フランス上院と下院は4日、合同会議を開き、女性が人工妊娠中絶を行う自由を憲法に明記することを可決し、正式に決定しました。
記者
「パリの中心部には、こうして大型モニターが設置されまして、集まった人達が会議の行方を見守っています」
フランス上院と下院は4日、女性が人工妊娠中絶を行う自由を憲法に明記する法案について採決を行い、賛成票が採択に必要な5分の3を上回り可決しました。
フランスメディアによりますと、中絶の権利を憲法に明記するのは世界で初めてだということです。
フランスでは1975年に中絶が合法化されましたが、2022年6月にアメリカの連邦最高裁が中絶の権利を認める判決を覆したことをきっかけに「積極的な権利の保護が必要だ」という認識が広がっていました。
支持する人
「女性の権利にとって非常に重要な日です。女性同士の連帯のためにここにきました」
マクロン大統領は「フランスの誇りであり、普遍的なメッセージだ」と歓迎していますが、一方で憲法への明記を反対していた人たちは「重大な誤りだ」と改めて抗議しました。