news23で継続して追及している有名人の写真や名前を無断で使用する「偽広告」の問題。なりすましの被害を訴える実業家の前澤友作さんが番組のインタビューに応じ、「偽広告」を掲載するプラットフォーム側に対し法的措置を検討している事も明らかにしました。
【写真】前澤友作さんの「偽広告」 約20億円の被害報告が寄せられた
前澤さん 偽広告に「僕が動かないと…」約20億円の被害報告寄せられる
1日、news23の取材に応じたのは前澤友作(48)さん。
前澤友作さん
「神妙な顔で取材を受ける立場ではないんですけど、『宇宙行ったぞ』とか普段やっているんですけど…今回は僕が動かないとますます酷くなるという責任も感じていて」
前澤さんは今回、自身の名前や写真が無断で使われた偽広告を入口に、多くの詐欺被害が出ていることを知ってほしいと初めてカメラの前で語りました。
喜入友浩キャスター
「率直に偽広告を見たときは?」
前澤さん
「まずびっくり。そして何てことしてくれるんだと。悲痛な声がすごく多いですので、僕も胸が痛い」
3月、前澤さんはSNSで有名人になりすました偽広告の被害にあった人に情報提供を求めました。
その結果、10日間で184件、約19億5000万円の被害報告が寄せられたといいます。
その手口は、有名人になりすました人物のLINEに登録すると、アシスタントを紹介され、投資サイトなどに誘導されるというものです。
また、被害者を信じ込ませるために、こんなフェイク動画も・・・
前澤さんのフェイク動画広告
「私、ゼンザクユウサは日本人に高収入をもたらす新規の投資プロジェクトをご紹介したいと思います」
名前の部分は不自然ですが、AIを使って、実際のインタビュー映像を投資を勧める内容に作りかえていました。
「偽の前澤さん」から着信 出ると…
こうしたフェイクは他の有名人でも・・・
森永卓郎さんのフェイク音声
「わからないことがあれば、いつでも私アシスタントに相談してください」
news23は、フェイスブックに出てきた偽広告にアクセスし、前澤さんのなりすましLINEに登録しました。
スタッフ
「はじめまして。前澤さんご本人でしょうか?」
前澤友作さんの偽アカウント
「こんにちは。前澤友作です」
スタッフ
「もしよろしければ声を聞かせていただいてもいいですか?」
すると着信が…
スタッフ「もしもし、前澤さんでしょうか?声が聞こえませんが」
前澤友作さんの偽アカウント
「…」
3回の通話、すべて無言のまま電話が切れました。
偽広告「プラットフォーム側にもペナルティを」
前澤さんは2023年から、偽広告の削除などを求めFacebook Japan社やMeta社に申し入れをしてきたといいます。
喜入キャスター
「先方からはどういう返事が来たんでしょうか?」
前澤さん
「『善処します』と。『AIを使ったり、人の力を使ってなるべく出ないようにはしますが、全てが削除できないことはご理解ください』という主旨のレター(文書)が返ってきて、いやいや全てを消して欲しいんですけど。(偽広告は)減らないどころか増えているので、単なる怠惰だとしか思えない」
「僕が今後、何か真面目に言ったところで『前澤さんが言うことは本当だろうか?』『詐欺なんだろうか?』と消費者やユーザーは理解できなくなってしまう。本当に責任は重大だと思う」
喜入キャスター
「プラットフォーム側に対する法的措置は?」
前澤さん
「検討してます」
その上で、国による規制の必要性も訴えます。
前澤さん
「現状SNSのプラットフォームにおいては大きな責任が問われていない。広告掲載を停止するくらいの罰則・ペナルティーを与えないといけないと思う。そのくらい厳しくやっていかないと詐欺被害はなくならないと思う」
Meta社は私たちの取材に対し、これまで「Metaは今後も、そのような詐欺を防ぐために検出技術の規模拡大に大規模な投資を続けていきます」と回答しています。