「MVP」の意味
「MVP」は、最優秀選手あるいは最高殊勲選手を指します。
スポーツでは、最も優秀な成績を収めた選手に贈られます。
野球やサッカーなどのチーム競技で活躍した人を称える賞の一つとなります。
全試合または一定の期間を通じてチームに貢献した選手に与えられる賞となります。
なお、原則1人やペアといった少人数で行われる卓球やテニスのような競技では使われません。
ただし、一試合ごとや数試合ごとに選出する場合は例外です。
その際は、個人競技であっても「MVP」という言葉が用いられることがあります。
「MVP」はなんの略?
「MVP」は、“Most Valuable Player”の略語です。
それぞれの単語の意味は以下の通りとなります。
・Most:最も
・Valuable:貴重な
・Player:選手
つまり「MVP」を直訳すると「最も貴重な選手」となります。
そのため、スポーツごとに細分化している場合もあります。
例えば、野球では首位打者や本塁打王、打点王のような称号も別途で用意されています。
MOMやMIPとの違いは?
「MVP」に似た略語に、「MOM」や「MIP」などがあります。
ここからはそれらの意味について見ていきましょう。
「MOM」とは
「MOM」は、“Man of the Match”の略語です。
これは、特定の試合の中で最も印象的だった選手のことを指します。
基本的には「MVP」と同じ意味となります。
しかし、「MOM」は試合単位で表彰されることが多いです。
「MVP」は、大会や年間といった単位で表彰されることが多いとされています。
「MIP」とは
「MIP」は、“Most Impressive Player”の略語です。
ある試合において、最も印象的な選手のことを指します。
これは、印象に残ったかどうかで選出されます。
「MVP」は、原則チームの優勝に貢献した選手などに贈られます。
それに対して、「MIP」は印象に残った選手に贈られます。
そこに、優勝したかどうかなどはあまり関係ありません。
無名の選手であっても、プレイ次第では「MIP」に選ばれる可能性があるということです。
ただ、決して「目立ったもん勝ち」ということではありません。
奇抜な髪型や服装をして目立ったところで「MIP」に選ばれることはありません。
あくまでも素晴らしいプレイで魅了したなど、良い意味で人々の印象に残ったかどうかが基準となります。
ビジネス用語のMVPは全く意味が異なる
ビジネス用語としての「MVP」は、“Minimum Viable Product”の略語です。
これは、起業家のSteve Blankとその門弟Eric Riesによって提唱された概念を指します。
ビジネス用語におけるMVP
ビジネスにおける「MVP」は、顧客に価値を提供できる最小限の製品やそれを使ったアプローチのことです。
直訳すると、実用最小限の製品となります。
例えば自転車を例にあげましょう。
自転車は、車輪だけ用意しても顧客の自転車としてのニーズには応えられません。
では、そこにフレームを付ければいいのかというとそうでもありません。
ハンドルやブレーキ、ペダルなどを取り付けないと走ることはできません。
逆にいうと、自転車として走らせることが最低限揃っていれば、荷台などのオプションが無くても、顧客は価値を感じられます。
このように最低限「商品として価値がある状態」のことを「MVP」と言います。
まとめ
「MVP」は、スポーツの世界でよく用いられる略語です。
これは、“Most Impressive Player”の略語です。
最優秀選手や最高殊勲選手などを指す言葉となります。
似たような意味を持つ略語としては、「MOM」や「MIP」があります。
「MOM」は、ある試合の中で最も印象的だった選手のことを指します。
「MIP」は、ある試合において最も印象的な選手のことを指します。