猫に見られる『危険な過食』サイン3つと考えられる病気 普通の大食いと何が違う?

愛猫がいつもよりたくさん食べている…それはもしかして「過食」かもしれません。猫の過食は単純な食べ過ぎではなく、健康に深刻な影響を与える可能性があります。そこで今回は猫の過食のサイン3つと、大食いとの違いについて詳しく解説します。愛猫の食べる量が心配な飼い主さん、ぜひ参考にしてください。

猫の過食とは?

赤いフードボウルでごはんを食べる猫

猫の過食とは、通常の食欲を超えた異常な大食いの状態を指します。

単に食べ盛りの時期や多頭飼育での争奪行動による一時的な食欲亢進とは異なり、過食は常に空腹を訴え、給餌量を増やしても満足せず、いくらでも食べ続けようとする異常な状態がみられるようになるものです。

正常な猫は一日の必要カロリーを摂取すれば食欲は自然と収まりますが、過食の猫は適量以上の餌を求め続け、肥満になる前から異常な大食いの傾向が見られることもあります。

過食の原因には内分泌系の異常や消化管の病気、ストレスなどさまざまなものが隠れていますが、いずれにしろ過食を放置すれば肥満のリスクは高まり、糖尿病や心臓病など、病気を招くことにもなりかねません。

そのため普段から、食いしん坊の猫でもそうでなくても過食には注意をはらうようにしましょう。

猫に見られる『危険な過食』サイン3つ

同居猫のフードを狙う猫

1.食欲が異常に亢進する

通常の猫なら適量のフードを与えれば食欲は収まるものですが、過食の猫は常に空腹を訴え、いくら食べても満足しない様子が見られます。

ごはんの時間に関係なく常に無駄な大声で鳴き続け、フードを要求してきたり。与えられたフードをあっという間に食べ尽くしたと思えば、さらに餌を要求し、決して満足する様子はなくていくらでも食べ続けようとしたり。

一般的な1日の推奨量を与えてもすぐに皿が空になり、通常量の2倍や3倍とフードを増やしても、やがて同じように食べ尽くされてしまいます。

2.異物や不衛生なものも食べる

常に空腹を訴え食べ物を求め続ける過食の猫は、ゴミ箱の中に捨てられた食べ残しや生ゴミなども「食べ物」と認識して食べてしまいます。

通常の猫ならゴミ箱の中身にはあまり関心を示さず、与えられたフード以外を口にすることは少ないです。

しかし過食の猫は異常なほど食欲が高まっているため、ゴミ箱の中に入っている食べかすや調理くずにも目がなく、ゴミ箱をあさってしまいます。

この行動は非常に不潔で健康被害も心配されますが、過食の猫にとってはつい手を出してしまうほど強い食欲からくるもの。

そのためゴミ箱の蓋を閉め切るなどして、ゴミ箱あさりを防ぐ対策が必要です。

3.攻撃的になる

過食の猫は常に空腹状態にあり、食べ物を求め続けています。食欲が満たされない状況なので、家族やほかの同居猫に対して攻撃的になる様子が見られることも…。

たとえばフードボウルに近づいた家族に対して突然威嚇し身構えて攻撃してきたり、自分のフードだけでなく他の猫のフードボウルにも食いつき、モンスターのようになったり。

このように強い食欲のせいで攻撃的になった猫は、家族に対しても例外なく攻撃してきて、食べることだけを考えて行動するようになります。

猫の過食で考えられる病気は?

聴診器をかける猫

猫の過食の原因となる病気はいくつかありますが、主に以下の4つです。

糖尿病

糖尿病になると、糖を吸収するためのインスリンが機能しなくなったり、しにくくなったりします。

そのため体は糖を正常に吸収できず、血糖値だけが高い状態に。その結果猫はエネルギー不足となり、いつもお腹が空いたような感覚になって過食になってしまうことがあります。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる病気です。

甲状腺ホルモンは代謝を促進する働きがあるため、甲状腺機能亢進症になると猫はいつも元気で活発になり、エネルギーの消費が多くなります。そのため、通常よりも多くのフードを求めるようになるのです。

クッシング症候群

クッシング症候群は、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌される病気です。

コルチゾールは血圧や血糖のバランスを整える働きがありますが、この病気になるとその働きが乱れ、猫は常に「ご飯ちょうだい」の状態になり、いつも水やフードを求めるようになります。

猫では珍しい病気です。

脳の病気

脳の視床下部には、食欲をコントロールする中枢(摂食中枢・満腹中枢)があります。

しかし脳の病気に罹患しこの中枢がダメージをうけると、自分で食欲がコントロールできずに過食になってしまうのです。

ストレス

猫はストレスを受けるとなってしまう場合があります。

その理由の一つとしてはストレスによってコルチゾール(ストレス耐性を高める効果のあるホルモン)が分泌されると、食欲を抑えるホルモン分泌を抑制してしまうからです。

そのため空腹を感じやすくなり、食欲が高まります。

猫の過食と大食いの違いは?

机の上のシーチキンに手を伸ばす猫

一見すると、過食と大食いは同じように見えるかもしれませんが、実は決定的な違いがあります。

それは「食べる量をコントロールできているか」ということ。

大食いは単に食べる量が多いだけで、一定量フードを食べると食欲は落ち着きます。

猫の成長期や運動量の多い猫、冬場など、エネルギー需要が高まる時期には大食いになったり、複数の猫を飼っている場合、フードを確保するために大食いになる猫もいます。

しかしこれらは一時的なものであり、食欲をコントロールできていない訳ではありません。

一方過食は病的な状態であり、食欲がコントロールできなくなった異常な状態を指します。

いくら食べても満足せず、ゴミ箱を漁ったり、攻撃的になったりと、常にフードを求め続けるのが特徴的。「苦しい」と思っても食欲が収まらないのです。

このように過食は単なる大食いとはまったく異なり、「食欲がコントロールできない」病的な状態のことをいいます。

まとめ

診察中の猫

猫の危険な過食のサインとして、今回紹介したような3つのサインはぜひ覚えておいてくださいね!

過食になると、とにかく食に対する執着がつよくなります。もし愛猫の「エンドレスでご飯食べすぎかも」というのが続くようなら、過食のサインだとおもってもいいでしょう。

大食いとの見分けは難しいかもしれませんが、猫の健康を守るために過食のサインを見逃さず、早期に獣医師に相談することが重要です。

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