花粉症対策にオリーブオイルと青魚が良い理由とは? 医師によるオリジナル健康レシピも公開

2024-03-01 11:30

駒澤大学の目の前にあるオリーヴァ内科クリニック。そのクリニックで院長を務める横山淳一先生は、40年以上にわたって糖尿病をはじめとした代謝性疾患・内分泌疾患を中心に向き合って診察を行ってきた。横山先生によると、花粉症対策にオリーブオイルとイワシやサバといった青魚の摂取が有効なんだとか。なぜオリーブオイルと青魚が花粉症対策になるのかを聞くため、横山先生にインタビューを行った。

食材と調理油の「脂肪酸」に注目!花粉症対策にオリーブオイルと青魚が良い理由

――花粉症が起こるメカニズムやアレルギー反応について教えてください。

花粉症は花粉が抗原となって抗体が作り出されて、その抗原抗体反応が過剰に起るアレルギーと呼ばれる現象です。このアレルギー反応は腫れや炎症を引き起こし、鼻汁、鼻閉、結膜炎、さらに重症になれば気管支ぜんそくの誘因にもなっていきます。

――花粉症対策において、摂る油に気をつけた方が良い理由はなんですか?

油で花粉症が良くなるってことはないんですよね。ですから、花粉症の症状を緩和するとか、 そういうことに重点が置かれますよね。脂肪があるものを食べると、体の脂肪がつくと思われることがありますがそうじゃないんですよ。細胞膜の成分になるのがかなり多いわけですね。

人間の体は油を摂っても、それを分解して、 体のいろんな構成成分に使われます。細胞膜と細胞ってすごい数あるわけですね。その膜は脂肪酸でできているわけです。ですから、どういう脂肪を取るかによって、その人の体質が変わっていきます。

――どういう油を摂るかが重要なんですね。

そうですね。例えば、動物性脂肪をたくさん摂ると細胞の膜は飽和脂肪酸リッチになります。脳の細胞膜もその脂肪酸でできています。その脂肪酸をEPA(エイコサペンタエン酸)リッチとかDHA(ドコサヘキサエン酸)リッチにすると、 脳の細胞の機能がかなり良い状態に保たれるというデータがありますよね。

――オリーブオイルと花粉症の関係もやっぱりそうですか?多価不飽和脂肪酸(必須脂肪酸)の「オメガ6」と「オメガ3」の違いなども教えてください。

種からできるナタネ油やゴマ油などは、必須脂肪酸「オメガ6」で、要するにリノール酸系列が多いんです。 よく使われているサラダ油はナタネ油とダイズ油が配合されているためリノール酸リッチですね。そういう油ばかり使っていると、オメガ6系脂肪酸が増えるんですよね。昔は青魚をよく食べたけど、最近、魚はあまり食べないのでオメガ3系脂肪酸が少ないんですね。そうすると、オメガ3に対してオメガ6比がすごく多くなる。それにより代謝での不都合が生じ、アレルギー反応が先鋭化することになるんですね。

――花粉症対策におけるオリーブオイルの良いところは?

アレルギー反応を抑えるには、オメガ3をオメガ6に比べてより多く摂るということが大切になります。オリーブオイルはニュートラルなんですよ。オリーブオイルの油脂の脂肪酸はオメガ9系のオレイン酸がその成分の75%を占めているためオメガ3、オメガ6比には影響は少なく、青魚のオメガ3系脂肪酸の働きを活かすことができます。

――青魚が花粉症のアレルギー症状を軽減できるそうですが、その理由を教えてください。

毎日の食卓では、食材と調理油の「脂肪酸」に注目するといいです。食事における花粉症のアレルギー症状を軽減できる対策として、イワシ、サバといった背の青い魚を上手に、有効に摂ることをおすすめします。これらの魚の油には、EPA(エイコサペンタエン酸)に代表されるオメガ3系の多価不飽和脂肪酸を多く含有し、動脈硬化に基づく心筋梗塞、脳梗塞を予防する効果があることはよく知られています。

その他にも、先ほど話したように、オメガ3系の油をリノール酸に代表されるオメガ6系の油に比べてより多く摂取すると、多価不飽和脂肪酸のオメガ6に対する摂取比率がオメガ3の方が高くなり、アレルギー反応に伴う症状が軽減します。具体的な食べ方としては、青魚をオリーブオイルと共に摂取するとそれが可能になります。

横山先生考案、青魚&エクストラバージンオリーブオイルの花粉症対策レシピを紹介

――横山先生が考案した、青魚とエクストラバージンオリーブオイルの花粉症対策レシピがあるそうですね。まずは、「イワシのマリネ」のレシピや魅力を教えてください。

作り方としては、まずは、三枚におろした新鮮なイワシを、ワインビネガーで作ったマリネ液に浸しておきます。数時間浸しておくと締まってくるわけですね。それを、エクストラバージンオリーブオイル、ニンニク、イタリアンパセリで覆い、一緒にいただく。オリーブオイルと一緒に摂るので酸化が防がれて、EPAもそのまま摂ることができるため、イワシを最高に活かした食べ方です。過熱による油の劣化がなく食べられます。

――二つ目のレシピ「オイルサーディンのスパゲッティ」についても教えてください。

オイルサーディンは気軽に美味しくオメガ3を摂れる食べ方です。サーディンを漬けていたオイルは酸化されているので、できれば新しいオリーブオイルに替えて調理した方がいいです。より美味しくいただくためには、レモンを絞って使うといいですね。レモンの風味でイワシの臭みをカバーできます。

【レシピ】

1. エクストラバージンオリーブオイル、ニンニク、赤トウガラシをフライパンにのせ、ニンニクがキツネ色になるまで弱火で加熱する。

2. 茹で上がったスパゲッティをオイルサーディンと一緒のタイミングでフライパンに入れる。

3. 茹で湯を適量入れ、油を乳化させながら更に加熱する。火を止めて、最後に、みじん切りしたイタリアンパセリをたっぷり入れる。

――「オイルサーディンのスパゲッティ」の場合、低温調理がポイントですか?

火をすぐ通す必要がないこともあって、「オイルサーディンのスパゲッティ」は、イワシのエキスはオリーブオイルに入っていってパスタと一緒に絡まるので、ゆっくり火を通せばいいです。食材はあまり炒めない方がいいですね。強火にすると、オリーブオイルも風味が飛んでしまうので低温で調理した方がいいですよ。食材を酸化から守るためにも温度を上げすぎない方がいいです。

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