漫画家の鳥山明さんが亡くなったことを受け、漫画大国とも言われるフランスでも悲しみが広がっています。
記者
「こちらパリの漫画グッズ販売店なんですが、もちろんドラゴンボールのフィギュアもずらっと並んでいます」
パリ市内の漫画グッズ販売店。店頭のショーウィンドウには等身大の孫悟空のフィギュアが置かれています。
ドラゴンボールは世代を超えて人気があり、グッズの売り上げはいまでも「ワンピース」と並んでトップだといいます。
客
「(ドラゴンボールに)衝撃を受けました。これがなければアニメに興味を持つことはなかったでしょう。本当に漫画とアニメの世界に導いてくれた作品です」
「他の多くの漫画にインスピレーションを与え、フランスで漫画の世界をこれほどポピュラーにした作者に心から感謝したいです」
「(買ったグッズをみせて)これは息子が選んだんです。今日は大切な日だから、ドラゴンボールZを息子に伝えてみようと思います」
漫画グッズ店 店員
「ドラゴンボールは古典文学と呼べるものだと思う。鳥山さんは個人的に面識はないのに長い間、私たちの生活の一部だったかのような印象を受けるので不思議です」
有力紙ルモンドによりますと、フランスでドラゴンボールは1988年からテレビ放送が始まりましたが、1990年代までは暴力的なシーンなどに批判の声もありました。しかし、鳥山さんの漫画はその後“芸術”と認められ、2019年にはフランスの芸術文化勲章「シュバリエ」が授与されました。
在日本フランス大使館は、旧ツイッターのXで「鳥山氏の創造性に溢れた作風、物語の展開の妙、そして比類なきデザインの芸術により、フランスでの漫画文化の普及に大きく貢献した」と追悼のコメントを発表しました。