先週開かれた衆院・政治倫理審査会でも真相解明には繋がらなかった自民党派閥の裏金事件。舞台を参院に移して、野党が追及を続けました。“キックバック”が再開された経緯をめぐって、食い違う安倍派幹部の証言。「証人喚問」を求める野党に対し、岸田総理はどう答えたのでしょうか。
【写真を見る】“キックバック再開” 食い違う安倍派幹部の証言 参院でも野党が追及「証人喚問を」【news23】
参院でも野党追及「証人喚問するしかない」
4日午前、野党が迫ったのは安倍派幹部の“証人喚問”でした。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「あのね、これ国民は納得していないんですよ。総理もわからないわけですよ、結局。証人喚問するしかないんじゃないですか、いかがですか」
岸田総理
「実態把握をしたうえで、それぞれの関係者の政治責任についても考えていかなければならないと思っております」
裏金の真相解明とはならなかった、政治倫理審査会。
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「総理ね、政倫審の焦点の1つは、安倍元総理の死後、いつ誰が裏金を再開したのかでした。これね、食い違っているんですよ。どっちかがウソをついていると」
安倍派幹部の証言に“食い違い” 「最終的には総裁が判断」
野党がさらに追及したのは、安倍派がキックバックを復活させた経緯をめぐる“幹部の証言の食い違い”です。
西村康稔 前経産大臣(安倍派)
「(2022年)8月上旬に幹部で集まって、どう対応するかということを協議をいたしましたが、そのときは結論は出なかったと」
塩谷立 座長(安倍派)
「困っている人がたくさんいるから、それでは継続でしょうがないかなという、そのくらいの話し合いの中で“継続”になった」
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「塩谷さんと西村さん呼んで、食い違ってるじゃないかと、どっちなんだと」
岸田総理
「実態について、どこまで把握することができるのか、それをしっかりと把握しなければならないと考えます」
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「(総理が電話かけるなり)官邸に呼んで聞けばいいだけの話じゃないですか、皆さん。やる気ないんですか」
岸田総理
「最終的には総裁である私が判断いたします」
立憲民主党 辻元清美 代表代行
「じゃあ最初から呼んで聞けばいいじゃないですか。やってくださいよ」
こうした中、キックバック再開を協議した会議に出席した下村氏が、政倫審に出席する考えを党幹部に伝えたことがわかりました。
自民党関係者
「下村さんらが色々喋って齟齬がどんどん出てくる、みたいな展開もあるかもしれない」
世論調査で内閣支持率 過去最低を記録
小川彩佳キャスター:
そうした中で行われたJNNの世論調査です。
【JNN世論調査】
調査:3月2日(土)・3日(日)
対象:全国18歳以上2581人
方法:RDD方式(固定・携帯)
有効回答:1212人(47.0%)
▼安倍派・二階派の幹部5人の説明責任
果たした:6% 果たしていない:86%
▼内閣支持率
支持:22.9%(-0.8) 不支持:74.4%(+0.2)
内閣支持率は過去最低をさらに更新しました。不支持率も過去最高となりましたが、有権者からかなり厳しい数字が出ましたね。
プチ鹿島さん:
政倫審の流れ自体を見ても「予算を通す、通さない」の駆け引きの場に使われていますよね。
本当に矛盾だと思うのが、自分の裏金や党の金のことを、きちんとクリアに説明できない人が、なぜ国の予算を扱おうとしてるんだろう、と本当に思います。そんな資格あるんですか、と。
例えばこの話をちゃんと説明しないから、少子化の財源とか徴収しますが「実質負担ゼロ」みたいなおかしなことを言い始めてるし。そこをちゃんと聞きたいんですけど、全部説明せず、フワッとしたことで終わらそうとしてますよね。