愛くるしい見た目で大人気のパンダ。
遊んでいたり、ゴロゴロ寝転がっている姿も愛らしいですが、その特徴的な行動のひとつに笹の葉を食べる姿もあります。
なんとも癒される光景ではありますが、クマの仲間であるはずのパンダが笹の葉ばかり食べるのはどうしてなのでしょうか?
今回はそんなパンダの不思議な点について解説します!
パンダは肉食獣
愛くるしい見た目をしたパンダ。
その主食こそ笹ですが、実は肉食獣という一面があります。
肉食目クマ科ジャイアントパンダ属
パンダは、肉食目クマ科ジャイアントパンダ属に分類されます。
猛獣の代表格ともいえるクマの一種ということになります。
基本はクマなので凶暴?
クマ科に属するパンダですが、ヒグマのように短気で攻撃的な性格ではありません。
しかし、怒らないわけではありません。
怒った時や自分の身を守ろうとしたりするときには時として攻撃的になることもあります。
また、パンダは縄張り意識が強く、見知らぬ人の急な接近には攻撃することもある、ということも分かっています。
生息地である中国・四川では、野生のパンダに襲われて噛まれるなどの被害にあった人もいるのだとか・・・。
羊を襲った事例も
パンダは笹や竹しか食べていないように思われることもあります。
しかし、その消化期間は肉食性の動物と同じ消化機能を持っていることが分かっています。
2017年には、野生のパンダが民家に侵入した際に羊を食べてしまうという事件も起きています。
クマなのに冬眠しない
多くのクマは、冬を冬眠して過ごします。
しかし、パンダは冬眠することはないのです。
他のクマ科のヒグマやツキノワグマは冬眠するのになぜパンダはしないのか。
それは、冬でもエサに困らないからです。
通常、冬眠はエサが少なくなる厳しい冬を乗り切るために行います。
しかし、パンダが主食とする笹や竹は季節を問わず一年中枯れずに生えています。
そのため、年間を通して食べることが出来るため冬眠する必要が無いんです。
そのおかげで、雪と戯れるパンダの姿も見られるみたいですよ!
パンダといえば竹・笹
竹や笹をむしゃむしゃと食べる姿が印象的なパンダ。
本来は肉食獣というのですから、竹や笹を食べるというのはなんとも不思議な放しです。
そんなパンダと竹や笹の関係について見ていきましょう。
肉食の体に笹は大変!
パンダは本来肉食動物ですので、植物を食べる際の栄養摂取の効率は非常に悪いと言われています。
草食動物のシカが摂取した量の80パーセントほどを栄養として吸収できるのに対して、肉食性の消化器官のパンダは摂取した量の約17パーセントしか栄養として吸収できません。
わざわざ吸収効率の悪い竹や笹を食べるようになったのは、他の肉食動物と食べ物を巡る争いを避けるためとも考えられています。
99%竹・笹を食べる
栄養摂取の効率こそ悪いですが、パンダの食事の99%が竹や笹だとされています。
栄養摂取の効率が非常に悪いので、食べた竹や笹がほとんど消化されずに出てきます。
つまり、パンダの排泄物には未消化の竹や笹が多く含まれていているということになります。
そのため、植物のにおいがするだけで全然臭くないんだとか。
起きている時間は基本食べている
前述したように栄養摂取の効率が悪いので、栄養不足にならないように食事量を多くする必要があります。
そのため、パンダはエネルギー消費を控えるために1日のうち12~16時間ほどを睡眠時間にあてています。
そして、起きている間は、そのほとんどを食事の時間に当てています。食べ続けています。
なんとも不思議な生態ですが、パンダと似たような食事と睡眠のスタイルをしている動物がいます。
それは、オーストラリアに生息している「コアラ」です。
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コアラはユーカリ以外食べないの?睡眠時間は動物の中で1位?コアラのエサや睡眠などの面白い生態について紹介!
パンダ独自の菌のおかげで生きている
パンダは、笹などに含まれる「セルロース」という成分を分解する酵素を持っていません。
しかし、パンダの消化管の中にいるパンダ特有の"腸内細菌"がセルロースを分解し、栄養素やエネルギーに変えているとされています。
パンダは、その独自の菌の力を借りることで食事をして生きているというわけです。
やっぱりパンダはかわいい!!
ここまでパンダの意外な一面などを解説してきましたが・・・、やはりその姿はとてもかわいいものです。
下記には、FUNDOでご紹介したパンダにまつわる記事をいくつかピックアップしています。
かわいいパンダに会える場所
日本でパンダを見られる動物園は限られています。
上野動物園が最も有名ですが、その他にも神戸市立王子動物園や和歌山アドベンチャーワールドでもパンダでもパンダは飼育されています。
しかし、2023年8月現在、神戸市立王子動物園では体調管理の理由から「タンタン」の観覧を中止しています。
他の動物園でも、その日にパンダが見られるかは確定していませんので、各動物園の公式サイトから最新情報を得ておくのが大事となってきます。
まとめ
肉食動物のクマの仲間のパンダは、その消化機能は肉食動物のものとなっています。
しかし、他の肉食動物と食事を争うことをさけて竹や笹を主食とするようになったとされています。
とはいえ、消化器官は肉食動物のものから変わっていないことから消化効率は非常に悪いです。
それもあって、非常に長い睡眠時間を確保してあまりエネルギーを消耗しないようにするなどしています。