ロシア大統領選挙の投票はきょう始まりました。プーチン大統領の再選が確実視されるなか、政権に批判的な意見は徹底して押さえ込まれ、社会の分断が加速しています。
【動画】「選挙は儀式でしかない」ロシア大統領選 プーチン氏の通算“5選”確実も批判封じ込めで「分断」加速
けさから始まっているロシア大統領選の投票。
「プーチン氏に投票します。私は安定を望んでいます。特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)は正しい選択だったと思います」
「プーチン氏に投票します。この困難な時期に指導者を変える意味はありません」
プーチン大統領のほかに出馬したのは政権に従順な野党の3候補だけで、政府系の世論調査機関によると、プーチン氏の得票率の見通しは82%。
「誰が我々を団結させるのか。誰が信頼できるのか?それは彼だけだ」
大統領としての通算5選は確実な情勢です。
ロシア プーチン大統領
「国民の団結と信頼に感謝する。我々は一つの大きな家族だ」
プーチン氏はウクライナでの戦況について「優勢」を強調、今回の選挙で“圧勝”し、侵攻の継続は国民の総意だと示したいものとみられます。しかし…
「ナワリヌイ!ナワリヌイ!」
プーチン政権を厳しく批判し、刑務所で死亡した反体制派指導者ナワリヌイ氏の葬儀には大勢の人が参列。
「戦争反対!戦争反対!」
侵攻反対の声もあがりました。大統領選について聞いてみると…
献花に訪れた人
「(この政権下での)選挙は“儀式”でしかありません。政権交代が可能な社会であるべきです」
「公正なはずがない。葬儀で何千人もが(侵攻に)反対していると分かったでしょう。実際はもっと多いはずです」
大統領選をめぐっては反戦を掲げた元議員も出馬を目指していましたが、結局、認められませんでした。
侵攻に批判的な声を徹底して封じ込めようとするロシアで進む分断。
ナワリヌイ氏の陣営は抵抗の意思を示すため、選挙最終日の17日正午にプーチン氏以外の候補に一斉に投票するよう呼びかけていますが、どのような民意が示されるのでしょうか。