ソリッドステート3D LiDAR「YLM-10LX」発売とLumotive社との提携強化

2024-05-22 10:00

北陽電機株式会社(本社:大阪市、代表取締役:尾崎 仁志)は、米国テクノロジー企業Lumotive社(米国ワシントン州レドモンド)と共同で開発した独自のソリッドステートスキャニング技術を活用した3D LiDARのプロトタイプモデル「YLM-X001」の量産モデル「YLM-10LX」を商品化することが決定しました。

公式サイト:https://www.hokuyo-aut.co.jp/

新製品の特長

「YLM-10LX」は、昨年6月に発表された「YLM-X001」と比較して、小型のLCM™(Light Control Metasurface)チップLM10を採用することで、サイズとコストを最適化し、より小さな筐体に収めるように内部構造を再設計しました。北陽電機は独自のLiDAR設計技術とLumotive社の最先端ビームステアリング技術LCMを統合し、この製品を実現しました。

1ラインのレーザ光を垂直に走査しながら投光し、1ラインずつ受光する方式を採用し、視野全体に光を照射するToFカメラと比べてマルチパス干渉を軽減できるため、移動体環境でも正確な距離測定が可能です。さらに、機械的なスキャンとは異なり、FoV(視野)の範囲、FoVの数、およびその解像度をソフトウェアで動的に変更でき、複数のFoVを同時に設定することも可能です。

主な仕様

検出距離:0.5~10m(反射率10%時)
視野(FoV):水平120度(固定)、垂直90度(ソフトウェアにて変更可能)
距離精度:σ<0.7%(反射率10%時)
画像解像度:最大640×480(VGA)、デフォルト320×240(QVGA)
角度分解能:最小0.188度(VGA)、デフォルト0.375度(QVGA)
フレームレート:10Hz以上(QVGA)
サイズ:W120.0mm×D57.2mm×H63.5mm

提携強化について

北陽電機は、2022年12月からLumotive社と戦略的パートナーシップを結び、共同開発を進めてきました。このパートナーシップを強化し、Lumotive社のLiDAR関連技術を補完することで、市場で競争力の高い製品を生み出していきます。北陽電機は革新的な3D LiDARの開発を目指し、Lumotive社のコア技術との相乗効果を通じて、新たな活動領域も開拓していきます。

Lumotive社の概要

Lumotive社の光半導体ソリューションは、次世代コンシューマ製品、モビリティ製品、および産業オートメーション製品における高度なセンシングおよび認識機能を可能にします。特許取得しているLight Control Metasurface(LCM™)ビームステアリングチップは、高性能、信頼性、低コストの組み合わせを提供します。

会社名: Lumotive Inc.
所在地: 米国ワシントン州レドモンド
設立: 2018年
代表者: Sam Heidari, Ph.D.(CEO)
事業内容: Light Control Metasurface(LCM™)の開発・製造・販売
URL: https://www.lumotive.com/

北陽電機の概要

会社名: 北陽電機株式会社
所在地: 〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀一丁目9番6号 肥後橋ユニオンビル9F
設立: 1946年
代表者: 尾崎 仁志(代表取締役)
事業内容: 産業用センサの開発・製造・販売
URL: https://www.hokuyo-aut.co.jp/